小さな世界の王様たち
2019-12-12 07:29
企業というのは国のようなものだ。その中には独自の文化があり、言語があり、習慣がある。国から一歩も出たことがない人にとっては国の文化が全てであり、正しい。もちろんTVや小説でよその世界のことを見聞きはするのだが、それは他人事だと思っている。
それゆえ時々こんなことがおこる。
今日はかなりヤバイ。大戸屋の密着。社長は現場のバイト上がり。発言も「本気なの?目が死んでるけど」から始まり
店長もバイトに「はぁー。。遊びじゃないんだから」とか平気で言ってるし、「残業代減ったら生活出来ない」とか典型的に末期な状況。密着されてメリットあるの??
#ガイアの夜明け
大戸屋というレストランチェーンに密着取材した結果が放映されたのだそうな。密着取材というからには会社の全面バックアップがあったに違いない。おそらく彼らと彼女たちは
「自分たちの真の姿が放映されれば、皆感動してくれるに違いない」
と思ったのだろう。実際公式twitterアカウントはこう言っていた。
あ~!放送直前の今、とってもドキドキしています
ぜひご覧ください。
この騒動をみていて思った。こういうことは本当にたくさんこの世界に存在するに違いない。小さな世界の裸の王様たちは、自分が服を着ていないことに気がつかない。パレードは国内だけにしておけばいいのに。
「業務効率が上がったことは評価する。だがしかし、」
「受注データをいただくのにコンピュータに任せきりというのはどうか」
「早朝に来て、陽の光を浴びて感謝しながら作業をすることに意味がある」
「お前は(雑誌名)や(冊子名)で何を学んでいたんだ」
その数日後に私は社長に呼び出され「会社をやめてくれないか」といわれることになるのです。
これは簡単な自動化を職場に導入することで、画期的な業務効率化を達成した人に、小さな国の王様が投げかけた言葉である。
完全に気が狂っているとしか思えないが、これくらいの言葉はざらに存在する。小さな国の中の話だからどうでもいいのだ。
こういうメンタリティをもった社長が、ガイアの夜明けに「密着取材、どんどんやってください!」と真顔で語ったりするのだろうな。