自社について語ること
2014-08-27 06:53
なぜこれほど多くの企業が同じ過ちをするのだろうか、と考え始めた。
先日来「これがSONYの病か」と書いている新生VAIOの「記事の洪水」である。どうやらそうした感想を抱いているのは私だけではないようだ。
だが、関取氏が会見で語ったのは「本質の追求、制約の排除、VAIOのDNA継承」などの企業理念と、VAIO上位モデルは長野県安曇野市内の本社工場で開発から製造まで社員全員が関わる「全社一体の物づくり」を行い、標準モデルは台湾などのEMS(電子機器受託製造サービス)メーカーで生産するが、仕上げと検品は本社工場で行う「安曇野フィニッシュ」で品質を保証するなどの「物づくり体制」の2点だけ。肝心の商品戦略や成長戦略に関しては、記者たちから質問されても「それはこれから」と口を濁すばかりで、具体的に答える場面はなかった。
via: 新生VAIO本格始動、なぜ早くも失望感広がる?曖昧な商品&販売戦略に疑問続出 (Business Journal) - Yahoo!ニュース BUSINESS
あまりにも多くの企業が勘違いしていることだが、「言葉」でいくら自社について語ってもその会社に対する印象は1mmたりとも変化しない。企業というのは社会と関わりあってなんらかの価値を生み出す組織であるからして、その企業に対する印象は提供するサービス、製品で決まる。
リッツカールトンのクレドはなぜ有名なのか?それはリッツカールトンのサービスがすばらしいからだ。その裏にはクレドがある、これが物の順番である。しかし不思議なことにこの順番を間違える企業があまりにも多い。
「僕は高学歴です。高収入です。しかもイケメンで女性には常に礼儀と尊敬の念をもって接しています」
と言えば自分がモテると思っている男性も多分世の中にはいるのだと思う。しかし大多数の人は「こんなことを言っても何の役にも立たない」どころか「逆効果」だということを知っている。なのになんで会社のこととなるとこれを忘れるかね。