しかし

題名:Java Diary-67章

五郎の入り口に戻る

日付:2005/4/16

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Goromi-TV Part5

2005年8月の盆休みは12日もある。この連休と取り方というのは業界によって随分ことなるのだが、私が今働いている会社はラインで物を作る文化を持っているので休むときはどっと休むのである。

というわけで長期連休なのだが、いろいろと事情があって最後の二日半を除いては

「おうちで育児&プログラミング」

ということになった。というわけでここでプログラム作成を進めなくてはいつ進める、という状況になったわけだ。そこで私は(後で考えれば)愚か な目標を立てた。すなわち「この休みが終わるまでにはVer0.1を動かす」というものである。平たく言えばとにかく画面に何か出してつんつんできるよう にしようというのだ。

というわけで盆休みが始まった。先ず何をやるかと言うと、データ準備プログラムの作成というか統合である。今まで「番組表データをダウンロード して必要な情報だけとりだす」「テキストファイルを読んで検索するデータをつくり、ついでに検索する」「動画ファイルから静止画を切り出す」という機能を 全部それぞれ違うプログラムで実現していたのだが、今後頻繁に映像データを更新していくことを考えると一つのプログラムにまとめておいて、ボタン一発おせ ばOKというようにしたい。

というわけでごそごそまとめ始めるわけだ。こういう仕事は地味なのだが絶対必要な作業だから粛々と進める。ということをやっていたら一日目は終わった。

次の日から人の目に見えるところ、つまり本題であるGoromi-TVを作り始める。元々のGoromiをそのまま使っても動くはずなのだが、この際だから、ということで新しく作り始める。Goromiを作っているうちに

「ううむ。ここをこういう構造にしたのは失敗であったか。しかし今更作り直すこともできぬし」

というところは多々あったわけだ。

というわけでGoromiから少しずつ必要と思われるクラスを持ってきてごそごそ修正する。必要だか必要でないかわからない機能はがさがさ削っ てしまう。こういう仕事の常として必要な物を削除し要らない物を残してしまうのだが気にしない。ごりごりと進める。こういう段階はなかなか結果が目に見え るようにならないからつまらない。私は最近

「実は人間は”深い考え”などはもっておらず、目に入った物に適当に反応しているだけではないか」

と考えている。何故かと言えばGoromiを使っているとでてきた画像を見て適当につつきたくなるからだ。当初何を探そうかと考えていたことはすっかり忘れて。

などと考えながら作ってはいくがなかなか画面がでない。8/8の夜遅くになって、ようやく最初のテストができるようになった。えいっとボタンを 押すと確かに画面上に表示された。いくつかの単語が真ん中に重なって表示されている。まあ最初はこんなもんだろう。というわけで寝てしまう。

翌日あれこれ直して頻出単語を取りだして元の単語の回りに配置することはできるようになった。よし、今度は出てきた単語をクリックして検索結果 を絞り込んでみよう。えいっとボタンを押すと見事に二つの単語を含む結果が表示された、、と思っていた。そのとき気が付いたのは一つの単語だけで検索した ときと二つにしたときで結果がほとんど変わっていないことだ。

なんだこれは。やっぱり番組表のデータが足りないのかしら。それまでは6ch分、一週間のデータを対象にあれこれやっていたのだが、二週間分に 増やして検索を掛けてみる。結果はかわらない。これはどうしたことか。うーむ。やはり番組表にある単語だけでは数が少なすぎるのか、結構順調に進んできた と思ったのもこれでパア。

その日は布団をかぶってねてしまったが翌日になっても問題は解決していない(あたりまえだが)ううむ、どうしてくれようとあれこれ調べていくうちとんでもないことに気が付いた。期待していた動作というのは

二つの単語を指定する→その二つの単語両方を含む番組だけ返してくる

だったのだが、実際にプログラムは

二つの単語を指定する→その二つの単語”どちらか”を含む番組を返してくる

だったのだ。期待した動作では単語の数を増やすほど対象となる番組の数は減るはずだったのだが、実際に書いていたのは単語の数を増やすほど番組 の数が増えるプログラムだったのだ。ううむ、この馬鹿さ加減はいかなることか。ぶつぶついいながら直すとプログラムはほぼ期待通りの動きをするようになっ た。

それができると今度は左側に表示する番組タイトル+画像+説明文を作らなくてはならない。いつものことだが簡単な動作のはずなのだがこれが結構面倒である。またオリジナルのGoromiとはごそっと違う方式にしてようやく文字だけ動くようになる。ここまでが8/14日。

その日は名古屋にちょっとだけよって二泊三日の珍スポット探訪にでかけた。探訪といっても歩いている時間は全体一部で、多くの時間はひたすら電 車にのったりホテルでぐーぐー寝たりしている。というわけでごりごりプログラムを作るわけだ。8/16自宅に戻ってきたところでダミーの写真データを表示 できるようになった。

毎度のことだがこの写真データというのは実に効果がある。ダミーだからどの番組も同じ写真を表示しているだけなのだが、なんだかとてもおもしろいような気がしてくる。わーいわーいと喜びながらつんつんしているとそのうちだんだんと不満が頭をもたげてくる。

例えばこんな事を考える。

「使っているうち画面上に言葉が一杯でてくるけど、結局一番新しく抽出された関係語しか見られないではないか」

うむ。確かにそうだ。よし、この際だからごそっと変えてしまえ、とあれこれやりだす。間もなく画面はより単純になった。使ってみるとなかなかご 機嫌。私はこの新しいシンプル画面が気に入ったので、本家のGoromiにも反映しようかとふと考える。何故そんなことを考えたのか、という話は後回しに してまずはGoromi-TVだ。

ほにゃほにゃしているうちに8月が終わる。9月には3連休が2回ある。様々な理由により私はあまり家から動けない状態にあったのでこれ幸いとば かりにGoromi-TVをごろごろ作る、とはならなかった。この時点で別の人に「やたらとTVを録画してため込むシステム」を作ってもらっていた。とい うわけで見せるべきデータはたまりつつあったのだが、問題はそれをどうやってみせるかだ。今までGoromiで使っていたのとは違う見せ方を取り入れよう と思っていたのである。それはどんな方法か、、と書き出すと長くなるのであっさり省略してしまう。(たぶん後で触れることになるだろう)とにかく別の見せ 方だからどうやって表示するかをまた一から考えなくてはならない。これまでのように本能の赴くままキーをひっぱたくわけにはいかないのである。久しぶりに 紙をとりだしボールペンであれこれ落書きをする。うーんうーんとうなっているうちに2回の休みは終わってしまった。これを書いているのは11月の半ば。今 から考えればとっても勿体ないことをしてしまった、などということは当時の五郎ちゃんは知るよしもない。

しかし落書きだけではなく少しは進展もあった。実際に録画したデータから静止画を切り出し表示できるようになったのである。初めて静止画がでた ときも感動したが、こちらにはもっと感動した。ああ、世の中には実に様々なTV番組があるものだなあ。阿呆の如く感心しながら画面をつんつんとやる。わー いわーいと喜ぶがまだまだやらなくてはならないことは山積している。そして残りの日々はだんだん少なくなっていく。

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注釈