先日慶応大学のORFに行ってきた。毎年文句をいいながらも行くのは場所が近くて行きやすいのと、毎回一つか二つは意義のある話が聞けるからだ。
というわけで私も年をとってきたので良い話から始めよう。クマムシについていろいろ説明が聞けたのは大変楽しかった。動物の分類には形態学の観点と、遺伝子の観点があり、クマムシに関して言うとそれぞれの意見がいつまでも噛み合わないのだそうな。とか、クマムシは単独で子孫を残すがそれで特に問題がない、とかときどきオスが生まれるがそれがなんの役にも立たない、とか。ああ、生き物は面白い。
もう一つよかったのはロボットをインタエースとして使おうとしている研究室の説明だ。いや彼らの展示自体には全く感銘を受けなかった。
感銘を受けたのは得体の知れぬへんなおじさんの「これは失敗パターンだ」という声に学生さんがちゃんと耳を傾けてくれたことだ。しかしあれだね、なんでこう先行研究に無関心でいられるかね。論文という一部の人が神聖視するシステムの大きな問題点の一つは「失敗が記録されない」ところにある。過去に有望と思われた手法がどうして行き詰まったか。誰もそれを記録にとどめない。私が「ユーザインタフェース失敗の本質」を電子出版しても3部も売れないだろうし。
さて
ここからは恒例のORF Sucksの話だ。そもそものサイトの「アクセスページ」からしてどこでやっていて、どうやって行けば良いのかがわからない。「東京ミッドタウン」は広いし、しかもそこへのアクセスは日本人の常識なんですかねえ?その代わりサイト大言壮語だけはてんこ盛り。こうした性質は公式サイトにとどまるものではない。
ちゃんと説明してくれる人1に対して「通路で仲間内のおしゃべりを楽しむ学生」は30の割合で存在している。まあ考えてみれば査読なしの全国大会よりもっと底までさらって展示しているのだかしょうがないか。
説明してくれる人も先に挙げた二人を除いては
「遠大な理想と、しょぼい実施内容と、相手の言葉尻だけを捉えた小賢しい理屈」
をこね回す人が目立つ。おそらくこれが慶応SFCの体質なのだろう。抽象的な大言壮語と小賢しい理屈が称揚される世界なのだと思う。特に自動運転の説明をしてくれた学生さんは是非惑星トヨタに就職するといいのではないかな。人間自分の気風にあったところで働くのが一番だ。
私は物事を否定的に見過ぎているだろうか。そうかもしれない。しかしORF開催と並行してこうした体質を象徴するような出来事があった。私は出席しなかったが、こういうセッションが行われていたのだそうな。
さまざまな分野に進み始めたU20の学生が、いま打ち込んでいる活動について話します。芸術、IT、社会活動など普段はなかなか交わらないそれぞれの活動が、自分の選んだ道という切り口で繋がり、混じり合い、化学反応を生み出します。最後には、点と点がつながっていって、一本の糸となります。
※事前登録不要・入場無料
<登壇者>
青木大和(法学部 政治学科 2年 / 若手活動家 / 政治活動家 / 学生NPO「僕らの一歩が日本を変える。」代表)
引用元:プレミアムセッション「分野の壁を超える」
でもってここに出席していた学生さんが騒動を引き起こした。
186:名無しさん@0新周年@\(^o^)/:2014/11/22(土) 20:12:55.56 ID:dLocPj4W0.net
小学4年生が作ったらしい「どうして解散するんですか?」という
安倍政権批判のウェブサイトがSNS上で話題に
↓
「僕らの一歩が日本を変える。」というNPO団体(代表:青木大和)が
JPドメインを取得していたことが判明
↓
同じタイミングで、サイト(英語版)の画像プロパティから
「/tehu/Downloads/DSC_0268.jpg」という記述が発見される
慶應SFCのTehu君が作成したと判明
199:名無しさん@0新周年@\(^o^)/:2014/11/22(土) 20:14:56.98 ID:iIOYFs7N0.net
>>186
青木大和も慶応
tehuも慶応
引用元:自称小学生「どうして解散するんですか?」、慶応SFCのtehuさんと、菅直人の息子と接点を持つ青木氏が代表を務めるNPO法人「僕らの一歩が日本を変える」が関与を認める。
さらにこの出来事に関連してAO義塾などというAO入試専門の塾が存在し、驚異の合格率を誇っており、AO入試のために青木氏が関与しているNPOへの参加がアピールポイントになり、、なおとめどもなく話が広がっていく。いや、すごい。何がすごいといってこの青木氏たちの行動が私がORFに行って感じる違和感の明確な説明になっているところだ。たしかにこういう学生をどんどん入学させるシステムがあれば、ああいう雰囲気になるわな。
誤解してほしくないのだが、私はORFのレベルが低いと言っているのではない。何かで読んだセリフだが
「何事も85%はクズなのだ」
というのは真理であり、東大の発表だろうと有名な国際会議だろが85%はクズである。15%の優秀な人というのは、どこでも似たような雰囲気を持っている。面白いのは85%のクズにその団体の性質が垣間見える点にある。
ご存じの方はあまり居ないかもしれないが、某小学4年生が在籍していた慶應法学部の入学者の、実に6~7割近くが推薦入試を経て入学しているのである。この比率は日本の大学でもトップクラスであったように記憶している。そして、特にAO(FIT)入試では、御存知の通り「面接」「論文」などで合否の大部分が決まる。海外の大学のようにSATなどの筆記試験は存在しない。すると、受験生はどれだけ面接で「取り繕うか」を覚える。取り繕うことが出来た人ほど、合格につながるからだ。
しかし、ただ取り繕うだけではダメである。ちょっとした「ばれないレベルの嘘」を織り交ぜることが大切なのだ。例えば、親戚の家の雪かきをしたことを「ボランティア活動で雪かきを行いました」などという、そのような「嘘」を織り交ぜることが合格の秘訣なのである。
活動の中身なんて殆ど無い、名ばかりのNPOに所属し、面接では大きな顔で「NPO法人で高校3年間、活動しました!」と主張すれば合格に一歩近づくということだ。
面接のみが重視されるということはすなわち、「いかにバレない嘘をついて自分を大きく見せるか」の試験になってしまっているのである。そして、その試験に晴れて合格した慶應生は「嘘をつく」ことの味をしめてしまう。努力もせず、適当に自分を「大きく盛る」だけで、人生がうまく行ってしまったのだ、そう思うのも当然だろう。
引用元:「嘘つき」が偉いとされる慶應の伝統について。