成功者の話
2019-01-17 07:00
自分が社会的に成功して、人に訓示をたれる立場になったとする。自分が成功した理由についてあれこれ考え、善意からそれを一生懸命相手に伝えようとする。
そうした話は極めて少数の例外とのぞいてつまらない。なぜか
成功者は日経の私の履歴書みたいな自慢系か、自分が偶然得た大成功という結果を過去受けた一番の苦労や努力に因果関係を見出して『真冬の裸の乾布摩擦が成功のカギ』とか言ってるレベルばかりなのでほぼ読まないけど、失敗した人が失敗をどう受け容れてくかは人それぞれで興味あるので読んでしまう
引用元:次郎丸🦍哲戸さんのツイート
人間の成功失敗は驚くほど多く偶然に依存しているのだが、人間は理由づけが大好きである。だから「乾布摩擦が成功の鍵」と他人に話す。聞いてる方は「このボケ」と思っているが黙っている。
そう考えると「偉くなってつまらない話を人にする」というのはある種の才能に恵まれていないとできないことがわかる。つまり
「他人が自分をどう思っているかについて徹底的に無神経である」
という才能。私は偉くなったことがないからわからないけど、偉くなると聴衆がみな眠そうな顔をし潜在的に「黙れこのアホ」と思っていてもそれに気がつかないようになるものなのかね。
そう考えると、Steve Jobsというのはとにかく滅多にいない人間であったことがわかる。成功者が米国の大学の卒業式でスピーチをするのはありふれた話で、おそらく全米では毎年数百のスピーチが量産されている。その中で日本語に翻訳され伝えられているものは数えるほどしかない。そして彼のStanfordでのスピーチはその中でも唯一広く伝えられているものだ。