狂ったCEOからのメール
2018-04-19 07:22
Elon Maskという人は狂人である。狂人であるがゆえに巨大な企業を次から次へと立ち上げる。しかし偉人ではなく狂人である。
最近彼がTeslaの従業員にあてて送ったメールが公開されている。最初に「1週間にModel3を2000台生産する目標を達成した」ことに対してお祝いを述べ、次に6月末までにこの生産台数を6000台/週にすることを命じている。
Any Tesla department or supplier that is unable to do this will need to have a very good explanation why not, along with a plan for fixing the problem and present that to me directly.
引用元:Tesla Switching To 24/7 Shifts To Push For 6,000 Model 3s Per Week By June, Elon Musk Says
訳:Teslaの部門、もしくはサプライヤーでこの目標が達成できないというものは、なぜできないかについての「大変よい説明」と、どのように対処するかのプランを私に直接プレゼンすること。
Most of the design tolerances of the Model 3 are already better than any other car in the world. Soon, they will all be better. This is not enough. We will keep going until the Model 3 build precision is a factor of ten better than any other car in the world. I am not kidding.
(中略)
Some parts suppliers will be unwilling or unable to achieve this level of precision. I understand that this will be considered an unreasonable request by some. That’s ok, there are lots of other car companies with much lower standards. They just can’t work with Tesla.引用元:Tesla Switching To 24/7 Shifts To Push For 6,000 Model 3s Per Week By June, Elon Musk Says
訳:Model3のほとんどの設計上の許容誤差は、他の車より小さい。すぐにすべての許容誤差が小さくなる。しかしまだ不足だ。我々はModel3の精度が世界中のどの車より10倍よくなることを目指す。これは冗談ではない。
部品会社のなかには、この精度目標に対して積極的ではない、あるいは達成できないものもあるだろう。理不尽な要求だと考える人がいるのも理解している。OKだ世の中にはもっとゆるい精度で作っている自動車会社がたくさんある。単にそういう部品会社はTeslaと仕事はできない、ということだ。.
- Walk out of a meeting or drop off a call as soon as it is obvious you aren’t adding value. It is not rude to leave, it is rude to make someone stay and waste their time.
引用元:Tesla Switching To 24/7 Shifts To Push For 6,000 Model 3s Per Week By June, Elon Musk Says
訳:もし自分が何の価値も生み出していないことがわかったら、ただちに会議室を出る、あるいは電話を切ること。去ることは無礼ではない。人を無意味に引き止め時間を無駄にすることが無礼だ。
こうやって訳しているだけで胃が痛くなってくる。このメールを受け取ったTeslaのマネージャーはどんな心持ちだろう。下手なプレゼンをMaskにやってしまいその場で首になる人間が何人でるのか。しかしそれでも働く人は後を絶たないのだろう。
このダイナミズムには恐怖を感じる。昔トヨタがTeslaと提携していたころ「Teslaの車なんて」とトヨタ様がおっしゃっていたと間接的に聞いた。Toyotaは別の意味で狂っている、というかバカだ。この狂気どうしの戦いはこの後どうなるのだろう。