題名:巡り巡って

五郎の入り口に戻る

日付:2004/5/17


淡嶋神社 : 和歌山県(2004/5/3)

なんば駅近く、その名もベタベタの「ナニワ旅館」で目覚めた私は近鉄に乗るとひたすら南下する。昨日は松阪から大阪についたものの宿を探すのに手間どった。近鉄を降りた鶴橋という駅付近は焼き肉とキムチが充満する場所でありビジネスホテルなんぞ見あたらない。翌日は南海にのるから、と新今宮という駅で降りれば確かにビジネスホテルと旅館がたくさんある。しかし一番高い部屋でも1900円。おまけにそこらを徘徊している人たちの雰囲気はその部屋の値段にぴったりマッチしている。泡を食って何の目算もなくなんばで降りればあるのは特殊なホテルばかり。

よれよれしながら目に入った旅館には空き室があり、やれ安心。というわけで電車に揺られる。いねむりしているうちに和歌山に着く。電車を乗り換えまたもやいねむり。終点の加太という駅で降りる。今日の目的地はとホームにある看板を観ると11kmなどと書いてある。なんじゃそりゃと驚く。駅を出たところにある看板には徒歩20分と書いてあり安心した。

何人か同じ電車に乗っていた人が同じ方向に歩いていく。その人達について歩いているうちはよかったが、そのうち追い越してしまった。となると道がわからなくなる。まあこっちだんべと歩くと事しばらく。通りはとても静かであり、古い建物がたくさん存在している。その割には時々「カラオケ喫茶」などという看板がでてきて驚く。次の角を曲がれば目的地か、と思ってもそんなことはあり得ない。看板に20分と書いてあればほとんどの場合20分かかるのだ。そのうち目的地らしき場所が見えてきた。朱塗りの大きな鳥居が見える。門前には何かを売っている店がいくつかあり結構にぎやかである。鳥居をくぐりずんずん進んでいくとこんな光景が広がる。

一見普通のようだが、よく観ると人形がうじゃうじゃ存在していることに気がつくだろう。右手では人形の供養受付なんぞをしているが私はあっけにとられながら写真を撮り続ける。建物の中には左右に立派なひな人形が一式ずつ飾られている。

ここでは人形供養をしているらしいのだが、そのうちのいくつかを並べているのだろうか。外には人形が種類ごとに区分けされずらりと並ぶ。

それが端の方に行くと雰囲気が変わる。向かって右の方には西洋の像と称した方が良い物が並んでいる。

本殿左側にはもっと多数、多種の人形が並んでいる。あまりにたくさんあるので印象に残った物だけ。

なにやらめでたい

招き猫の大群

世界のお面シリーズ

蛙の山

このほかにもやたら蛙がおおいなあと思って後で調べてみれば先ほどの場所は「ご祭神の少彦命名の使い神である蛙をまつっています」なのだそうだ。というわけで、手を洗うところにも蛙が居て水を吐いている。(口から糸のようにでているのが水)

近くにはいくつかお堂というか建物があり、たまにこのような「まともな」像がある。(足下にある蛙は気にしないとして)

しかしてその脇にはこんなものがあるのだった。

左手奥には「安産・子請授・婦人病など、女性の願いが叶う」とおぼしきエリアがあり、婦人用下着が袋に入れられているらしい。

下着といってもこのように中身は見えない。それとともに絵馬にお願い事が書いてある。元気な子に恵まれますように、とか切実な物が多いがこんなのもある

「浮気がなおりますように」

主語がないから相手の浮気なのか自分のなのかよくわからん。合格祈願もあれば、「○○とずっと一緒にいられますように。△△ 13才」などという絵馬を観ると「最近の若い者は。。」と思わず嘆息する。いや昔も今も若者はこういうことを軽々しく書くのかもしれん。

というところで淡嶋神社見物はおしまい。たとえば雨が降っている日に一人でここに来たらどんな感じなのだろう、、などと考えているうちに電車の中で寝入ってしまいました。

おまけ:供養受付済みの人形

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注釈