なんとかPayのビジネスモデル

2019-09-03 06:50

なんとかPayはいろいろあるのだが、ユーザにとってのメリットがない。だからこそ彼らは値引きに走る。

9月は現時点では、PayPayを除くとJCBかアメックスのクレジットカードを所持していないと還元が受けられない狭き門だが、今後コード決済各社が新たなキャンペーンを打ち出してくる確率は高い。各種コード決済やクレジットカード、電子マネーは、10月に消費税が10%になった際に2020年6月まで実施される国による2%〜5%還元キャンペーンに利用できるため、いまのうちに認知を最大限に広めておく必要があるからだ。おそらく9月中旬ごろから大幅還元のキャンペーンが始まるのではないか。
引用元:Techcrunch

国が行うもっとわけのわからないキャッシュレス普及策への相乗りもあるが、そもそもこんな札束をばらまく方式が長続きするわけがない。では中期的に彼らはどう儲けるつもりなのか。

フィンテック
LINE Payと表裏一体の少額ローン「LINE Pocket Money」、

LINEは8月29日、無担保の少額ローンサービス「LINE Pocket Money」を開始した。Androidユーザー向けの先行ローンチとなり、iPhoneユーザー向けには後日対応となる。

特徴はなんといっても、LINE上で申し込みから借り入れ、返済までのすべてのサービスを完結できること。紙の書類の送付や窓口での契約といった煩雑な手続きは必要ない。

(中略)

LINE Pocket Moneyで借り入れた資金を、LINE Payに即チャージ可能なのも特徴の1つ。手持ちの資金が心許なくなったときに、LINE上で借り入れてLINE Payですぐに決済できるのが強みだ。

返済方式は、残高スライド元利定額リボルビング方式。貸付利率(実質年利)は3.0〜18.0%。遅延損害金は20.0%。融資額は5万円〜100万円。いわゆるクレジットカードやキャッシングのリボ払いと同じなので、使いすぎに注意したい。

(中略)

コード決済と組み合わせた少額融資サービスは「メルペイあと払い」という名称ですでにメルペイが提供済みだ。なおメルペイでは、メルカリやメルペイの取引実績を基にあと払いの限度額を決定しており、手数料として月額一律300円が徴収される。ただし支払いが遅れた場合は、遅延損害金としてメルペイあと払いの利用額に対して年利14.6%が加算される。

そのほかLINE Payと熾烈な戦いを続けているPayPayも、同じソフトバンクのグループ会社であるJ Scoreが個人向けスコアサービスを提供しており、PayPayと連携させた少額ローンサービスに乗り出す確率は高いだろう。このように、コード決済サービスは新たな局面を迎えている。
引用元:Techcrunch

金利が0の時代に儲けるためにはユーザに借金をさせ膨大な金利をむしり取るしかない。そのための仕組みが「リボ払い」。金利ではなく手数料という名前でこの時代に10%を超える金利を貸すことができるのだ。

しかしユーザの警戒心も高まっている。というわけでなんとかPayと抱き合わせ。ユーザの警戒心を下げ、なんとかPayで使うお金を借金させる。これなければそもそもなんとかPayは存続できるはずがない。

こういうなんとかPayのニュースを聞いてとにかくウンザリするのは、それがユーザにとって何のメリットもなく、企業の儲けに直結している点だ。やっている企業内ではKPIとか業績貢献とかこの度合いで測られるんだろうけど、こんなことして楽しいですか?

「圧倒的に素晴らしい製品を作り、ユーザが喜んでお金を払う」

という当たり前のことがなぜできない?