栄枯盛衰
2018-12-07 07:46
その昔WWWが一般に使われ始めた頃。Netscapeというものがあった。シェアウェアだったが、私も課金した覚えがある。
ところがその後MicrosoftがInternet Explorerというものをだした。無料でしかもやたら機能があるだけで遅くなったNetscapeよりずっと早い。これはいい。私は長い間WIndows上でもMac上でもInternet Explorerを使っていた。そして日本の企業には「Internet Explorerしか対応していません」という業務アプリケーションが溢れた。しかしいつしかInternet Explorerは嫌われ者になっていった。Internet Explorerだけが特殊で、そのためだけに無駄な作業が増えるようになっていったのだ。それでも日本の企業はInternet Explorerを使ってください、のソフトを諦めなかった。
Internet Explorerの新バージョンが発表されるたびに「今度のは早い。互換性もばっちり!」と宣伝された。ほんまかな、と思い一瞬だけ使ってGoogle Chromeに戻る。それが繰り返される。そうしてとうとうMicrosof自身がInternet Explorerを見捨てた。これからはEdgeです!という。ところがそのEdgeはまだ開発中バージョンのように見え、いつになったまともに使えるのか見当がつかない。
四谷大塚という学習塾がある。大手なので何度か模試を受けた。その受付サイトが「Internet Explorer + WIndows only」のサイトだった。娘が最後の四谷大塚の模試を終えた時、ほっとしたことを覚えている。Microsoft自身が捨てたブラウザにしか対応していないって。フザけてるのか?
変化はそのようにゆっくり起こると思っていた。まさかこんな日が来ようとは。
報道によれば、Windows 10のデフォールトとなるブラウザに関してMicrosoftはGoogleの助けを得ることになる。 MicrosoftはEdgeと同時にそのEdgeHTMLレンダリング・エンジンを放棄し、新ブラウザではChromiumを採用するという。とうとうMicrosoftは自力でブラウザを開発することを諦めた。Google Chromeの中心となるソースコードをそのまま使うことにしたのだ。
引用元:Techcrunch