技術革新の源
2018-02-07 07:22
VHS対ベータというビデオテープ(今の若いものは知らないかもしれない)のフォーマット戦争に関してはいろいろなことが言われている。本当かどうか知らないが、VHSのほうにエロが多かったのが勝因だと何度か聞いたことがある。
かくのごとく、エロ要素というのは人間の願望を掻き立て技術革新の源となってきた。北米の地域病だった梅毒があっという間に世界中に蔓延したことはその一つの証左かもしれない。(技術革新じゃないけどね)
というわけで
最近はAIである。シンギュラリティ(笑)である。かくしてこのような言葉ができる。
fake porn videos of celebrities created with a machine learning algorithm, the deepfakes
引用元:Pornhub Is Banning AI-Generated Fake Porn Videos, Says They're Nonconsensual - Motherboard
最近のすばらしい人工知能技術を使うと、エロ動画の出演者の顔だけを有名人と差し替えることができる。それをみれば想像力豊な男性は
「をを、あの有名人があんなことしている」
と喜べるらしい。そのようなビデオにはDeepFakeという名前がついているんだそうな。ああ、技術革新。
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ブレードランナー2049ではライアン・ゴスリングの彼女は「製品」である。起動音がするし、街でCMもやっている。
そうわかっていながら、その彼女はとても可愛く、愛おしく見える。根性の曲がった生身の女よりずっとよい。であれば、それで何がまずいのか。そんなことを色々考えさせる映画ではあるが、そこから派生して
「じゃあ顔の作りの何がそんなに偉大なのか」
と考えるのは無駄ではないと思う。クジャクがきらびやかな羽根に反応するように、男性は女性の胸部の微分係数に反応する。馬鹿馬鹿しいと思っていても、反応する。イケメン、美人も同様である。顔の造作が一定のパターンに収まっていることになんの意味があるのか。
そうしたややこしい理屈とは関係なしに、インターネット上の誰かは一生懸命最新技術を使って顔を差し替え続ける。あれやこれやと言っていても結局人間バカだよね、ということを再認識するのはそんなに悪いことではない。