イノベーションとは何か
2021-02-01 07:41
この文章を書いているのは個人で買ったM1-Mac Book Airである。自宅にはもう一台会社から支給された仕事用のMac Book Proがある。
就業時間中はMac Book Proを使い、仕事が終わってからはAirを使う。そしてその差異に愕然とする。
西田 それまではPCっていいけど、うるせえな、とか、熱いな、とか、いろいろ頭の中にちょっとハテナを浮かべながら使ってた部分があるわけですよ。我慢して。ところが、 ご存じの通り、M1って「あれっ、なんだこれ」みたいな状態じゃないですか。
引用元:「こんなの俺らのAppleじゃない!」 M1 MacショックとWindowsの行方 小寺・西田の2021年新春対談(前編)(1/2 ページ) - ITmedia NEWS
本当の革新は静かにやってくる。M1-AirとIntel-Mac Book Proに機能の差異はない。強いて言えばTouch Barか。とはいえあれ使ってないし。
なのに
この快適性の差異はどういうことか。静かに長時間高速で動くことがこれほどまでに感覚の違いを生むのか。こういう「革新」はユーザアンケートとかとっても絶対にでてこない。実現されたものを使ってみて初めて
「あゝ」
と嘆息する。前にも書いたことだが私はより確信を深めている。2−三年後MacとPCは別物として認識されるだろう。バッテリが持たず処理がもたつき重いPCとそれら全てが軽く意識せずに動くMacと。
これも長きにわたる戦いだった。曰く68000は32ビットで、8086は8ビット。曰くPower PCは画期的でPCという言葉の意味を再定義する、そうやってMacはPCと性能の違いを強調してきた。現実にはそうではなかったのだが。
しかし
とうとうそれが実現されようとしている。Intel自身がそう言っているのだから間違いない。
その中で同氏は、「われわれはクパチーノのライフスタイル企業が作れるものよりも良い製品をPCエコシステムに提供する必要がある」「将来、そのレベルにならなければならない」と語った。「クパチーノのライフスタイル企業」とは、クパチーノに本社キャンパスを持つ米Appleのことを指す。Appleは昨年、これまでIntelのCPUを採用してきた一部のMacで自社製の「M1」プロセッサを採用した。
引用元:Intelの次期CEOゲルシンガー氏、全社会議でAppleを「クパチーノのライフスタイル企業」と - ITmedia NEWS
「将来そのレベルにならなければならない」とは現在そのレベルでないことを認めているようなものだ。
日本の家電メーカーはもはやPCを作っていないが、したり顔で新機能だの売れる機能だの考えていた連中はみな恥死すべきだ。あるべき姿をはっきりと描き、それに向かって大胆に変革する。ただこれだけがもたらす結果がこれほど大きいとは。