お国柄

2013-12-19 20:07

今私が働いているのは、皇居半蔵門から歩いて数十mのところである。先日やたら道路に警官がたっているのに気が付いた。トランプが来るだいぶ前からそんな調子だった。

警察にしてみれば「さっさと帰ってほしい」というところだっただろう。関係者の方々の苦労を想像するだけで私は倒れそうになる。

さて、無事帰国したトランプは今度は英国に行っているようだ。

もしドナルド・トランプ米大統領がロンドン中心部を通過中、大統領専用車「ザ・ビースト(猛獣)」の防弾ガラス窓を開けてみようかと思ったとしても、すぐにまた閉めてしまうはずだ。
トランプ氏に対する抗議デモの参加者は、車列から遠く離れた場所に追いやられていた。それでもブーイングの声は大きく、プラカードの内容は露骨で、メッセージの内容は罵倒にあふれていた。

引用元:ユーモアと罵倒とイギリスらしさと ロンドンの反トランプ氏デモ - BBCニュース

これが「イギリス流」ということなのだろう。わが国でトランプに抗議をした人間がいたかどうか知らないが、少なくとも話題になっていなかったことは確かだ。大相撲観戦では結構観客に受けていたようだし。

こういうのはまさに「お国柄」でありどちらか良いとか悪いとかいう話ではない。ただロンドンでの抗議に見られる「ユーモアの精神」は見習いたいと思う。

議事堂前のパーラメント広場では、ウィンストン・チャーチル像の目の前で赤ちゃんトランプの巨大風船が風に揺れていた。実にイギリスらしい皮肉だ。
トランプ大統領のお面を被り、檻(おり)に入れられたゴリラの格好をした人がいた。その隣には、囚人服姿で次期首相候補のボリス・ジョンソン前外相を真似する人がいた。
トランプ大統領の顔が印刷されたトイレットペーバーが、2個入り5ポンド(約700円)で売られていた。
ホワイトホール(官庁街)へ続く道に並ぶ同僚の警官たちに、ハリボーのお菓子を配って歩く警官もいた。
こうした地上の騒ぎを、ビッグ・ベンの修理に当たる作業員が足場から見下ろしている。
なにもかも、あまりにイギリス的だった。

引用元:ユーモアと罵倒とイギリスらしさと ロンドンの反トランプ氏デモ - BBCニュース