Soul Food

2018-12-12 07:00

イタリアの軍隊はWW2でとても弱かった、というネタはたくさん存在している。いつか読んだ本にはイタリアの将軍だかなんだかの

「一生食うに困らないだけのパスタと少しの楽しみがあれば、誰も人生それ以上は求めないものだ」

というセリフが引用されていた。

ここで書きたいのは「イタリア軍弱い」ではなく「イタリア人、パスタが大事」である。なぜこんなことを書くか。

2年前のイタリア中部の大地震では、避難した被災者のため、発生から48時間以内に広くて掃除がしやすいコンテナ型のトイレが整備されたほか、家族ごとにテントとベッドが支給されました。

また、災害の発生直後から被災者に温かい食事を提供する態勢も整えられています。調理を担うボランティア団体は、「キッチンカー」と呼ばれる台所を備えた車を各地に準備し、災害時には調理師がパスタなどの温かい食事を用意します。

引用元:“災害時の避難所には「TKB」” 学会が提言 | NHKニュース

パスタですよパスタ。日本の被災者が体育館で冷たいおにぎりをほうばっているとき、イタリアの被災者は暖かいパスタを食べている。

食べ物というのは、とても重要なものだと思う。疲れた時、寒い時に食べる暖かい食事の力を侮ってはいけない。そう考えると気にかかるのがこの一文。

倉敷市によりますと、被災者に最大で3000食を提供するなど大量の食事が必要だったことに加え、食中毒対策などのため種類を絞らざるをえなかったということです。

引用元:“災害時の避難所には「TKB」” 学会が提言 | NHKニュース

「食中毒対策のため」というか、何かあったとき文句を言われるとこまるからとにかく冷たいおにぎり食わせとけ、となったのではなかろうか。倉敷市は真摯に対応にあたったのだろうが、一人くらいそういう「役人根性」を持った人がいたとしても驚かない。

今年も天災が多い年だった。自分が体育館でごろ寝しなくて済んだのは単に幸運だったからに過ぎない。避難所生活の大変さはそのたびに報道されるが、少しずつ改善が見られるのはいいことだと思う。あれですよ、陸上自衛隊仕様の移動式炊飯装置1号を各自治体にも配備して、役所の人に訓練するとかそれくらいしてもいいのではないだろうか。