馬鹿にならなければサラリーマンは務まらない

2009-08-31 06:55

いきなり引用である。

社長ひとりで何でも決めている中小企業での話となるとこれは厄介だ。いかに仕事ができようと社長との折り合いが悪ければ、その社員は一生社内では浮かばれない。

via: 身勝手な上司がいる方によく効く『旧約聖書 ヨブ記』 ~ワンマン社長の本音はこれかも!:日経ビジネスオンライン

この記事では、ヨブ記においてきまぐれな神からヨブがいわれのない迫害を受け続けることが記されている。それでも信仰を失わないものだけが神の寵愛を受けることができるわけだ。

友達が働いていた会社では、定年間際に親会社から落ちてきた人が社長だった。社会人ならこの表現だけでその社長がどのような人間かわかると思う。結果として友達は職を変わり今のところまあなんとか働いているようだ。

最近学生さんと話をすることが多い。彼らに社会人生活で学んだことを尋ねられるのだが、まあ大抵の場合は聞いていない。(スヌーピーにも類似のネタがあった。90年の人生で学んだことは?という問いに対する答えは"その問いに対する答えを聞いてもらえたことがない"だとか)

このような上司のもとで身を保つためには、その上司の無能さが理解できないほど凡庸であり、それに加えて上司といえば無条件にしっぽを振るような性質を持っていることが第一。次にそれらを知りながら隠し通せるだけの力を持っているのが第二。

後者は実に難しいことだが歴史を紐解けば例はいくつか出てくる。彼らのふるまいから学ぶにはもう私も年をとりすぎたかな。。


Goromi-Tubeで見つけた動画-Celtic Woman

2009-08-28 07:00

これは後付けの理由だが、Goromi-Tubeが従来のインタフェースと異なるのは

・探しているものを提供する

ことではなく

・自分が存在すら知らないものを知らしめる

ことに重点を置いているところにある。というわけで、検索するものがでてきてもうれしくないし、でてこないから使い物にならない、と言われれば私は"それは失礼を"というだけだ。

寝る前はたいてい検索ワードにBACHと入力する。ある時にはBACHの音楽が連続してかかる。しかし時と場合によってはそれがずれて方向に移動していく。

というわけでムキになってそうして見つけた"自分が存在すらしらなかった"動画を張り付けていこうと思う。第一弾はこれだ。


いや、すばらしい。一瞬中国の楽器をかきならす女性の集団(もはや名前も覚えていない)を思い出したが、音楽としての素晴らしさは比較するべくもない。


映画評:ナイトミュージアム2

2009-08-28 06:56

本日はあちこちから借りてきたもの2本立て。まずは映画評

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ナイトミュージアム2-

NIGHT AT THE MUSEUM: BATTLE OF THE SMITHSONIAN  (2009/8/23)

夏休みお子様向け映画である。とはいっても前作ナイトミュージアムは思いのほかよかった。しかし続編だからあまり期待はしない。そう思って見た。不覚にも感動した。

とはいっても、これは私の個人的な事情が関係した値段だから、"それがどうした"という方はワンランク割り引いて読んでいただきたい。というのは今に始まった話ではないか。

New Yorkにある自然史博物館では"魔法の石板"のせいで夜になると展示物が動き出す、というのが前回からのお約束。夜警をやっていたベン・スティーラーはいろんな発明品を売り出してCEOになっていた。その間に博物館 は模様替えされることが決まり展示物はみんな箱詰めに。それらの送り先はスミソニアン博物館。ということは魔法の石板も行く訳だ。

なんと、あのすばらしいスミソニアンのあれこれが動き出す、と思っただけでもわくわくしませんか。そうですか。私だけですか。でもいいんです。今回の脇役はカスター将軍にアメリア・イヤハート。米国 では子供でも知っている彼と彼女でも日本のお子様達には解説が必要だろう。でもお猿とビンタをはりまくるシーンでちゃんとお子様達は笑っていたようだから 大丈夫。いや、40過ぎの中年男も何度か声あげて笑ったんですけどね。

このイヤハートが実に印象的なキャラクター。危ないから来るな、と言われれば喜んでついていく。とにかく冒険とチャレンジが大好き。当時の社会においてはそうした女性の行動は画期的であった。WW2当時の黒人戦闘機乗りが敬礼するのも理由のないことではない。

彼女はベン・スティーラーと数々の困難をくぐり抜け、復活しようとしたエジプトの王様を撃退する。この闘いに決定的な結果をもたらす"男"がいるのだが、彼の活躍に、前の登場場面とちゃんと伏線がつながっているのが偉い。

な んだかんだの後に、"展示物"達は元の自然史博物館に戻る。ということは、他の展示物を動かしていた"魔法の石板"もスミソニアンから無くなると いうこと。では朝の訪れとともにイヤハートは,,,この問題に直面したときの彼女の姿が実に清々しく見えたのは私だけですか。そうですか。でもいいんで す。社会的にどうだとか前例がどうだとかを吹っ飛ばし、好きな事を楽しんでやる。そのシンプルな行動原理をつきつめたのがこの映画のイヤハートであり実在 のイヤハート。そうした人間を描く映画を見る度私は少なからず動揺するのだ。なぜならあれこれ理屈をつけ私はそこから目をそらそうとするから。

調べてみれば"魔法にかけられて"の人だとの事。歳はいっているがこの人チャーミングだな。

かくして私は不覚の感動とともに映画館を後にする事になる。エンドクレジットにシーンが入るというのはよくあるが、この映画のそれはきちんとオチになっている。というかこれも日本の子供には、、だがいいんです。私は笑ったので。

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ベン・スティーラーにビンタをみまった後にキスするイヤハートがなかなかよろしい。この女優さん面白い人であるな。

もう一人の新顔カスターは影が薄い。というか俺なんでカスターのこと知ってるんだ?

最後に自然史博物館は"展示品が説明してくれる"博物館になる。こんな場所があれば私だって行くわい。ナイトミュージアム3があれば絶対見に行くぞ。こんど失望させられてもまあ恨みっこなしだ。


どのようにして私はGoogle ReaderとEvernoteを使うことに決めたか

2009-08-27 06:46

ソーシャルブックマークとRSS リーダーは今やネットで情報を漁ったり整理したりする上で欠かせないものとなった。問題は何を使うかだ。

Googleへの過度依存は恐ろしいということに初音ミクの画像がでなくなった時に気がつかされ、はてなボトルというSPAM トラップをリリースしたことにより"はてな"い愛想を尽かし、両方揃ってるし、連携もらくだからいいか、ということでLivedoor readerとLivedoor クリップを使っていた。

Livedoor readerには何の不満もなかったが問題はLivedoorクリップである。不愉快なほど頻繁に"システムエラーが生じております"という表示を見させられる。ついに堪忍袋の緒が切れて脱Livedoorを図ることにした。(ちなみに今試したら、ログインしようとしただけで"システムの混雑、またはエラーが発生しております。"と言われてしまった)

では何にしたらいいだろう?

RSS ReaderはやはりGoogle先生に頼ることにした。戻ってみると多少使い勝手の差異に戸惑うこともあるが、まあ大丈夫。問題はソーシャルブックマークだ。

以前使っていたdeliciousとか試してみたが、ふと気がつく。Evernoteでいいじゃないか。基本的に思いついたメモをためておくのに使っていたが、クリップの機能もあるらしい。メモだろうが、面白い記事だろうが、とにかくEvernoteにためることにしよう。

というわけでなんとなく使い方が決まった。はてなブックマークはRSSだけ見ていれば十分。

しかしこれもそのうち自作のサービスに移行することになるのかな、とか半分考えている。



検索ワードを通じたコミュニケーション

2009-08-26 06:53

朝4時にGoromi-Tubeのログを送るようにしている。

家と(会社)のIPアドレスは分かっているから、自分以外の人がアクセスしたとわかれば大喜びである。今朝そのログをみていてあることに気がついた。

ログには検索ワードも表示されているのだが、そこに明らかに作者に対する感想というかコメントが含まれていたのだ。なるほど。こういう方法もあるのだな。

それを残してくれた人がまさかここを読んでいるとは思わないが、回答を書いておく。

・このページCPU使いすぎ
→ご指摘通りです。とりあえず動くようになったので、こっからCPU消費を抑える方になんとかがんばりたいと思います。しかしなんですね。Core2が出てからというもの、これだけCPU使うプログラムもがりがり動くようになってありがたいですね。

原型となったGoromi-TVは最初PowerBook G4(1.5GHz@PowerPCG4だったか?)でよたよた動いていた。それをMac Book にもってくるだけでがりがり動く。いや素晴らしいとはいっても、無駄遣いはいけません。

・任意のand検索をしたい
→検索ワードを半角スペースで区切って入力すれば"任意のand検索"になるはずです。(実はろくに試していない)

しかしながら検索をごりごり行われるのでしたら、本家Youtubeのほうをお勧めします。Goromi-Tubeは"てきとーにつけてるといつの間にか知らなかった動画を発見してうれしくなる"ことを狙ったインタフェースですので。

というわけで自分が発見した"世の中にはこんな動画もあったんだ"を紹介しようとしたのだが、それをやろうとすると"お気に入り登録機能"をつけねばならず、そこまでの道はまだ遠いのであった。


映画評:G.I.ジョー

2009-08-25 06:54

秋眠暁を覚えず。というわけで本家から転載

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(注意!以下のあらすじにはネタバレが含まれています!)

G.I.ジョーというすごい兵隊さんたちはあちこちで悪い奴らと闘いました。とりあえず話はおさまりましたが、続編 を作るのに十分な" 歯切れの悪さ"は残してあります。

いや、夏休み用お子様向け映画ということは知っていたのだよ。でもそう思って見に行って"意外な満足感"を感じた事も何度かあったし、 もしかしたらと思ったのだが。

残念ながら"思った通り"の映画だった。なぜこんなに次から次へと超兵器がでてくるのかちょっと首をひねったが、キャラクター商品を量 産するためなのだな。もうおぼえちゃいないが、でてこなかったのは宇宙だけで、そのかわりに水中の闘いが入ります。

どっかで見た人の偽物のような人がうじゃうじゃでてくる。偽エディーマーフィーとか偽キアヌとか(これは言い過ぎか)偽新庄(元野球の 人)がいると思ったら韓国のスターなのね。

主人公の元彼女の人は何故か悪い奴らと一緒。その因縁を延々描くのだが、おこちゃま向けには無用に長過ぎませんかねえ。ちなみにこの元 彼女、ブロンド善人だったときより黒髪で悪い事してるときの方がかわいいのだが、そう思うのは私だけか?偽新庄とある良い者の因縁も無用に語られるが、こ ちらにはよくある

"勘違い日本"

がでてくる。その光景は私のような珍スポットマニアにとっては

"これがどこにあるか今すぐ教えろ"

と叫びたくなるようなものだ。

なんだかんだあった後、どうでもいいオチと続編にたっぷりの未練を残して映画は終わる。(原題を読んでみよう)しかしこの内容で2時間 の映画にするのはいかがなものか。いらんところすっぱすっぱと切って90分くらいにした方がが私にもおこちゃま達にもいい経験になったと思うのだが。

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トランスフォーマーと合わせてみるにつけ、米国流安っぽい美女というものの型が見える気がする。

長髪。ぎーっとなった目、すらりとしてかつ適度に微分係数があるボディライン。

この映画にはそんな女性が二人出てくる。なかなか目の保養にはなるがやっぱり長いなあ。


WISH2009に半分だけ参加した

2009-08-24 12:29

というわけで会社の宴会をさぼり、WISH2009に半分だけ参加した。

WISH2009

まず参加者の数に圧倒された。もともと300名というふれこみだったが、それよりかなり多くの人が集まったようだ。立ち見まで出たとの事。

この数をみても、このイベントがみんなの潜在的なニーズを捕らえた物であった事がわかる。今回の主催された方々は苦労も多かったと思うが、その構想から実行まで見事だったと思う。前半だけでも機材のトラブルがあれこれあったが、それはまあお約束というやつ。午後3時から(開始は午後7時)リハーサルをしていたという準備の周到さに拍手したい。



さて


以下プレゼンテーションの内容について記述する。観点は

・プレゼンテーションが良かったか否か(私だけの視点からみて)

にしぼる。事業性かどうとかそういう難しいことはわからない。慶応大学を除いて皆自分で事業を立ち上げようと言う決意をされた方達で、その点については素晴らしいとしか言いようがない。その敬意は十分持った上で、一聴衆としてどう感じたかについて書く。

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●番外編:スポンサーであるLivedoor

・7分の持ち時間の中でいきなり自己紹介を始める。しかも

"これが私の好きな仮面ライダーです"

と語りだす。その仮面ライダーが何かの前フリかと思えばその後と何の関係もない。

・前方に投影されたスクリーンをみるか、PC画面をみるかで観客とアイコンタクトを一切とらない人であった。しゃべりにもメリハリがない。

・今回はプレゼンの最中に1−4までの点を投票できるシステムが運用されていた。このプレゼンだけは直後に点数が発表され1が突出して多かったと思う。私も同意だ。

●ドレスファイル

・MacのプレゼンソフトKeynoteを使っているのだが、なぜかPowerPointを使っているかのように見える。Jobsのプレゼンでは単語だけ提示し、後は言葉で語るのだが、この人の場合文章を画面に書いてしまっているので結局画面を読むだけになっている。

・言っていることは"衣服の収納をアウトソースし、ご依頼いただければ翌日にはお届けいたします、ということで大変興味深い。しかしプレゼンはうまいとは言えない。

・時間オーバー。ちゃんと練習してきたのだろうか?

●こくばんin

・話す内容は"低年齢層のコミュニティを運営する難しさ"話としては面白いが、誰もが自分のサービスを知っているという前提からスタートしている。

つまり話だけ聞いても"こくばんin"がどんな面白いサービスなのかわからない。
画面の上には文字だけならんでいるので、画面を見ていなくても問題ないプレゼン。

・まあこういう開き直ったのもありかな、と思ったら最後の"今後の展開"は普通の話になった。おまけにデモを始めたところで時間オーバー。ちゃんと練習(以下略)

●30min

・実にパワーポイントらしいスライドが続く。ロジカルに正しいチャートが書いてあるのだが、インパクトが無い。事業計画の説明ならこれでいいと思うのだが、5分のプレゼントしてはいかがなものか。

・よく聞くと興味深いキーワードがちりばめられている。ユーザは面白い情報を知りたいと思っている。お店はそれを発信したいと思っている。大手のサイトにはできない、それらをつなぐ機能を提供したい、というコンセプトには共感した。

・最後ようやくアプリを見せはじめたところで時間切れ。ちゃんと練習(以下略)



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ここで主催者氏が"みなさんサイトの画面をあまり見せませんねえ"とコメントする。全くその通りだ。なぜ言葉を連ねるばかりで

"俺がやっているサイトはこんなに面白いんだ"

と実際のサイトを見せアピールしないのだろう。しかし次のプレゼンは違った

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●lang-8

・前半唯一面白いと思ったプレゼン。いろんな言語間で添削し合うことによってSecond Languageを学びましょう、というサイトの紹介。

・ポイントとなるページをあらかじめタブで開いており手際が良い。プレゼン中何度も笑いが起こる。収益はコストの9%です、と言ってしまう辺りも好感が持てる。

・初めて時間内で終わった。しゃべり慣れているという印象があり、聞いていて楽しかった。このLanguage exchangeというのは遠い昔にやったことがあるが、もう一度やってみようか、という気にさせられた。


●CEREVO

・"5分しかありません"と何度も繰り返す。その間に、どんどん時間が過ぎていく。

・そもそもどんなサービスか、どんな特長があり何がウリか、伝えたいコンセプトはなんのなのか、等について少ししか語らず、開発の過程について延々しゃべる。私の左にいた人は珍しく身を乗り出して聞いていたが、、、

プレゼン後司会者が"CEREVOのWISHは、デジカメのデータをローカルに保存する人がいなくなることです"と言っていた。これにはプレゼン中一切言及がなかった。なぜそう思うが、なぜそれが魅力的なのかをわからせなくては。

・時間通り終わったのはよい。

・しかし"5分しかありませんからデザイン、詳細なスペックは8/29のイベントで"と言われたのには失望した。年度内には出します、夏には出します、とアナウンスだけは何度もされていたが、今回は"秋には"ということだった。

秋に出すのならまさかデザイン決まっていないということはないよね。(できてないから一週間待て、ということならそう言えばよい)サーバーの筐体を京都で作らせました。はてなのサーバーには負けません、とか言ってたが

"そうか。サーバー筐体自作してるならここのデジカメ買ってみるか"

という気になる聴衆がいるのだろうか?そんな時間があるなら、デザインでアピールした方がうなずく人は多いと思うのだが。

リリースが遅れている事に関して、出資者(すでにコンセプトを理解している人達)への言い訳ならこれでいいだろう。ちゃんと努力して進んでおります。でも今日の聴衆はそうした人ばかりじゃないよね。

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ここらへんで"この人達はいったい何をしにきているのだろう"という疑問が頭をよぎる。(除くlang-8)


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●慶応大学

・つかみは完璧。傘を振り回し、聴衆からどよめきがおこる。

・しかし後半は退屈だった。誰もAjaxという言葉だけでは動かない。Google Mapすごいよね。どんなテクニックを使っているのか、と思うからこそAjaxを使おうと思うのだ。

つまり"ツール作りました。皆さん使ってください"では誰も動かないのだ。ほれこれすごいでしょう。実はこれがあったから簡単にできるんですよ、と言わなければ誰が興味を持つのだ?

"ほれこんなすごいものができるんですよ"はあるにはあった。写真を数枚駆け足で見せただけだったが。

・多分みんな"滝川クリステル"しか覚えていないと思うよ。(実際表彰されたとき、プレゼンターは"クリステル"しか言えなかった)まあ学生さんだからそれでもいいのかな。

・時間通り終わったのはよかった。

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といったところで3つめのパン(主催者とスポンサーのおかげで、会場にはパンが山積みになっており、自由に食べることができたのだ)を手に取ると退場。


帰り道、あれこれ考える。

・5分間のプレゼンということは、30分あれば考える時間を含めても4回は練習できるということだ。

みな事業をやっている人だから忙しいというのはわかる。しかし一食をおにぎりにすれば30分捻出することは可能ではないのだろうか?

一度でも練習すれば防げる"楽々時間オーバー"のプレゼンがいくつもあった。全く練習していないとしか思えない。


・そもそも彼らはこのプレゼンで何をしたかったのだろうか。私が仮にやるとすれば、

"私が作っているサービスはこんなに面白いんです。他のとはこんなに違うんです"

とアピールすることを第一に考えると思う。そもそも"あまり知られていないwebサービスにアピールの機会を与える、というのが主催者の目的でもあるし。

彼らがそうした意欲を持っていることは間違いないと思う。そうでなければ自分で事業をやろうとは思わないだろう。

しかしそれが全く伝わらないプレゼンが多いのには驚いた。Googleのプレゼンじゃないだから

"みんなうちのサービス知って、使ってますよね。じゃあ舞台裏をご紹介しましょう"

からスタートしちゃだめだと思うのだが。(CEREVO,こくばんin)


いや、こう考えるべきだ。上手なプレゼンというのは結局難しいことで、誰もができるわけではない、と。後で動画を見たのだが、百式の田口氏のプレゼンは見事なものだった。後半どれだけ興味深いプレゼンがなされたか私は知らないじゃないか。

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とかなんとか難癖を付けるだけなら猿でも私でもできる。家に帰ってGoromi-Tubeのログを観れば、この数日間使っているのは私+1−2名だけだ。

あそこでプレゼンしてた人達のサービスは最低でも3−4桁違う数のユーザがいるんだろうなあ。。。


使っている人間を美しく見せるということ

2009-08-21 06:56

こんなインタフェースをみつけた

CRISTAL」は、マルチタッチ対応のテーブルを使って、居ながらにして部屋のあらゆる電気機器を遠隔制御できるというシステム。テレビ・オーディオ機器はもちろん、フロアランプやフォトフレーム、さらにはロボット掃除機 Roomba まで、座ったままタッチインタフェースで操作することができます。

via: SIGGRAPH 2009: マルチタッチテーブルで家電を集中コントロールする「CRISTAL」

やりたいことはわかる。努力はしたと思うし、実にSIGGRAPH向きだとも思う。

しかし以下のビデオを見てほしい。



CRISTAL」は、マルチタッチ対応のテーブルを使って、居ながらにして部屋のあらゆる電気機器を遠隔制御できるというシステム。テレビ・オーディオ機器はもちろん、フロアランプやフォトフレーム、さらにはロボット掃除機 Roomba まで、座ったままタッチインタフェースで操作することができます。


via: SIGGRAPH 2009: マルチタッチテーブルで家電を集中コントロールする「CRISTAL」

絶望的に欠けているのが、

"使う人間の美しさ"

である。ソファに座り、前かがみになり緊張した手つきでテーブルの上をなでまわす。こんなみっともない姿をユーザに強いるインタフェースがよいインタフェースといえるだろうか?

今のリモコンを振り回す姿が美しくないのは言うまでもない。であれば、どんな方法があるだろう。

美しい操作の姿と言われた時、私の頭に浮かぶのは

"下品な笑い声をあげる男を、穴に落とすときのデスラー総統の姿"

である。ああでなくちゃいけない。肘掛椅子のてが当たっているところをちょちょい、と操作すると男がすとん。


そもそも机はなんのためにあるのか。物を載せるためではないのか。ものがのってたら使えんだろう、、とかまあ突っ込みどころは満載だが、一番気になったのは↑の点。


ビバ!ケータイアプリ!

2009-08-20 07:18

こんな記事を見つけた。

携帯電話用アプリケーション・プラットフォーム「BREW」をご存じだろうか。本稿では、BREWの基礎から開発環境の構築・アプリケーション開発までを順を追って詳しく解説し、開発の流れと基礎知識を伝授する。本稿を通じて、BREWアプリケーション開発の世界を体験しよう!

via: ケータイアプリ開発の第一歩を踏み出そう!! (1/2) - @IT MONOist

ふむふむ、と思い読み進んでいくと最後にこんなことが書いてある。

配布を行う場合には、BREW検証にパスするなど超えなければならないハードルがたくさんあります。前述のとおり、これはセキュリティを確保した状態でネイティブ・アプリケーション開発を開放するために必要な仕組みです。もし、この仕組みがなければ悪意のあるプログラムを簡単に作成・配布することができてしまいます。このような問題を避けるために、BREWにはさまざまなセキュリティ確保の仕組みが用意されているのです。

via: ケータイアプリ開発の第一歩を踏み出そう!! (2/2) - @IT MONOist

実際auのケータイ上でアプリを開発しようとするとゲンナリする。それらすべてを正当化するのが"ネイティブアプリだから"とか"auのアプリとしての品質を保つ"ことなのだが、どうしたってiPhoneアプリと比較せずにはいられない。

年に$99はらえばだれでも開発を始め、実機で試すことができる。Appleによる審査は存在し、数々の逸話は生まれているだが、誰ひとりとしてKDDIの認証より大変だとは言わない。そしてiPhoneアプリも立派なネイティブアプリだ。

となると個人で携帯アプリを作ってみようという人間がどちらを選択するかは明白。というか仕事の都合で止むをえない以外の理由でau上でアプリ作る人間なんているのか?


Goromi-Tubeを使いながら考えた

2009-08-19 07:12

家族は奥さまの実家にいるので、一人暮らしである。Goromi-Tubeをつけっぱなしにしてごはんなど食べる。

アジア人の少女が、カーペンターズのWhen I was young I listened to the radio,,と歌っている。それからしばらくカーペンターズの歌を聴く。中国語圏のドラマ、韓国語のドラマできれいな女優が歌っている。

そこからどう飛んだか覚えていないが、パッヘルベルのカノンについていくつか動画を見る。この曲をネタにしたコメディをやっている男の見事な芸を見る。チェロは同じパターンを45回繰り返す。なぜ知っているかといえば、数えたからだ。ほかにやることがないし。

そこからいろいろな種類のハープによる演奏を聴く。ハープといえばあのでかいやつしか知らなかったのだが、Celtic Harpとか他にも何種類かあることを知る。ハープの"演奏してみた"動画だけでものすごい数がある。自宅の裏庭としか思えない場所で引いている女性がいる。

Goromi-Tubeを使っているといつも感嘆するのだが、この"動画を作りアップロードする"という熱意はどこからくるのだろう。プロありセミプロありアマチュアあり。その人たちの情熱に触れるのはなかなか楽しい。

そしてこの日Goromi-Tubeを使い始めたとき、カーペンターズを聞きたいとかいろいろなハープについて知りたい、などとはカケラも考えていなかったことに注意する必要がある。考えは最初から頭の中にあるのではないし、もしあるのなら直接YoutubeかGoogleで検索すればよい。

興味、情報に対する欲求とは、情報とのインタラクションの中から生まれてくるものだ。したがって、情報とのインタラクション方法はできる限りその流れを妨げず、あるいは興味を想起するものでなくてはならない。誰が使ってくれるかわからないが、少なくとも私は使っている。その考えにそったシステムとして改良を続けていきたい。今はそう思っている。


映画評:サマーウォーズ

2009-08-18 06:56

お盆あけ(といっても休んだの一日だけだけど)は本家から転載

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昔"一発屋"と呼ばれる歌手がいた。突然現れ、誰にも想像できないような大ヒットを飛ばす。誰かが"○○大ヒットの影にあった秘話"を書く頃、売り上げが収束し始める。

そして誰もが待った"次の曲"が発表される。確かに大ヒット曲の要素はちゃんと取り入れられている。しかしこのつまらなさは何なのだ。3曲目は出された事すら誰も知らない。私の年代だと異邦人の久保田早紀とか、マイ・シャローナのナックとか、"とんでとんで"の人とか

映画を見ている間その事ばかり考えていた。

映画が始まる。長々と仮想世界の説明がなされ、そして部室に閉じこもるNerd二人。そこに美人の先輩が飛び込み

"バイトやらない?あたしと一緒に旅行してくれるだけでいいんだけど"

と告げる。それは、おばあちゃんに"彼氏を連れて行くから"と約束した彼女が必要とした嘘だった。お願い4−5日だけでいいからあたしの彼氏のフリをして、と彼女いない歴=年齢の主人公に告げる。

ここまでひねりのない

"男子高校生の身勝手な妄想全開"

だと"いや、きっと何かワナがあるのだ。"とでも思いたくなる。しかしそのまま話は続く。落ち着け。時をかける少女でも最初は"帰ろうか"と思ったではないか。この作品もいつかは面白くなるかもしれない。しかしそれはいつだ。

話の筋は平たく言えば

"マトリックス-日本の高校生妄想バージョン"

である。(元のマトリックスは米国の高校生妄想バージョンね)

"ハックすれば世界中なんでも支配下における"

ネットの存在は映画のお約束だから突っ込まないが。しかしマトリックス リローデッドで見せられたような"そう来たか"という驚きはこの映画には一切存在しない。主人公達が帰 省した先には一族郎党が集まっている。登場人物が多過ぎ、誰も彼も印象に残らない紋切り型の人間としか見る事ができない。仮想世界での"戦闘"は単なる 3DCGの画像であり、今さらこんなもので誰が驚くのだ。誰が手に汗にぎるのだ。クライマックス、ヒロインが仮想世界でかっこよく変身する。制作者よ、観 客はこれ見て喜ぶと思ってるのか?

映画の後半は、さまざまな要素がばらばらになり始める。おそらく制作者もここらへん作っていて楽しくなかったに違いない。とにかく映画を終わらせよう。見せ場を作ろう、という意図が見え見えだ。

いいんだよ、高校生の妄想でも。でも金はらってるんだから何か面白いもんみせろよ。

っていうかあれだな。前作時をかける少女がなぜあんなに支持されたか制作者もわかっていなかったということか。それは一発屋の宿命でもある。キャラクターの顔は体つきは前作と同じだが、どこにも心がこもっていない。ここにあるのは形式だけだ。


なんだかんだあった後、映画は男子高校生の妄想とともに平和な幕切れを迎える。(その世界ではキスをするのはいつも女の子から)エンドロールが終わるまで席に座っていたが、それは単に私の列の人間が誰もたたなかったからだ。

高 校一年のとき勝手にシンドバッドという色物としか思えないヒットを飛ばしたバンドがいた。二曲目は早口言葉とかマイナーの曲調とか一曲目そっくりだったが 酷いでき。もうこれで彼らの名前を聞く事もあるまい、と思っていたとき"いとしのエリー"で私の頭は軽くふっとばされた。そのバンドというかリーダーの名 前を子供の親になったこの歳まで聞く事になるとは想像もしなかった。

その経験にならい、この監督の作品は、もう一つだけ(それが公開されればだが)見る事にしよう。

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いや、ひどい映画であった。

2chなどでこの映画を擁護する意見を見ると

"すごい映像美"

とかいう言葉が出てくる。確かにこの映画のグラフィックスに感心できたほうが世の中に幸せのネタは多いかもしれないが、不幸にして私はそうした感性を共有していない。

先日アニメ版のだめカンタービレをみた子供が

"アニメはみんな顔が同じ"

といった。確かにそうだ。

しかしそれがなんだ?のだめカンタービレは面白いのだ。思わず笑い、感動し、2次元の紙に書かれた同じ顔の登場人物の喜び、悲しみ、苦悩を読者も共有することができる。

ちなみにこの映画で唯一心に残った絵はおばあちゃんの若き日の写真である。制作者の意図が透けて見える絵なのだが、それでも結構印象に残る。


Goromi-Tubeを使いながら考えたこと&他サービスとの比較

2009-08-14 07:05

ありがたいことに何人かの方にGoromi-Tubeを使っていただけいているようである。

私が想定している使い方は

"とにかく画像と音楽流しっぱなし"


である。ログには、自動的に次の映像、というのがたくさんでてくるのが私の使い方。

しかしログを見ていると、やはり"検索"する人が多いようだ。そして出てきた結果を見てどこか別のところに行く人が多い。

ネットは検索する。TVはただ閲覧する。この違いは結構大きい。

昨日例によってBACHと入れてほおっておいた。バロック音楽が流れるかと思いきや、いつのまにかRiver Danceになっていた。ヴァイオリン奏者がみんなでRiver Danceのように踊るという爆笑映像だ。

それをここで紹介したい、、と思っても今はできません。クッキーでしかユーザ管理していないからブラウザが変わればアウトである。

いや、何が言いたいかといえば

TVの前に座るときユーザは明確な目的意識を持っていない。だから検索もしない。ほかにもYoutubeマッシュアップはいくつかあるが、ほとんどが"検索"あるいは"選択"から入ろうとする。

もしGoromi-Tubeにそれと違うところがあるとすれば、最初から映像が流れているその一点にあるのかもしれない。目指しているところは、今自分が知らない面白い映像に出会わせること、そのためにはどんな工夫をすればいいだろうか。


"Good Looking"ということについて

2009-08-13 07:39

酒井容疑者は私にとっては"アイドル好きから卒業した後に出てきた人"である。だから特に思い入れはない。それでも昔からあれこれ暗い噂の絶えない人ではあった。

だから今回のようなことになっても特に驚きはない。事件をきっかけに噴き出してくる"実はこういう人だった"という情報に触れてもふんふんと思うだけである。しかしそういう人間と知ってはいても全盛期の彼女の写真を見ると

"かわいい"

と思う。私の好みでは全然ないし、その実態を知った今でもかわいいと思う。

この

"Good Looking"

な異性を見たときに反応する脳の部位は、かなり奥深く、古いエリアだとどこかで読んだ記憶がある。客観的に考えれば

"クジャクの羽がきれい"
とか
"鳥のダンスが上手"

というのとなんら変わるところがない性質なのだが、脳みその深いエリアはそんなロジックとは関係なしに反応する。

この"Good Looking"

な異性に対する反応は、進化というか生き残りにおいて何か有利な作用があったとは思うのだが、本当にそうなのかとも思う。一匹のメスをめぐりたくさんのオスが戦う、というのはまあ理解できるのだが、踊りが上手だったり、顔のつくりが特定のパターンにはまっていることに、生き残りの上で何か有利な点があるのだろうか。

あるいはなんでもかんでもこうやって"進化の過程で有利だった"という枠にはめることが間違っているのだろうか。

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今から思えば中学生のころは、"美人""かわいい"というだけでその女性とお近づきになりたいと思ったものだ。

実際近づいてから何をするのか。そこで延々くだらない(と自分が思う)話を聞かされたり、とかそういう目に何度かあうと少しは慎重になったりする、、のかな。あるいは単に年をとったということかもしれない。


Goromi-Tube

2009-08-12 06:47

当ブログを読んでくださる10名くらいの方々。お待たせしました(誰も待ってません)

というわけでGoromi-Tubeである。

最初は、自分のサイトに使い方とか書こうかと思ったのだが、面倒になった。適当につんつんクリックしてください。バージョン番号ってどこに書くのと思って

"そういえばWeb上のサービスってバージョン番号ないなあ"

ということに気がついた。

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今後の予定であるが、まず"スター"というか"チェック"機能を付けたいと思っている。とりあえずチェックしておいて後でまとめて再生というやつ。よく入れるキーワードもチェック対象にしたい。私はいつも夜寝る前はBachというキーワードにしてつけっぱなしにしている。娘は常に

"プリキュアみせて"

といってくる。そろそろプリキュアとタイプするのも疲れた。というかそもそもTVはタイプなどするものではない。

その機能を実装すると日本語メニュー"なんか"、英語メニュー"Something"が作れるのではないかと思っている。リアルタイムに変動する面白そうなものを適当に並べるメニューだ。

右側に流れているリストに、定期的に広告を紛れ込ませると、それはそれで面白いのではなかろうかと思う。こうやってみれば広告もあんまり邪魔にならないし。

そもそもこんなものをどうして作ろうと思ったか、どのように作っていたかはそのうち本家で大公開予定、、ってたぶん表紙には(いろいろ理由があるので)載らないんだけどね。


面白いと思った記事二つ

2009-08-11 06:57

自分と反対の意見ばっかり載っているメディアってないのだろうか。
情報のレコメンデーションやフィルタリングが進めば、無意識で
自分の意見に近い情報が集まるのが怖い。

via: きっと俺はミュージシャン : ライバルニュース

私はこの記事を書いた人と同じような危機感を持っている。情報推薦とはつまるところタコつぼ促進化装置でもある。自分がいつも読んでいる記事、持っている意見に近いものばかりが集まる。

昨今はそれに情報の断片化、軽薄化が進んできている。このいく行き着く先はそこの浅いタコつぼの群れだ。

ではどうする?

・メイドロボは無愛想でもいい。

 ニュースなどで表情を変えて感情を表現するロボットが紹介されていたりするが、見るたびに不気味である。擬似的な感情を求めるのだったら、ペットを飼えばいい。むしろ、ロボットの醍醐味は抑制された感情(および、そこから何らかの感情を読み取る人間の妄想力)にあり、感情が豊かなロボットがかえってうざったく感じるのは以下の検索結果を見ても明らかである。

Googleによるフレーズ検索結果(2009年8月8日現在)
長門有希はオレの嫁:14,900件
コロ助はオレの嫁ナリ~:0件

via: エレメンタルノート -elemental note-

私が敬愛してやまない"雑文書き"と呼ばれる人たちが何人かいる。その中の一人、綾倉聡氏の意見。

ロボットに感情は宿らない。感情は見る側の妄想でしかないからだ。その事実を忘れた奇妙なロボットばかりがたくさん作られ、そしていつまでもそこにある。

この前と後には"ロボットはドジでもいい""ロボットは何もできなくてもいい"と続く綾倉氏の言葉に研究者と呼ばれる人たちは、、まあ彼らは論文屋だから採択されそうな論文を書ける研究しかしないのだが。


リーダーとビジョナリーを混同する事

2009-08-09 20:21

ここ数日ネットの上であれこれ目にした文章に触発されて書いてみる。

そもそもリーダーシップとは何なのか?ここで私はG.M.ワインバーグ著"スーパーエンジニアへの道"から引用する

リーダーシップとは、人々が力を付与されるような環境を作り出すプロセスである。 (中略) タネの意味におけるリーダーシップとは、他の人々を通じて創造し、生産する事である。

この定義に従えば、誰もがリーダー足りうる事に成る。この本で挙げられているのは、グループでデバッグを行っている例である。男Aと男Bが激烈な議論をしている。女Cは黙ってリストを眺めている。激烈な議論はいつまでも終わらない。その時、女Cがプログラム中のバグを指摘する。

ここで問題を解決した女Cはリーダーシップを発揮していたといえるし、その女Cを放っておいた男A,Bもリーダーシップを発揮していた、というのがワインバーグの主張である。確かに先ほどの定義を考えれば、彼らと彼女はそれぞれのやり方でリーダーシップを発揮していたことになる。


対してヴィジョナリーとは何か。ここはGoogle検索で上位にきた某社のサイトから引用する。

"ヴィジョナリー"とは夢を実現する人々のことです。

企業理念は夢、情熱、努力 から引用

これではよくわからない。再びスーパーエンジニアへの道から引用する

技術革新を成し遂げる人は実はある秘密の鍵を持っているのだ、という結論に達した。その鍵とは特別のビジョンであって、ふつうの部分と特殊な部分の両方を持っている。ふつうの部分とは、人生における月並みな部分である。その種のビジョンなら、政治家や説教師や郵便局員でも持っている可能性がある。だがもう一つの部分は特別なビジョンであって、ビジョンを個人的なビジョンに変え、それをすばらしいアイディアへの、リーダー固有のこだわりに結びつけるビジョンである。
(中略)
ビジョンを持たない人は、ほかの人々に対した影響を及ぼさない。
ビジョンは伝染性である。見当違いのビジョンすら、たとえばヒットラーのビジョンがそうであったように、人々を引きずってゆく物だ。

ここでいうビジョン。あるいは蒼天航路で曹操が言うところの

"見たこともないようなすごいごちそう"

を描ける力というのは、私が今までに見聞きした範囲から考えるに純粋に性格、才能なのではないかと思える節がある。

というかビジョンを持てる人間というのはごく少ないのだ。あれだけ政治屋がいるにも関わらず、

"よりよい日本の姿"

を具体的にイメージできる形で提示できる人間はほとんどいない。小泉氏は、その姿をいくつも国民に見せようとした。そしてそれが正しいかどうかは別として国民の支持を得た。

さて、

ビジョナリーとリーダーは同一語か?ビジョナリーであることはリーダーにとって必須の要件か?と言われればNoと答える。この両者は重なっていることもあるが、そうである必要はない。

冒頭挙げた例を見てみよう。ただ黙ってリストを眺める女性もリーダー足りうるし、それをほおっておいた男性もリーダーと呼べるのだ。

ビジョナリーでなければ、他の人に大した影響は与えられない。しかし、他の人に大した影響を与えなくてもよいリーダーたりうることは可能なのだ。

リーダーは人格力を持たなくてはならない、とする論調も多い。しかしそれが正しいとすれば、スティーブ・ジョブスやモントゴメリー元帥のような人間はリーダーではないことになる。(もちろんそういう議論もあるだろう)

というわけでそろそろ話が見えなくなってきたので唐突におしまいにする。


inspired by

「だれでも努力次第でリーダーになれる」


僕はそれを詭弁であり欺瞞だと思う。


優秀な開発者になるのとも、マネージャになるのとも違う。リーダーになるのは、純粋に性格、才能なのだと思う。


via: そりゃブログを書くだけで平和が来るなんて甘い夢など見ちゃいねえさ - Keep Crazy;shi3zの日記


WISH2009というイベントに参加したいと思っているのだが

2009-08-06 14:35

いきなり引用である。

WISH 2009では、ウェブ関連サービスや端末を開発されている様々な企業・個人の皆様に、多数のメディアやブロガーの目の前でプレゼンテーションを実施する機会を提供することにより、まだ知名度が低いけれども可能性のあるサービスや端末が飛躍するきっかけになることを目指しています。

via: WISH2009 ウェブの未来を担う可能性を発掘・共有・応援
WISH2009

この理念はすばらしい。問題があれば自分たちからなんとかしよう、という心意気には大いに共感する。

先日プレゼンテーションを行う団体が発表された。つらつら眺めて勝手な事前の期待(と非期待)を書いておく。願わくば非期待が私の思い込みでありますように。

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たとえばTwitterとか話を聞いたりデモを見ただけでは"それが何?"というに違いない(特に私は)

そうしたサービスを本当に育てあげてしまうのは、事業者のいい意味での"狂気"ではないかと考えることがある。誰が何と言おうと、これはすごいんだ。すごくなくてはらない。そうした"狂気"だけがアイディアの概要を聞いて"そんなのは誰かがやってるよ"とか"そんなのはありふれてるよ"という叩きを覆して芽を出すのだと思う。

とはいえただ狂っているだけではやっぱりだめでそこらへんが難しいところだ。

いつかはGoromi-Tubeもこうした場に出せるようにしたいけどなあ。。。


映画評:そんな彼なら捨てちゃえば?-

2009-08-06 06:51

疲れた。。湿度が高くて頭が回らない朝は、本家から転載。

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まず本年度の"最優秀邦題賞"の候補にあげておこう。それにこの豪華な出演者はどうしたことか。レイチェルにベン・アフレックにMac。というわけで半ば地雷映画という事を覚悟しつつみることにした。

映画が始まり5分たったところで登場人物を全員射殺したくなる。やはり地雷映画だったか。というわけでその後は"どうしたらこの映画を面白くできるか"を考えながら過ごした。

ベ ンアフレックはいつもどおり、ハンサムかつ良い男を演じる。それはレイチェルこのアニストンの妄想のような男。彼と彼女はあまりに普通の物語を描くので、し わ寄せが他の人に行く。この映画の作者はブロンドでセクシーな女性に何か敵意でもあるのだろうか。スカーレット・ヨハンソンは"自分探しのためインドに 旅立つ頭カラッポのブロンド"を演じさせられる。その女性と浮気する男はまあまじめなのだが、妻がジェニファー・コネリー似の老けた女性、、、と思ったら 本人だった。ああ、あんなに奇麗だったのに。

とはいえこの映画で唯一面白い演技をしていたのは彼女である。(一シーンだけだが)自分の旦那が浮気をしていたことを涙ながらに友達に告げる。しかし次の瞬間手にしている改装用のタイルが小さすぎると文句を言い出すのだ。

彼 女が何よりも気にしているのは自分の家の改装、それに夫が喫煙していない事。この女性と結婚してしまった男はたしかに気の毒だが、若き日の美しいコネリーに"結婚するか別れるか"と迫ら れればそりゃたしかに結婚するわな。嗚呼

こうしたコネリーの狂気を存分 に膨らませれ怪作ができたかもしれぬ。そう考えれば、

"どうして彼から電話がこないの?"女

にもそ うした面を持たせるべきではなかったか。いつもそうやって騒いでいるが、間もなく別の男が現れる。また別の男が現れる。。画面から消えたそれらの男は、皆 女性が住んでいるアパートの地下室に埋められていたのだった。その事実が明かされた瞬間、ただのパープリンと思えていた女性が、狂気の殺人鬼として観客に提示される。画面では最初と変わらない笑顔で

"どうして彼から電話がこないの?"

とコネリーに愚痴っている。

こんな作品だたったら1080円くらいつけたかもしれないが、如何せん普通のラブコメである。おまけにやたらと長い。内容ないんだから、90分くらいにおさめてくれたら、、、まあやっぱりこの値段だったろうな。

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誰か私の妄想をネタにした映画作りませんか?思いっきり普通の明るい女の子が実は殺人鬼でした、、というやつ。

スカーレットヨハンソンはちょっと老けてきた。これからどうするのかな。ジェニファー・コネリーは。。嘘だといってくれぇ。

ちなみにここには書いていませんが、ドリュー・バリモアもでてます。彼女の役は比較的好感が持てるが脇役でしかない。少し前から彼女が主役だったのだろうけど。

主役女が突然ご立派な説教をし、そこからMacが惚れる、という展開はあまりベタで映画評の中で取り上げる気にもならない。バーテンダーことMacが

"あのイケメンは彼女のスーパーダイエットの話に飽き飽きしている"

と遠くから解説するくだりは面白かったと思うが。


iPhoneしか使ったことがない私にとって不思議なこと

2009-08-05 09:31

第30回 「はてブ」を使ってケータイとiPhoneで手軽に情報収集をするという記事から引用するのだが

iPhoneを使ったはてなブックマークの操作画面
iphon.jpg


ケータイから使ったはてなブックマークの操作画面
gehin.jpg

ケータイはスゲー!って言っている人たちってこの画面をみてなんとも思わないのかな。


AndroidとChrome OSとiPhone

2009-08-05 06:48

それらの行く手がどのようになるのだろうか、と考えることがある。(考えている人は多いのだろうけど)

数年前に比べ、クラウドを使うことが圧倒的に多くなったと感じる。メールはいまやGmailにすべてお任せだし、日記もGoogle App Engine上でつけている。Goromi-TVもFlash+Google App EngineのGoromi-Tubeに変わろうとしている。

2chを読むのはPCよりもiPhoneのほうが多く、青空文庫も同様だ(これはあまりクラウドではないか?)

そう考えるとChrome OSには意味があるような気もするし、今までのThin Clientが辿ってきたように"やっぱりこれができないとね"がつみかさなり普及しないのかもしれない。こればかりは物を見ないとわからない。

さて、問題はAndroidである。Chrome OSとAndroidが分かれていることに意味があるのかないのか。昨日相反する二つの予想を読んだ。

そもそも、「Googleがモバイルプラットフォーム」を発表する、と聞いた時には、「ついに超高速・超小型のJavascriptエンジンの開発に成功したか」と過大な期待を抱いてしまった私にとって、JavaVMもどきのAndroidははっきり言って期待はずれの拍子抜け。明らかにGoogleの「ウェブアプリケーション中心」というの基本路線から外れており、せっかくAndroid向けのアプリを作った開発者がGoogleに途中ではしごを外されて途方にくれる可能性は大きいと私は見ている。

via: Life is beautiful: GoogleのAndroid向けのアプリビジネスはなぜ魅力的ではないか?

Google Androidは、世界中の多くのメーカーにiPhoneの対抗馬を安価に開発できるようにする技術であり、やはり手の中のHTML5革命を広げる担い手である。

via: nobilog2: 「HTML 5 > Web 2.0」の声かけ確認でITガラパゴス化を防ごう!

このどちらが正しいのかはわからない。今のところOSのSex appealという点においてAndroidはiPhone OS X, Palm PreのOSに遠く及ばない。Open で無償というメリットだけで存続していることができるのか、あるいはどっかのOpen Docみたいに

"ソース公開してあるから後はみんなで好きにして"

となるのか。

昨日HTML5について少し調べた。もうあれですよ。Google先生に権利関係フリーの動画フォーマット+コーデック作ってもらってそれで何でも配信しませんか?いや、そうするとGoromi-Tubeを移植するのが楽になるからなんだけどね。

例によって未来は誰にもわからない。その間私はちょこちょこ何かを作っていくことにしよう。


先週目にとまった記事

2009-08-03 06:51

こういうことを言う人がトップにいる会社から発売されるのはありがたいことだ。

少なくとも通信業界のジャーナリスト、アナリストならば、日本の携帯電話がこれからどうなるか身をもって体験すべき。3年後はほとんどの端末がiPhone化され、黙っていてもそうなる。(その道筋が)見えない方がおかしいという状況にあると思う

via: ソフトバンク、増収増益を達成--「世界中の携帯がiPhoneになる」と孫社長:モバイルチャンネル - page2 - CNET Japan

ケータイをiPhoneらしくしようと四苦八苦。ケータイの新機種に全く興味はないのだが、広告などを見ているとそうした苦労がうかがえる。しかしレビューを読む限りただエンジニアの死体の山が築かれるだけであまり成果は上がっていないようだ。

3年後にはどうなっているか本当に楽しみだ。