愚か者が合衆国大統領になると
2025-04-16 08:52
アメリカ合衆国は「アメリカ合衆国の大統領は、頭のまともな人間が務める」という暗黙の前提に多くを賭けすぎた。彼はなんでもやりたい放題である。意のままに関税を決め、政府の支出を決める。この現象のいく先は「トランプに媚びへつらうものが短期的利益を得る」という図式。権力者がそのような振る舞いをするのは別に珍しいことでもなんでもない。世界中で起こっていることだ。
しかし
そうした事象は、比較的貧しい新興国に見られることで、民主主義を掲げる超大国アメリカはそうではない、と誰もが暗黙のうちに想定していた。しかしそれは間違いだった。
アメリカの憲法修正1条は、言論の自由を謳っている。しかし現実はこうなっている。
これは北朝鮮や、ソ連の話ではない。現在のアメリカで起こっていること。
合衆国大統領に愚か者が就任した場合、その行動を止めることはアメリカ人にはできない(それどころか過半数のアメリカ人はそれに喝采を送っている)他の国の人間にもできない。
世界は「アメリカ合衆国大統領は、頭のまともな人間が務める」という、なんの保証もない前提に多くを賭けすぎた。
中国とアメリカが言い争いをしている場面で、「いいぞ!もっと言ってやれ!」と中国側に思うとは、少し前には想像できなかったことである。
この状態があと何年続くのかも私にはよくわからない。アメリカ合衆国憲法で、「普通に考えれば」トランプはあと三年数ヶ月以上大統領でいられないことは明白だ。
問題は
その議論の前提には「アメリカは法治国家である」というこれまた誰も保証してくれない思い込みが存在していこと。名古屋人が河村たかしがやることならなんでも喝采を送るように、過半数のアメリカ人はトランプがやることならなんでも賛成し喝采を送る。はたしてアメリカ合衆国で憲法は機能するのだろうか?