題名:HappyDays-39章

五郎の入り口に戻る

 

日付:1999/10/6


39章:94・5・14

この日も体調は悪かった。

ゴールデンウィークがあけてからというもの、体調はひどい状態である。単に3月4月の忙しい状態の反動なのであるが、根がタフでない私にとてはひどくこたえる。

一日ねていて、(朝床屋にいっったが)夕方に待ち合わせ場所である。名古屋駅のななちゃん人形のとなり、住友銀行前に向かった。

このななちゃん人形の前ではなく住友銀行というのは相手の発案である。ななちゃん人形はいつも混んでいるからという理由だそうである。さて住友銀行前に女の子3人づれがいるのに気がついた。とはいうものの肝心のあいてかどうかいまひとつ確信がもてない。声をかけられて相手だとわかったが、どれが丸顔だったか思い出せない。少しまをとって一番丸顔である確率が高い相手に話し始めた。あたっていたから良かったような物の、間違った相手に話しかけていたらまた問題がおこるところだった。

この日は非常にあつまりが早くて、集合時間まで一分あるというのにひとりをのぞいた全員があつまった。そのあいだも結構女の子たちは愛想良く我々と話してくれていたので(これはよいかもしれない)と思い始めたのである。

 

さて全員があつまって(M氏だけは仕事で遅刻である)白札屋に向かい始めた。ついてみて案内された席というのはまた今一つの場所である。しかしこのさい文句をいうことはできない。私は幹事として一番入り口側の席に座った。適当に私がしきって決めた配置は以下のようである。

途中でM氏が登場したところでけっこう席替えを行ったので、最初はこういう配置でなかったがまあおおむねこういう風である。もっとも後半になるに従って私とO木と細面以外はけっこう席替えが行われていたのでぐちゃぐちゃであった。

女の子について説明すると、基本的に丸顔の知り合いシリーズなのである。ただし女の子同志がお互いを知っているわけでは必ずしも無くて、細面は丸顔以外知らないといっていた。ジーパンはO木の知り合いで参加できなくなった女の子の代理として今朝いきなり登場した女の子。彼女が一番若いそうであるがかといっていくつかはわからない。ワンピースはこのなかで一番美形。歳のころは30前後であろうか。

さて今回の合コンでは話のパターンが私にとっては定着していた。話す相手は前に座っている細面かとなりにいるO木である。今回の合コンにくるという面食いの年上の女の子が私はとなりに座っているO木だと思っていた。彼女は感じのいい顔立ちだが、年上にも見えるのである。

 

さて最初に飲み物がはこばれてフリータイムだと思ったら、いきなりSTは隣のワンピースから「森本レオににているって言われない?」と言った。私は神にちかって彼があまた経験した合コンのなかでそう言われたことはないことを保証した。しかし彼女は「いや似ているよ」と言い続けた。そこで私はSTに是非、そのことを紙にかいてもらえといった。STは名刺とボールペンをとりだし、本当に書いてもらっていた。その名刺がSTの家宝となるかワンピースの生涯の汚点となるかは私の関知するところではない。

さてそうこうしているうちにとなりのO木が「あなたはとてもチャーミングね」と私にむかって言った。これも是非証拠として残しておいてもらいたいということで名刺のうらに署名いりで書いてもらったのである。こちらは多分大坪家の家宝となるだろう。

さてなんだかんだと話しているうちに、前に座っている細面と話が弾みだした。そこで私はまた一つ自分がもっている仮説の裏付けをとることになったのである。それは「女の子が”自分はもてない’と言った場合にはつぎのことに注意する必要がある。つまり通常女の子は自分が興味がない相手からアプローチされた場合、それを数に勘定しない。従ってわれわれから見て’もてる’女の子であっても、(この場合我々は女の子にアプローチする男の数が多いと’もてる’と判断する)本人は全くもてないと認識していてもおかしくない(アプローチしてきた男の中から彼女自身全く気がない相手を除くからである)」ということである。そのことを彼女に問いただしたところ、まったくその通りだと同意してくれた。

 

さて私が先日参加したネルトンパーティの様子を語っていたときに、細面が「トルコに行ったの?」と聞いた。彼女はトルコに行きたいと思っているのだそうである。そこから話がどう発展したが覚えていないが、「私のサイドに座っている4人で正月休みに海外旅行にいきましょう」計画がぼっぱつしたのである。さて行き先をきめなくてはいけないという段取りになって、ヨーロッパと米国を候補に上げたが、やはり正月で寒いので米国西海岸がいいという話になった。そこでとりあえず今度会うときまでに各自勉強をしてきて、それで相談しましょうということにしたのである。

さてその「今度あう機会」であるがこれがあっさりとできることになっていた。話は少し前後するが、私たちサイドの4人をのぞいた後の6人は例によって電話番号とびかう異様なもりあがりをみせていた。そして別途企画されていたNRT主催の「温泉ツアー」に我々も参加しようと言うことになったのである。NRTがこの話を承認するかどうか少し疑問に思ったのであるが、まあいいとしてしまった。

さてそういった次第で結構な盛り上がりをみせつつもいつか時間は10時をすぎていた。3時間以上その場所にいたことになる。名残惜しいがその場をお開きにしなくてはいけなくなった。というわけで適当に場所をでて名古屋駅に向かったのである。

帰りはまずひとり車で来ていたM氏が帰った。次に名鉄でIZが消え、ジーパンが地下鉄で帰ると言ったので、私とKNKはそれについていった。私は地下鉄の中でほとんど初めてジーパンとしゃべった。若くも思えるし、落ち着いているようにも思える人ちょっと不思議な雰囲気を持っている人だった。非常に感じはよかったが。

 

さてジーパンともわかれてKNKと二人で寮に向かいながら、最初に丸顔から聞いた30後半の女の子とは私の隣のO木ではなくてワンピースであるときいて驚いてしまった。まあ結構かわいいから彼女くらいだと面食いにもなるのかなあと妙に関心しながら家路についた。そしてやすらかな眠りについた。また妙な話を作ってしまったという若干の反省とともに。

 

さて翌日彼女にお礼の電話をかけた。女の子側の評判はおおむね良好であったようだ。丸顔はこう言った。

「めだつっていったら大坪さんなんだけどね。でも反対側に座っていたIZさんともっとお話したかったな。だって誠実そうなんだもの」

なるほどまことに本質をよく見ている。私は翌日IZに社内便でそのことを告げた。

 

少し考えるとこういう情報をいれることは、K島系統の継続を危うくするものとも考えられる。しかし最近私は他人の行動に文句を付けるのがあほらしくなってきた。他人は他人、自分は自分である。犯罪的な行動に出ない限り私とは関係がないことである。だからIZに送った文面に私はこうつけ加えた。「これは単なる情報であり、この件に関して私はいっさい詮索、脅迫、煽動を行いません。また責任も持ちません。」

 

その後とりあえずNRTに温泉ツアーに参加することの承諾をえた。彼に聞いたことろによると、ジーパンは結構な酒豪だそうで、前回彼らがバーベキューに行ったときにはグビグビのんでいたそうだ。この証言は丸顔の「ジーパンは酒の量が少なかったせいもあって合コンではのりが悪かった」とも一致する。

さて次は2週間後の温泉ツアーだ。

次の章

 


注釈

自分がもっている仮説:(トピック一覧)この説はあちこちで手をかえ品をかえ登場しているが、たぶんここの記述はもっとも初期の物。本文に戻る 

ネルトンパーティの様子:この内容については、HappyDays37章参照のこと本文に戻る