日付:2001/2/5
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習わない英語-Part2邦題「プリティ・プリセンス」、原題the pricess diariesという映画の中で
first and foremost, you are my granddaughter.
という台詞があった。(かなりうろ覚え)その時字幕はこうなっていた
「あなたは最初の、そして大切な私の孫娘よ」(こちらもうろ覚え)
あれ?と思い調べてみたらやはりこの字幕は妙だった。first and foremostで一つの成句。私が高校から使っている辞書には
「真っ先に、いの一番に」
という訳語があるが、これも少し私が知っている意味とは違う。それよりはその後についている例文
Poetry is, first and foremost, something to be enjoyed
「詩はまず何よりも楽しむべきものである。」
の意味の方が近いと思う。別の辞書には「何よりも、何と言っても」という訳がある。私は頭の中でなんとなく「とにもかくにも」とか「まず第一に」とか訳している気がするが。
先の台詞が使われるのはこんな場面。それまで平凡な女子高生だった主人公がいきなり「あなたはなんとか国のプリンセスよ」と言われる。その地位にふさわしくなるべく奮闘したあげく
「やっぱり駄目。みんなを失望させたくない」
と祖母であるQueenに言う。そこでQueenが言う台詞であるから、「初孫」ではなくて
あなたはまず何よりも私の孫娘なんだから
という意味でなくてはおかしいと思うのだが。
私はこのフレーズをどこで聞いて意味を知ったのか覚えていない。しかし一度だけ
First and foremost, I am an Asian.
という文の中で使った事がある。アメリカ生活の感想について尋ねられた時の答えだ。不幸にして相手(フィリピン人だった)がAsianという言葉を知らなかったが為,もしくは私の発音が悪かったが為会話はこれ以上つながらなかったのだが。
米国のTVで放映されるドラマ。そこでの会話で当然のごとく使われる人名はそう多くはないと思う。
「それは誰だ?」
という共通の知識がなければ、視聴者にとって受け入れがたいものだろうから。
Hannibal Lecterはその数少ない人名のうちの一つだと思う。1992年のアカデミー賞で主演男優賞を受賞したのはSilence of the lambs - 羊達の沈黙でSerial Killer-Hannibal Lecterを演じたAnthony Hopkinsであった。彼のすばらしい演技は多くの人の印象に残り、そしてその役の名前は会話の中でいきなり説明抜きで使われたりする。
Ally McBealでは奇妙な発明ばかりする秘書の女の子が"Face Bra"(顔がたるんでくるのを防ぐためのマスクのようなもの)をしたときAllyが
「あなた、Hannibal Lecterみたいよ」
と言う。またFriendsでは鼻を覆うギプスを付けた男に友達が
「Silence of the lambsでは素晴らしかったですよ」
と声をかける。またFriendsの別のエピソードでは、ある男が夜中に目覚めると、ベッドサイドにルームメイト(こちらも男性)が座っていてこちらをじっと眺めていることに気がつく。彼は叫びだし相手をののしるのだが(当然だ)その中に
"Hannibal Lecter would be better roommate than you"
という下りがある。
さて、このように彼が何者であるかの知識を当然であるかのごとく使われるこの名前の発音だが、米語での発音(つまり映画の中の発音)をカタカナで書けば
「ハニバル」
になると思う。つまりハニバル・レクター。小説「羊達の沈黙」の中ではそのように表記されていたが続編のHANNIBALでは「ハンニバル」となった。米語の発音をとるか、あるいは歴史上有名な別のHANNIBAL-アルプスを超えローマに攻め込んだ武将-との整合性をとるかの選択なのであろうか。私としては映画Silence of the lambsの冒頭、Jodie Foster演じるクラリスが言う
"Hannibal the Cannibal"(ハニバル・ザ・カニバル)
というセリフの韻の良さが印象的な分だけハニバル・レクターという表記が好ましく思えたりするのだが。
私は男性である。従って、男性が女性のどこにセクシーさを感じるかということに関しては、その多様性を認めながらも或程度自信を持って答えることができる。それは隆起した胸部だったり、今や死語となった「だっちゅうの」という言葉とともに表示される胸部の陥没したエリアだったり、あるいは微分係数をとった場合正負を行き来する身体の曲線であったり、あるいはフェチと呼ばれる方であっては色々だったりする。しかし一般的に言って男性は単純なものだ。
さて、問題です。女性は男性のどこにセクシーさを感じるでしょう?これに関しては全く私の想像の及ぶところではないから本、TV、映画などから学ぶしかない。私が愛読するOL進化論には、やれ広い肩幅だの、やれ厚い胸だのやれ胸毛だのと論議をしているところで、「ねえあなたは」と聞かれ、視線をそらし顔を赤らめる女性がでてくる。質問をした側の女性は「直接的な奴」と一人つぶやく。
さて、これが米国だけの現象なのか、あるいは日本の女性にも通じるところがあるのか知らないのだが、同じ質問への答えに米国のTV、映画でよく見かけるのがこのcute buttである。"And he has such a cute butt! "などと使う。お尻は二つに割れているから"A pair of butts"かと思うとそんなことはないのである。なんと訳そう。
「かっこいいお尻」
だろうか。女性の心の声が聞こえてしまう、という「ハート・オブ・ウーマン」という映画では、ホテルだかマンションの前でタクシーを呼んでくれる女性の
"Hey, cute butt"
という心の中の声に主人公の男性はびっくりする。私が愛するCheersでは、かっこいい男性のウェイターの前にある女性がわざとバッグを落として拾わせる。お尻を突き出す恰好で拾ってくれる彼の臀部を観て彼女はにんまり。それは前屈みになった女性の胸元を観る男性の視線と変わらない。その様子を見た別の女性3人が同時にバッグを落とす。
私が知っている限り日本のTVとか映画でこういうシーンを観たことはない。となるとこれは米国人に特有の表現&感情なのだろうか。あるいは日本女性も同じ事を考えてはいるが、表現として普及していないだけなのだろうか。
さて、かくのごときシーンを観ると私の心の中に疑問がわく。どのようなお尻だったら女性に"Hey cute butt"と思わせ"Wao"といわせる事ができるのだろう?これは私にとっては全くの謎である。一つだけ確かなのはでかくてしまりのない私の尻をみて"Wao"という女性が存在しないであろうことなのだが。
電話機には12個キーがついている(もちろんダイアル式では話は違うのだが)。0-9まで10個のキーを長方形に並べようと思えば2×5か5×2であり、どうにもおさまりが悪い。近いところでは3×4の12が一番近かったという理由だかどうだか知らないが、とにかく数字の他に二つのキー「#」と「*」があり、合計12個のキーとなっている。しかし二つキーを追加するのであれば、この二つよりも「+、-」のほうが我々にも親しみがあり、かつ発音も楽だったと思ったりするのだが何故#、*におちついたか。ここにはきっと知っている人が話し出すと止まらないような物語があるのだろうが、私は知らないしここでふれるつもりもない。問題はこのキーをなんと発音するか、ということだ。
日本においては「*」は「米、こめ」と発音される。しかし私はいつもこの呼び方に違和感を覚えるのだ。考えてみよう。「*」は「米」に比べると横棒が足りないではないか。それどころか英語キーボードによって表示されるのは微妙に異なる"*"であり、こちらには横棒があるが縦棒がない。この差異は何故存在するのか。いずれにしても「米」と呼ぶためには頭の中で一本棒を追加する必要があるのだ。
もう一つの「#」のほうはだいたい「シャープ」と呼ばれる。こちらの方はまあ日本流に言えば「井桁」なのだろうが、そうした呼び方がされることも多くはないようだ。
さて、再び問題である。これらのキーは米語でなんと呼ばれるでありましょう。たとえば"*"はコンピューターの言葉では「かける」という意味で使われる他UNIXの世界などでは「なんでもかんでも」という意味になったりする。従ってdel *.* とか rm *とかは大変恐ろしいことなのだが、とにかくこうへれへれと書くコマンドも会話で使おうと思えばなんとか発音する必要がある。
私が知る限りではこうした文脈において"*"はasteriskと発音されることが多いようだ。辞書を引けば「星印」とあるからこれは適当な用法なのだろう。しかし電話の*キーを指すときは何故か"star"と呼ばれる。日本で書くところの星は大抵五角形に角をはやしたものだから、これとて「米」と言われたときに感じるのと同じ様な違和感を私に与える。星に比べると線が多いではないか。6本の星印というとイスラエルの国旗のようだが、このように星を描く人もあまり見かけない気がする。
さて、問題は#の方である。こちらのキーはたとえば留守電話で「再生をしたいときには1#を押してください」などのように電話で何かの操作をしたいときに「コマンドの番号を入力しおわったんだよーん」といった区切りに使われる。したがってそれだけ頻繁に発音する機会にも出会うわけだ。 しかし一見問題ないように思えるこの「シャープ」が米国人には通じないのである。何故だ、Sharpというのはちゃんと辞書にも載って居るではないか。まさかNHKのように私企業の名前は使えないというので「国内電気メーカー」と発音しろというのではあるまいな。
理由は知らないがこのキーはカタカナで表記すれば「パウンド」と呼ばれる。高校時代から使っている辞書には載っていないので、インターネットで調べたら以下のような定義が出てきた。
pound key: Noun : The pushbutton in the lower right corner on the dialing pad of a standard pushbutton telephone, marked with a pound sign(#)
普通のプッシュ式電話機で右下角にあるボタン。パウンド印(#)が記されている。
そのまんまの定義であるが、辞書にも載っているくらいだから間違いではないのだろう。ある日この「1#」というコマンドの入力を必要とする機器の操作を米国人に対して説明しようと悪戦苦闘している人に聞かれ「それはシャープではない。パウンドだ」と言ったところなんとか通じたことがある。そのときも「何故パウンドなんですか?」と聞かれたが知らないものは知らない。
実はこの呼び方は私にとってあまり好ましい物ではない。この言葉を発音するたびに私の頭の中には「パウンドケーキ」の絵が踊るのだ。幼い頃「ああ。おいしそうだなあ。食べたいなあ」と思ったパウンドケーキだ。この妄想にとらわれるとコンビニなどでパウンドケーキを買いたい衝動に駆られるので、体重が気になる私としてはできれば発音したくない言葉なのだが、これじゃないと通じないからしょうがない。今は米国人相手にしゃべる機会もないからそうした危険と直面しなくてもすむのがありがたいが、この文章の中で何度も「パウンド」と書いた私の頭の7割はすでにしてパウンドケーキのことで占められているのであった。
(追記:2001/6/26)この項を公開した後、LA在住DOT MOTHERさん(サイトはこちら)から
「何故シャープではないのか。何故パウンドか」
について明快な説明をいただいた。許可をいただいてそのメールを以下に引用する次第である。
--(引用ここから)--
ところで、先日「電話機に12個キーがついている」のお話を読ませて頂きました。
古い記事なので、もう反響はあったと思いますが、#マークについて万が一まだ解決(?)してなければと思い・・・
コンピュータ用語ではなく、単純にアメリカでは#はパウンド(pound=lbs)の代わりに使わます。
タイプライターの時代からそうでした。
数字の後に#をつけると、例えば(重さ)100パウンド(100lbs)という意味になります。
(イギリスのお金の単位ポンドにはなりません。)
パウンドケーキは、パウンド売りするケーキのことですね。
(ところで、poundの略が何故lbsなんでしょう?)
ところが、これが数字の前につくとNumberになります。
#100はNo.100です。
住所、特にアパートの番号には良くこの記号が使われます。
13号室だと、#13になります。
プッシュホンを使っている時、「数字の後に#を押してください」という時の「1#」は「1番」です。
数字の後に#(No.)が付いてしまいますが、先に#を押してしまうと、どこまでが番号かわからなくなるので、後につけるのだと思います。
電話で「お肉2パウンド」という注文はしないでしょうから、後に付けても問題はないようです。
「体重を入力して下さい」というのも、電話では無さそうですし・・・あるかな?
愚息の通っている学校には「音楽」の時間がありますが、公立の学校は「音楽」が必須 ではないようです。
「お歌の時間」というのはあるみたいですが。
それで、シャープやフラットには馴染みがない人が多いみたいです。
楽譜が読める人の方が珍しいんですね。
だからシャープという呼び方は一般的ではないのだと思います。
--(引用ここまで)--
Coming soon...
"Commit"
"Stink"
セクシー:Not Sexy。最近SEXYと日本語で言うところのセクシーの意味は異なるのではないかと考えている 本文に戻る
以下のような定義が:The American Heritage Dictionary of the English Language:Fourth Edition.2000.から。いやはや便利な世の中になったものだ。ちなみに"star key"の定義は
star key : Noun : The pushbutton in the lower left corner on the dialing pad of a standard pushbutton telephone, marked with an asterisk.
ということでこちらもそのまんまである。本文に戻る