突進するバス
2018-07-27 07:13
細田守という映画監督がいる。私が見た最初の作品は時をかける少女。これは大傑作だった。興行収入2.6億円。
次のサマーウォーズは「部室に飛び込んできた美人の先輩が”私の彼の役をやってくれない?”と尋ねる」中学生男子の妄想映画。私はゴミだと思った。興行収入16.5億円
次の映画は子供と見に行った。「おおかみこどもの雨と雪」監督の気持ち悪い妄想を延々見せられる映画だった。興行収入42.2億円
私はこの時点で「時をかける少女は何かの間違いだった」と悟りを開き、次の「バケモノの子」はみていない。息子は何かでみて「つまらん」と言っていた。興行収入58.5億円。
数字を見れば、「これはすごい。一直線に右肩上がりだ」と思う。次の映画をつくらない理由がみつからない。「細田守」というバスは突進を続ける。この監督ほど私にとっての評価と興行収入が乖離する人は珍しい。
というわけで公開された「未来のミライ」まだ興行収入はわからないが、現時点でYahoo映画評の平均点は2.5である(5点満点)見る気は全くないが、予告編やら題名やらポスターをみれば未来からきた女子高生の妹が活躍する話だと思う。ところがこの女の子はほとんど出ないのだそうな。
商売だから、もうからなくてはいけない。商売だからもうかればよい。多分この映画は後者の考えで作られたのだろう。
私には夢がある。いつの日か、映画がマーケティングの巧さではなくその内容で評価される時が来ることを。