タバコ部屋というイノベーション
2020-03-04 08:13
付箋ぺたぺたに疲れると、世の中の事実について考えたりする。
最も重要なことに、たばこを吸う男性上司を得た男性従業員は、たばこを吸わない同僚や、たばこを吸わない男性上司を得た男性従業員よりも昇進する可能性が高かった。
引用元:上司との雑談や「たばこ休憩」が男性の昇進を早めている キャリアのジェンダーギャップをどう解消するか | HBR.org翻訳マネジメント記事|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
タバコ部屋が会社においてどのような意味を持つかは誰もが経験則的に知っている。それが問題だと指摘した人間も数知れず存在する。
しかしそれはまだ存在しており、かつビジネス上で非常に大きな意味を持っている。
興味深いのはこれだけ世の中で多くの模造紙の上に付箋が貼られていながら誰もタバコ部屋を代替する「健康的で平等なソリューション」に到達していないこと。これはちょっと考えると結構すごいことではなかろうか。
行動経済学とは「現実をみれば人間の行動って不合理だよね」というところから考える経済学だ、となんとなく思っているCHIの研究もそういったところからスタートするべきではなかろうか。CHIの研究だけでなく、付箋ペタペタが解こうとしている問題も同様だ。現実が不合理ならば、それを受け入れる。不合理になっているからには何か理由があるはずだ、と。それを無視して
「皆でお行儀良くしよう」
といったところで、何も変わらない、ってのは幼稚園から誰もが知っていることだと思うのだけど。