題名:巡り巡って

五 郎の 入り口に戻る

日付:2007/1/29


成 福院:和歌山県(2007/1/4)

宗 教都市高野山のメインストリート(と私が勝手に解釈した通り)に沿って歩き続ける。ケーブルカーの中で聞いたアナウンスによれば、ここには相当な数の寺が あるらしい。理由はさっぱり分からないが実にバラエティに富んだ形をしている。いわゆるお寺があると思えば、こけむす茅葺き屋根の建物が連なっていたりす る。しかしこのような形をした寺はこれだけだろう(たぶん)
外観
先ほど見たビルマ戦線で亡く なった戦没者をまつるパゴダを作っ た成福院である。ビルマであるから前にあるベンチもこうなる。
ベンチ
正面にまわってみるとこれまた どことなく異国情緒 が漂う。
獅子立像

中 に入るといきなりこのような仏様がいる。
仏
そういえば済広寺とか山口観音でビルマ仏を見たことがあったなあ、など と思い出す。この仏様は優しい顔をしてらっしゃる。
そ こから八角形の通路にそって中を見ていく。内側の壁には仏の教えを説くため、上段には誰かが見た奇妙な夢が、下段にはその解釈の絵が飾ってある。言わんと していることは今日にも通じるような内容だが、どうにも上段と下段の対応が着かぬような気がするのは私に信心が足りないからなのであろうか。
勲章を胸に
そ の下にはビルマに日本軍がいたころの写真が飾ってある。日本の勲章を貰い笑顔を浮かべている彼らの心境はいかがでったのだろうか。そしてこの後日本軍が 去ったとき彼らにはどのような運命が待ち受けていたのだろうか。
反対側の壁には地獄と極楽の絵が描いてある。例 によって極楽は私のように信仰心の薄い物には何が極楽やらさっぱりわからない。
極楽
極楽
そ もそも周りにいる人間からすると「いつまでこの話を聞かされるのだ」と地獄のような気分かもしれぬ。地獄はちゃんと地獄だが、責められている人達の顔に緊 迫感がないのがいけないのだろうか。
地獄
地獄

と いったところでぐるっとまわる。入り口から丁度180度回ったところに再び仏像がある。そのうちの二つは背中にLEDを背負っている。
LED

右側にある仏 様のLEDは故障中らしく、いくつかしか点灯していない。一回りが終わるあたりにビルマで収集された遺 品が飾ってある。そこにある綺麗な女性の写真はあこがれの対象だったのかあるいは身近な女性だったのか。いずれにせよそれを持っていた男の運命に思いをは せる時どうにも気が滅入ってくるのを感じる。
と いったところで高野山見物はおしまい。帰りのバスを待つ間、とある店にはいった。小腹がすいていたので何か食べるものは、と探す。すると小さなまんじゅう に「大師なんとか」という札がはられ250円という値札がついている。くださいな、と買い求め包装をあけてみる。すると中身はコンビニの84円饅頭に遙か に劣る代物だった。あの大師なんとかのお札が200円ということか。こんな場所で饅頭を買うのは愚かなことであった、と悟りを開いたところで高野山を後に する。
タイシー胃腸薬
おまけ:大変わかりやすい胃腸薬
何か
何かを売っている店なのだが何を売っているのだ

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注釈