題名:カレーの道

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日付:2003/5/3

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らっきょ チキンカレー[店舗](2003/5/10,6/8)

この店に初めて来たのは札幌スープカレーの感激さめやらぬころであった。「準備中」の看板が掛かっておりいつ開店するともわからぬ状況。もう一度来たときにはちゃんと開店していた。さあ、食べるぞと意気込んでみたがそれはスープカレーというだけで、札幌で食した物とはにてもにつかぬ味であった。

しかしそうした「過大な期待」さえ除けば私は結構ご機嫌になっていることに後で気がついた。そのとき食べたのは「筋肉カレー」(ちなみにここの店員はいつも上半身筋肉もりもりのお兄さんである)チキンの太股が2本丸ごとはいっており、それに加えてあれやこれやとつっこまれており大変豪勢。私はチキンが大好きである。従ってチキン2本というメニューに大変惹かれたものだが、食べ終わる頃には

「いくらなんでも2本は多すぎる」

という結論に達していた。最後の方はチキンのカレーひたし、という感じだったのである。

そんなに気張らなくても「チキンカレー」を注文すればチキン丸ごと一本に野菜もついて必要十分、と気がついてからはいつもチキンカレーを注文するようになった。そして私はそれなりに幸せになったのである。

そしてこの日私は再びらっきょに向かう。注文はチキンカレーだが、これまで常に「普通」にしていた辛さを下から3番目の「大辛」とすることにした。マジックスパイスのカレーですら上から4番目の辛さにしないとただのスープだという。これまで私は間違った食べ方をしていたのかもしれぬ。

運ばれてきたのはいつものスープカレー。野菜に卵も入っている。さて、と食べると確かにいつもより辛い。その後いったんスプーンを置きチキンの解体を始める。最初に全部骨をとってしまわないとその後がどうにも気になる性分なのである。骨をライスの皿に移すとさあ食べよう。しかし私は中程までも行かぬうちに気がついた。この「大辛」は失敗だ。ただひりひりと辛く、若者がが我慢比べに使うのはいいかもしれぬが味を引き立てているとは思えない。

そんなことを考えながらばくばく食べる。最後の方はチキン+ライス+カレーが当分に混ざった状態となり、なかなかご機嫌。しかしやはり大辛は、、などといつまでも考えているのは体に悪い。今度は辛さ普通のチキンカレーを食べることとしよう。私としては柔らかいもも肉が一本はいっているだけでご機嫌なのだから。



軍鶏カレー[レトルト](2003/5/8)

軍の鶏とかいてしゃもである。軍鶏カレーには東京しゃもがはいっている。東京しゃもたあなんだと言えば「軍鶏の雄にロードアイランドレッド種の雌のよいところを取り込み、東京都が10余年をかけて作り上げました。」ということらしい。つまり東京のどこかに東京軍鶏がうじゃうじゃ生息しているのである。

というわけで今日は東京軍鶏カレー。いつも通りご飯と別々に電子レンジで温める。できあがってきたカレーには「胡椒のつぶ」を彷彿とさせる黒いつぶがいくつか見える。

というわけでいただきます(この日私はとても空腹だったのだ)ぱくっと一口。やっぱりぴりりと来る。この黒い粒(箱には香辛料としか書いてないが)は伊達ではない。しかしとにかくおなかが減っているからぱくぱくたべる。いつものくせで肉は最後のほうに残しておく。

残りが1/3位になったところでようやく肉を食べ出す。軍鶏というくらいだからきっと筋肉がもりもりとついていて、けっとばす力が強かったりするのだろう。食べている間そんなことを考える。つまり肉が小さくて固いのである。ああ、筋肉。口に運ぶたびにそんな言葉が頭をよぎる。

お口ひりひり、とか言っている間に食べ終わってしまった。このカレーは一度食べれば十分であるな。



南屋チキンカレー[レトルト](2003/5/7)

というわけで再びレトルトカレーである。「大ぶりなチキン」と箱に書いてあるのがうれしい。私は鶏肉が大好きであり、カレーも好き。つまりチキンカレーが大好きなのである。

ご飯を電子レンジで温め皿に盛る。別の皿にカレーをあけ、電子レンジで温める。袋から出したときは結構どろどろしていたカレーだが、暖めるとさらさらになった。

あんまりさらさらで恐れ多いので別の皿にもってある。この写真でもわかるとおり箱に書いてあったのは伊達ではない。巨大なチキンが2−3個入っている。

さて、いただきます、とスプーンをつければ味はとてもマイルド。最初は「ちょっと物足りないか」などと考えたのだが、だんだんとその味の深さがわかってくる。おなかがすいている食べ始めではなく、血糖値もあがってきた最後のほうになってそのおいしさがわかる、ということからすれば、これは深い味をもったカレーなのであろう。

最後に残しておいた巨大な鶏肉を食べてみる。好みから言えばもう少し柔らかい方がよいのだが、レトルトにそうしたものを求めるのは無理なのかなあ。あんまり柔らかいと運んでいる間にばらばらになるかな。私が作ると煮ている間にばらばらになってしまうのだが。



横浜市立大学付属病院のビーフカレー[そのほか](2003/5/3)

昼間からこのベッドのそばをほとんど離れない。せいぜいお菓子を買いに行った時とトイレくらいか。

そろそろ日が暮れてきた、と思っていると食事が運ばれてきた。さて、病院ででる食事とはどのようなものであろう、と見ればカレーである。嗚呼、カレーの神はここにもいる。たまたまこの日この食事がカレーであることが偶然のはずはない。カレーの神は我々を見守っているのだ。

内心「食べたい」と思うが今日の私は単なる付き添いの身。しかしベッドの上にいる人はあまり食べられないようだ。一口食べて放ってある。私の注意力は6割方カレーの方に向けられている。ああ、おいしそうだなあ。今日は夕食食べる暇がないと思って売店で買ったドーナッツ3個食べた直後なのだがそんなことは関係ない。いや、そんなことを考えてはいけない。体力をつけるためには無理しても食べてもらわないと。

そのうちやはり手をつけないということになったのか「ご主人食べちゃってくださいな」と言われる。内心「わーい」と思うがもちろんそんな声を上げてよい状況ではない。しかしそこで私は困難に突き当たる。カレーを食べたときは写真に撮りサイトに掲載すると決めたのは数日前のこと。そのポリシーに従えば私はこのカレーの写真を撮らねばならぬ。しかしこの状況でカレーの写真を撮るというのは人間としていかがな物でございましょうか。本件につきましては各方面と緊密に連絡をとりつつ、慎重の上にも慎重に検討をいたしたい所存でございます。

などと頭の中で妙な会話をしている場合ではない。事態は緊迫しているのだ。こそこそっとカメラを取り出すとパシャッとシャッターを切る。フラッシュが光らないように注意して。

スプーンを握りしめるとぱくぱく食べる。具の形がちゃんと残っており、名前の通りビーフもはいっており大変おいしい。瞬く間に食べ終わるとご満悦。これで100人力だなどと付き添いである私が力をつけてどうする。しかしそんなことは考えさせないのがおいしいカレーの力なのだ。

カレーの神のご加護はこの20時間後に実を結んだ。


マジックスパイスのチキンカレー[店舗](2003/4/20,4/30,5/2,6/6)

私が通勤に使っている横浜市営地下鉄に関内という駅がある。横濱カレーミュージアムはそこからあるいて数分のところにある。

以前もいったことがあったのだが、そこが新装開店したと聞いたのは3月の下旬である。さて、今度はどんな店がはいっているのやら、と見てみると「札幌スープカレー」を標榜している店があった。

しかし私は慎重になる。札幌スープカレーというだけで飛びついていいものだろうか。ここは一つ権威に伺いを立てるべきだろう。「赤ずきんちゃんUp Swing」の掲示板に書き込む。

「みいつけたっ!キャハッ!
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とか題名をつけてみたけどやっぱり無理があるな。。
などという話はどうでもいいのです。
横浜カレーミュージアムに札幌スープカレーを食べさせるという「マジックスパイス」が新たに出店しておりますが、ここはおきかげさんが推奨できる店でしょうか?というのが聞きたいことなのでした。
ではでは」

これに返ってきた答えは

「キャハッ!どころではないです。
札幌カレーのカルト的No.1ですよ!
もう既に私は2回食べに行きましたよ!
開店翌日に行ったときは、わざわざ3時に行ったのに70分行列しました。その価値は充分にあります。」

かくして私はカレーミュージアムに向かいマジックスパイスを目指す。注文も決まっている。おきかげ氏のSuggestion通りチキンカレー+辛さは上から4番目+とっぴんぐにモモ(ぎょうざ)

まもなく来たカレーを食べ出す。最初は「あれ?こんなもの?」というのが印象。大して辛くもないし、、と思っていたのは最初の1/3を食べたところまでだった。そこから辛さがどっと利いてくる。最後の1/3を食べようというところでは顔からあらゆる分泌物がでてくる。汗、涙、鼻水(机の上にはティッシュペーパーが置いてある)それに口の周りの感覚が怪しくなっているのでよだれくらいがでていても驚きはしない。顔がぬれていることはわかるのだが、それが何なのかもわからない。水を飲みティッシュペーパーで顔をぬぐい。ふーふーいいながらようやく食べ終わる。やれやれ、と勘定をしようとする。店を見回すとみな無言でカレーを食べている。顔から私のように汗をたらしながら。

満足のうちにそこをでる。出口近くの売店には日本中のレトルトカレーが300種類もおいてある。300種類か。毎日食って10ヶ月。いやいや、今や私は結婚した身だ。そんなことができるはずはない。

その後またカレーミュージアムに行くことになる。さて、何を食べよう。すると不思議なことにまたマジックスパイスに行きたくなる。食べ始めた時は何とも感じなかったのに不思議だ。今度は豚肉角煮を頼み、辛さを一つおとし、モモは省略。今度もおいしかったが、やはりチキンが基本だなあと思う。私は角煮が好きだが、チキンも好きなのである。

そして5月の2日。私はまたまたカレーミュージアムに向かう。さて、今日は何を食べよう。何か別のカレーを食べようかな、などと考えながらエレベーターに乗って8階で降りる。すると係りの男性が待っていて「どうぞこちらに。簡単にご案内します」と言う。しかし私以外の人はすたすた歩いていってしまった。残ったのは私だけ。彼の説明を黙って聞くことにする。すると

「辛さは大丈夫ですか?」と聞く。私は大丈夫ですよ、と答える。すると彼はマジックスパイスを勧める。そうか、やはり私はまた行くことになるのだな。

というわけで今日オーダーしたのはチキンカレー。

いつもながら店でカメラをだしカレーを撮影するのはとても恥ずかしい。いや、カレーの道は試練の道。ここでめげてはいけない。

さて、ということで食べ出す。ああ、やはりご機嫌だ。辛さにだいぶ耐性ができたようで、汗もそれほどかかない。かくしてご機嫌のうちに店を後にする。マジックスパイスは6月までの期間限定出店ということ。その後東京のどこかで出店ということだが私の家から遠くなってしまうのだよなあ。それまでがんばって通うことにするか。


まぐろカレー[レトルト](2003/5/1)

買ったのは横浜カレーミュージアム。ホタテカレーとか、蟹カレーとかかきカレーとか変わった具がある中でマグロを選んでみた。半分以上は包装のインパクトに押されてかもしれない。しかし中身はどのようなものだろう。ぷにゅぷにゅと押してみるとかすかに固形物の手応えがある。きっとまぐろが入っているのだろう。裏面を見れば「この製品はレトルトパウチ食品です。約1.5人分です」という中途半端な記述が素敵。さっそく電子レンジで温める。

皿に盛るとこんなかんじ。ふつうのカレーだが、ところどころマグロらしきものが見える。なーんにも固形物がないカレーを想像していたのだが、「まぐろカレー」の名に恥じないだけのマグロははいっている。

食べてみると確かに辛い。「※味が濃いと思われる方は、牛乳又は水などでうすめてお召し上がりください」と裏面に書いてあるくらいには味が濃くて辛い。香辛料の辛さというよりは塩味という気もする。

マグロも確かにはいっており、全体にマグロっぽい感じもするのだが、あまり引き立つ、という感じでもない。ぱくぱくぱく、と食べてはいおしまい。悪くなかったけど印象に残るほどおいしくもないか。

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注釈