何も学ばない人たち

2015-10-29 06:56

自分が集めた金で、好きなものを作ってその結果は自分が受け取るのだから他人が文句を言う筋合いではないと頭でわかっている。しかしこんな退屈な製品は久しぶりに見た。

「ハッキーのカギを操作すると、用意しておいた自身のブログを更新する」「子どもが帰宅してハッキーのカギを操作すると、帰宅通知がメッセンジャーで送信される」といった使い方が可能だ。

引用元:「ネットのカギ」は9980円、Cerevoから「Hackey」 - MONOist(モノイスト)

デバイス原理主義者はこういうものを作って得意げに発表する。問題はアプリケーションがないこと。でもって「SDK公開しますから、みなさん面白いもの作ってください」は経験的に言えるが絶対に成功しない。

仰々しくキーを差し込んでわざわざ「ブログの更新」をする人がはたして世の中に存在するのだろうか?似てはいるが全く異なる製品と比べてみよう。

Amazonによれば、新しいDash Buttonを利用すれば、顧客はスキャナやマイクを使用する代わりに、ボタンを押すだけで、用意されている複数の製品の中から必要なものを注文することができる。

引用元:アマゾン、ボタンを押すだけで日用品を注文できる「Dash Button」を発表 - CNET Japan

日用品がたりない、とわかるのはその日用品があるべき場所。だからそこにボタンをとりつけ、ワンプッシュで注文できるというのは実に便利そうなユースケースだ。それにくらべて「鍵を差し込んでWebサービスを起動」。いやーわくわくするなあ。(棒読み)

同時に驚くのはこの会社のメディアと結びつく威力だ。私が朝に巡回するニュースサイトでなんども同じ製品を見る。ニュースサイトでなんども同じ信じられないほど馬鹿馬鹿しいユースケースを見る。

高齢の親に「起きた時と寝る時に、Hackeyの鍵を回して」と頼んでおけば、起床/就寝時にメールが届くようにできる

引用元:ひねればWebサービスにつながる、Cerevoの鍵スイッチ「Hackey(ハッキー)」 - 家電 Watch



Too little, too late

2015-10-28 07:20

なんでも民放各社がスマホ上で番組を見返せるサービスを始めたのだそうな。

 ユーザー登録不要で、アプリをダウンロードして、番組を選ぶだけで、無料で人気のテレビ番組が見られる。シンプルなサービスならではのわかりやすさと使いやすさは、確かに魅力的で、多くの人々に使ってほしいアプリ/サービスだ。

 かつての「もっとTV」や「トレソーラ」など、テレビ局が参加した映像配信の歴史を振り返ると、「とうとうここまで来たか」と感慨深く、また、ラジオにおけるradiko.jpのように、放送業界に大きな変化をもたらすものになってほしいとも思う。

引用元:【レビュー】テレビをさらに身近に。民放5社の見逃し配信「TVer」を試す - AV Watch

無料だし、ユーザ登録不要。このニュースを聞いた時「とりあえずダウンロードしてみるか」と思った。そのまま放置してあるのは自分でも驚く。

というわけで頭の中には表題のToo little, too lateという文字が踊り続けるわけだ。配信番組の題名をみても、ダウンロードする気が1mmも起きない。もう私の中で民放のTV番組は終了してしまったのだろう。数年前まではちょっとみてたのになあ。

ただし、フジテレビとテレビ東京の番組再生には、別アプリのダウンロードが必要。またフジテレビは別途アンケートへの回答を強いられるなど、やや面倒なところもある。

引用元:【レビュー】テレビをさらに身近に。民放5社の見逃し配信「TVer」を試す - AV Watch

ここで「アンケート」をとってしまうあたり、低迷するフジTVのお家事情を垣間見ることができ、そこだけは面白い。

TVにはいろいろな楽しみに方がある。いまやっているらしいプロ野球の日本シリーズも見る気はカケラも存在しないが、その視聴率には注目している。

かつては、ドル箱ともいえたプロ野球の日本シリーズ中継だが、今季は各テレビ局が悲鳴を上げているのだ。とにかく、視聴率が獲れないのだ。

 ソフトバンクvsヤクルトによる日本シリーズは、10月24日に開幕したが、その地上波中継の視聴率は、第1戦(24日=TBS)が9.3%(数字は以下、すべて関東地区)、第2戦(25日=テレビ東京)が7.3%と1ケタ台が続いた。

引用元:テレビ局が悲鳴!! 「巨人抜きの日本シリーズじゃ視聴率が獲れない!」 (リアルライブ) - Yahoo!ニュース

30年もたつと磐石と思われたものも移り変わっていく。昔はこっそり教室のTVで先生が日本シリーズをみせてくれた、とか聞いたがな。


自動車とはなんなのか

2015-10-27 06:58

少し前トヨタ博物館に行った。往年の名車が飾ってあった。往年といっても私が20代の頃である。ホンダ・プレリュードはなつかしかった。その昔ナンパ車と呼ばれ、女の子を隣に乗せるための車と思われていたからだ。

そんなことを思い出しながら、ふと道路に目をやる。すると今はそもそもプレリュードのような車自体存在していないことを知る。私が20代の頃が異常だったのかもしれないが、今や自動車は「人とものを運ぶもの」に回帰しつつあるように思える。

おそらくもう少し変化があるだろう。今や情報への接点はスマートフォンになっている。人間が一番触るのはスマホなのだ。であれば、自動車は

「車輪がついて人と車を運べるスマホ」

でなければならない。

確かにこれらのメーカーが車を製造してきた経験は長い。また、ソフトウェアに関する救世主を求めており、フォードでもどのメーカーでも、ソフトウェア関連の求人は増え続けている。

しかし、決定的に欠けているのは、コンピュータを構成するという経験だ。そして、われわれが運転したいと望んでいるのは、深いところでハードウェアとソフトウェアが統合し、デバイス同士が全てつながっているようなコンピュータなのである。

引用元:既存の自動車メーカーがテスラやアップルに勝てない理由 (ReadWrite Japan) - Yahoo!ニュース BUSINESS

いつものことだが、そう考えているのは私だけではない。20年後に「自動車会社」は「部品メーカー」になっているかもしれない。AppleやTeslaやGoogleが指定したインタフェースを持つ自動車という名前の部品を供給するだけの存在に。

とはいっても「システムエラー」が起こったときに勝手に再起動を起こしてもらっても困る。いや、iPhoneは再起動してもいいのだが、走行系はちゃんと動いてもらわなくては。こういうシステムの設計は面白そうだな。


風立ちぬ

2015-10-26 06:31

いや、某老人の映画のことではなく、その半分ベースとなった堀辰雄の小説のことだ。恥ずかしながらいままで読んだことがなかったのだ。

昨日ふとあの映画の中で主人公が読んでいる詩が頭に蘇る。しらべてみて小説を読んでいなかったことに気がついた。さっそくiPhoneで読み出す。

読みながら

「これは21世紀ではなりたたんな」

と思う。それは結核の治療方法が進歩したとかそういう問題ではない。主人公と女性は景色を眺め、お互いのことを思いやり会話を交わす。

これを今にもってくれば、女性はFacebookを閲覧し、書き込むのに忙しく主人公の視線など気がついちゃいない。お互い「ご飯食べる?」とかそういう用事は口にするけどお互いのことなど考えもしない。主人公は主人公で

「サナトリウム来たよ!(ハート)」

など写真をとってTweetばかりしている。かくして世の中はケータイショーセツの世界に染まっていくのであった。

それは極端な意見だ、という人は我が家に来るとよい。今や少しでも手が空けば奥様はFacebookを閲覧し、書き込むことに全精力を費やしている。家族に背を向け、一人でネットの世界に向き合っている。

「風立ちぬ:2015」という文章をかけるような文才があると良いのだけど。


太陽光発電という幻想

2015-10-23 06:58

「幻想」は少し言い過ぎだろう。今読んでいる「火星の人」を読めば太陽光発電がとてもありがたいものである、と思えてくる。しかしそれは火星に取り残された男は太陽光発電パネルと大容量のバッテリーを持っているからだ、ということには留意する必要が有る。

鍵は太陽光パネルではない。バッテリーなのだ。話は突然変わる。私はTim Cookのファンである。しかしこの言葉にはいささかの危うさを感じる。

Appleは今日、現在中国での活動はカーボンニュートラル(炭素中立)であることも公表した。これは ― 四川省の40メガワット太陽光発電システムが完成したおかげで ― 同社が現在中国の事務所や店舗で使用している以上の電力を生み出しているためだ。

米国の巨人はまだ道は半ばであると言い、中国の北部、東部および南部のプロジェクトを通じて、200メガワットを追加できるよう、太陽光発電プロジェクトを拡大する計画だ。追加施設が稼動開始すれば、同社のグリーンエネルギー生成機構は「中国の26万5000世帯が年間に使用するエネルギーに相当する電力を生み出し、Appleサプライチェーンが使用するエネルギーと相殺される」。

「気象変動はわれわれの時代の大きな課題の一つであり、今こそ行動を起こす時だ」とCookは声明文で語った。

引用元:Apple、中国の製造パートナーをグリーン化する太陽光エネルギー計画を発表 | TechCrunch Japan

詳細は記載されない。まああたりまえだが。しかし私はAppleが巨大なバッテリー施設も建設していることを切に願う。

あるいはこうだ。風力や太陽光発電を推進するというのなら、どんどん陽水発電所を作るべき。

なお、二次電池と比較すると、揚水発電による電力貯蔵は非常に経済的であり、EROIは10倍程度高くなる。ただし、揚水発電所の設置は、地勢的・環境的な制約が大きいという問題がある。

引用元:「供給過剰の風力エネルギーを二次電池で貯めるのは不合理」スタンフォード大が報告 | SJN News 再生可能エネルギー最新情報

環境がどうの、と生ぬるいことを言っている場合ではない。川をかたっぱしからせき止めてダムを作るのだ。

今思いついたんだけど、中国の砂漠地帯にありあまる「砂」を水の代わりに使うのってどうだろうね。揚砂発電所。たいていのことは誰かが考えているから、これもきっと誰かが考えて実用化されなかったのだろうけど。


Titanの生産

2015-10-22 07:20

フェラーリの会長がAppleは車を作っていると思うと発言した。

BREAKING: Ferrari’s chairman tells CNBC he thinks that Apple will market an Apple car. $RACE

引用元:CNBC NowさんはTwitterを使っています: "BREAKING: Ferrari’s chairman tells CNBC he thinks that Apple will market an Apple car. $RACE https://t.co/UVHQXwGUmA"

私がこの発言で興味深いと思うのは、彼が提示した

Appleは「自動車を設計しようとしているのか、それとも自動車を生産しようとしているのか」という点である。

自動車におけるFoxconnみたいな会社はあるのか?多分ある、、、のだろうか?問題はその会社に既存の会社が紐付いていてはいけない、という点にある。Appleは例によって自分たちの思う通りに工場を作るだろう。その場合例えばトヨタ系列の関東自動車工業が、「神様」であるトヨタに対して秘密を守れるとは思わない。(神は法律を超越するのだ)彼らはすばらしい車を作ることで知られているらしいが。

ではAppleの要求する品質を、中国に存在しているであろう有象無象の自動車会社が達成できるだろうか?Short AnswerはNoだが、あるいはそれを目指すかもしれない。

これは自分が当事者になったらまちがいなく2週間で胃に穴があくような難問だ。

もう一つぼんやりと思うのは、多分最初にAppleが出す車は数千万をくだらないということ。つまり私の手に入ることは(それがそもそもおこるのか、という点を除いても)だいぶ先になる。最近スマートフォンでは1万円台のものが一番安いようだ。高いのは10万のiPhone。おそらくこれを100倍したような価格設定になるに違いない。というわけで私はこの問題を全くの部外者として眺めていることにしよう。


本当の問題

2015-10-21 06:50

MicrosoftはXBOXをお払い箱にするべきだと思うが、そこはナデラ君の考え次第。HoloLensなんか作っているところを見ると、まだそっち方面を諦めていないとも思える。しかしHoloLensが世の中にでるまでにはまだまだ遠い道のりがある。

これらの技術が出揃い、統合され、しかも安く提供できるようになるまで、どれくらいの期間が必要だろうか。少なくとも、一部で噂されているように開発版のリリースから1年後(2017年)、ということはあるまい。その頃に技術的に可能であっても、やたらと高価なものになるはずだ。OculusのPalmer Luckey氏はVRのメインストリーム化を2020年頃と予想しているが、Hololensについても要素技術が出揃い、安価になるタイミングというのはやはりそのあたりになるのではないか。

引用元:【佐藤カフジのVR GAMING TODAY!】「Microsoft Hololens」が示すコンピューティングの未来 - GAME Watch


じゃあ2020年、オリンピックの開会式で、AKBが音楽に合わせて体を動かす(歌うわけでも踊るわけでもない)という悪夢のような光景の背後でHoloLensが見られるかといえばそうではないほうに100円かける。

何度も言っているが、問題はアプリケーションなのだ。今のスマートフォンがいくらしているか考えてみるといい。みなが年間10万程度を平気で払っている。30年前に

「みんなもちあるける電話に年間10万払うようになるんです」

てなことをいえば

「お前はアホか」

と言われたに違いない。便利だったりすれば消費者は平気で金を払う。逆にどんなに宣伝されようが使い道がわからないものに10万払うのはガジェットオタクだけである。

Microsoftはデバイス原理主義の罠にはまり続けると思う。HoloLensを必死に小型化し、バッテリーを持つようにし、価格を下げる。そういう努力に懸命になってさあ解決した、と思えば目の前に死の谷が広がっている。使い道がないのだ、、ということに多分なるだろう。私が興味深いと思うのはこういう失敗(もう決めつけているが)がどうしてなんどもくりかえされるのか、ということだ。


いくつかの断片

2015-10-20 06:43

裸の技術を公開して「誰かすごい使い方考えてください」とやるのは、ものすごく間違っている。成果がだせそうもないプロジェクトの「言い訳」としてはいいけどね。

「ただ、もちろん、用途は上記だけではないです。正直、プロダクトを作成した僕らもこのサービスで何を生み出すことができるのかわかっていません。画像認識をこれほど簡単にデザインできるプロダクトはこれまで存在しなかったので、これまで一部の人しかできなかったことが、だれでも利用できるようになったことで、たくさんの「新しい用途」が見つかるのではないかと思っています」

引用元:画像認識からデイトレへ、深層学習のAlpacaDBが意外なピボットで100万ドルを新規調達 | TechCrunch Japan

とかいう寝言を並べるのは自由だが

「お前が一体なに言ってんのかも分かんねぇし、誰がこんなクソに金を払うのかも分からねぇよ!って、ピッチが終わった途端、開口一番にそう言われたんですよw」

引用元:画像認識からデイトレへ、深層学習のAlpacaDBが意外なピボットで100万ドルを新規調達 | TechCrunch Japan

もう私も年なので、思ったことを素直にいうようにしよう。そんなのは「クソ」だと。

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このブログをMovableTypeから、自作の「Mac上ですべてのHTMLを作成し、サーバーにFTPでアップロード」にしたのはいつだったかな。同じようなことを考えているのは私だけではないと昨日知った。

CMSの「おおげさ」感

サーバにシステム入れちゃうと、plug-inのupdateとか、CMS本体のupdateとか気になるし、ってか相性とかもあって出来なかったりもするし、そもそもシステムの為に必要なphp等の言語やDBやミドルウェアのupdateも気になって、脆弱性気になるけど…と余計な心配をしなくちゃいけません。

引用元:CMSにもうずっと疑問を持ってますという話 | 関西/大阪のiPhone・iPadアプリ開発 feedtailor Inc. 社長ブログ

「致命的な脆弱性発見!」はFlashの恒例行事だが、WordPressも負けてはいない。そのたびに上をしたへの大騒ぎだ。

しかしあれだね。当ブログのあるotsubo.infoは基本的に静的HTMLファイルしか存在していないのだが、今やそういうサイトは珍しいのだろうな。モバイル対応してないじゃないか、とかは言ってはいけません。


会社の変遷

2015-10-19 07:00

自分が一時よく使っていたこともあり、mixiという会社には様々な感慨がある。社長が交代して、変な雰囲気になったなあと思ったらまた交代した。2代目はいかにも「コンサル出身の整理屋」という雰囲気だったが、三代目は失礼だが「あまり社長に見えない」雰囲気。WWDCの前夜祭でmixiの人に「御社の社長ってどんな人ですか?」と聞いたのは本当のことだ。

いずれにせよその命運はつきかけているように思える。

運営側の説明によると、出演者が大量にオーブを所持していることで「『課金をしてガチャを引いてほしい』という、過度な課金を促すメッセージとして伝わってしまうのではないかという心配」があったという。過去にも、「課金を促すために優遇措置として大量にオーブを付与しているのでは」といった指摘があったといい、「安心して動画をお楽しみいただけるように、あまり多くのオーブを所持しているように見せないような配慮を意図しておりました」という。

引用元:「モンスト」公式動画で“チート”騒動 運営側が動画編集を謝罪 - ITmedia ニュース

なぜこんな苦しい言い訳をしているかといえば、ネットにアップロードした公式動画で、何らかの不正を働いており、それを重大視したGoogleが(無制限の?)返金に応じているからだという。

恐ろしいのは、返金するかどうかを判断するのはGoogleでありMixiではないので、Googleの判断でMixiの売上が左右されるところですね。

引用元:Takuo KihiraさんはTwitterを使っています

GoogleとMixiの間の契約がどうなっているかわからないのだが、ここで述べられている通りこれは恐ろしい契約だ。mixiの今後の売り上げがどうなるかは、Googleの胸先三寸ということになる。

いずれにせよ、かつてソーシャルネットワークで名を馳せたmixiはとうの昔に死んでいたということだろう。

そして昨日また別の「馴染みのある企業」の名前を目にした。デンソーの子会社で働いていた頃、豆蔵という会社の人たちにずいぶん助けてもらった。来てくれるエンジニアには良い人が多かったのだ。それからもう10年もたったかな。

その豆蔵の社長が「オリンピックに向けてソフトウェアエンジニアはタダで働け」と言ったのだそうな。それに関するフォローの記事でこう述べている。

――ソフトウェア産業そのものが“ブラック化”しているという指摘もある。短期間とはいえ、ボランティアとして働かせることは、それを助長することにつながるのではないか。

 そうは思わない。ブラック化といわれる背景にはいくつかの理由がある。そのひとつは、ブラック業界であるという印象を持たせる動きがあることだ。エンジニアは、大手メーカーとソフトウェア企業の取り合いの中にいる。

 中小規模のSIer(システムインテグレーター)では、新卒が取れない、中途も採用できないという問題に直面している。地方都市にある10人規模のSIerならばなおさらだ。ソフトウェア産業と対峙してエンジニアを獲得したいと思っている企業たちがソフトウェア産業のブラックぶりを吹聴している実態がある。

引用元:「五輪にはボランティアで働けるエンジニアが必要」発言の真意を聞く - ZDNet Japan

この記事を読む限り、よいエンジニアを集めていた豆蔵はだいぶ前に死んだとしか思えない。最近リクルートグループはものすごい厚遇でエンジニアを集めている。昔豆蔵にいたような人はみんなそちらに行ってしまったのだろうな。

まあ私が狂信的に愛しているAppleもPerformaとか出していた頃とは別の会社になってるわけだから。。企業の変貌は起こりうる、ということだわな。



大日本娯楽提供公社

2015-10-16 07:12

というわけで、日本のエンタテーイメント業界は社会主義である。つまり供給者の都合が何よりも提供される。

と推測で書いていたが、あながち間違いでもないらしい。

日本では国際的な実務能力をもたない「映画村」の人間たちが、政府から税金を引き出し、利権を貪っている。人を育むことを無視した施策こそ、日本映画産業の国際的な発展を大きく妨げている。「国際映画祭」というひとつの事例をとってみても、産業に責任をもたない人間たちによって、無責任な未来がデザインされている。

引用元:なぜ東京国際映画祭は世界で無名なのか (プレジデント) - Yahoo!ニュース

いや、すばらしい。まるで腐敗した社会主義国そのものだ。その結果ゴミ映画が量産される。来年後悔する「シン・ゴジラ」には早くもこんな声が上がっている。

・ のちにDVD化される際、ダブついたストーリーはどの程度整頓されるのか、もしくはさらに長くなってしまうのか。 いずれにせよ、今回の失敗を『シン・ゴジラ』に引き継がせないよう、関係者の皆様にはくれぐれもお願いしたいものですなぁ。 観るよ!次も絶対観るよ!ああ観るさ!

・ ポイントがたまっていればな!

引用元:『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 』『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』前後篇2本立て すきなものだけでいいです

見る気は全くないが、来年の公開を楽しみにしているのは私だけではあるまい。大日本娯楽供給公社は「社会主義リアリズムの傑作」を作り上げてくれるに違いない。

一昨年まで6億円程度だった事業費はほぼ倍増した。昨年度は、経済産業省、文化庁、東京都、国庫補助金から約11億円が拠出されている。これは活動支出全体の約70%にあたる。そして、追加事業費のほとんどを託された広告代理店は、昨年、『ニッポンは、世界中から尊敬されている映画監督の出身国だった。お忘れなく。』という異例のキャッチコピーを書いた。

引用元:なぜ東京国際映画祭は世界で無名なのか (プレジデント) - Yahoo!ニュース

忘れてないし、覚えてるよ。だから今「進撃の巨人」しか生み出せない現実に嘆息しているわけだが。。ってこのコピーを書いた人も、認可した人間もどうかしているとしか思えない。

同じような社会主義ぶりは、オリンピックの準備でもかいまみえている。おそらくこれから本番が近くにつれ、いろいろと面白いことがでてくるに違いない。私はひねくれものなので、それを楽しみにしていよう。



Microsoftのプレゼンテーション

2015-10-15 20:12

先日Microsoftが恒例の「秋のハードウェア発表イベント」をやった。

⇧は要約版である。だから伝わるかどうかわからないが、私がみたところMicrosoftの発表会には一つ「様式美」がある。

どうも「わざとらしい歓声をあげる役」がいるようなのだ。その昔Xbox360が発売されたとき、最初の人が製品を受け取る背後で「ハイデフ!ハイデフ!」というわざとらしい声がかかっていたのを今でも覚えている。この発表会でもわざとらしい歓声が何度も上がっている。

発売された製品はなんとなく面白い。どういうことかというと、AppleはiPad Proにスタイラスとカバーキーボードをつけた。そしてMicrosoftは長年維持してきた

「タブレットにタイプカバーキーボードをつければ何もいらない」

という主張をとうとう諦めた。そしてラップトップを発表した。つまり両者ともなんとなく同じところに収束してきたわけだ。

とは素直に認めたくないMicrosoftはドヤ顔で

「なんと。このラップトップは画面を取外せる!」

と発表した。その直後映った会場の様子は面白かった。ステージ前の数人だけが立ち上がり拍手を送る。しかし他の人は「だから何?」と座っている。そのうちみんな座ってしまった。画面が取外せるWindowsラップトップなんて数年前から存在している。一体彼らはどうしてこれがそんなに受けると思ったのだろう。

Microsoftはこの端末に小技を追加している。ディスプレイが取り外せるのだ。

引用元:Microsoft、タブレットにもなる初のラップトップ「Surface Book」を発表 | TechCrunch Japan

これまでSurfaceは「まあこれタブレットだから」というわけでWindows機搭載PCを発売している会社となんとなく住みわけてきた。Surface Bookはかなり高価なようである。おまけに画面が取外せるから、PCメーカーの脅威にはなりませんよ、とでも言い張るつもりだろうか。もうすでにそうなっているかもしれないが、Windows PCは「マイクロソフト純正」と「何が入っているかわからない中華製」だけに収束するのだろう。


SONY CSL Open House 2015シンポジウムに参加したよ

2015-10-15 07:20

SONY CSLが時々オープンハウスを行っているのは知っていた。しかし招待制だから参加したことはなかった(私友達少ないし)縁があって昨日そのシンポジウムに参加した。

一言でいえば驚いた。流石ソニーだと思った。

要約すれば「三文芝居のような大仰な問題定義と、どうしようもなく矮小で陳腐な研究内容」

ということになる。

公演は2部に別れる。後半のAugmented Humanは東大暦本研の概要発表のようなものだったから省略。前述の感想は主に1部のGlobal Agendaに関するもの。

具体的に書こう。

トップバッターは「今地球は持続可能な範囲を超えてしまっています。農業は自然を破壊しています!」と聞き飽きたような主張を延々繰り広げる。ちなみにこの1部は全員

「プレゼンが聞いているほうが気恥ずかしくなる大仰」

という特徴がある。これはソニーCSLで生きていくための才能なのだろう。

でもってその解決策というのが「土地にいろいろな作物を植えます。すると昆虫も増えます!」というもの。そんな話は「奇跡のりんご」で散々聞いた。その方法で「全ソニー社員はこの農法だけで生活してます!」とかいうのだったら聞く気になるけど。まあがんばって作物作ってください。

次の人。「市民が変える未来都市」街は現在Top downで作られてます。これをWikipediaみたいにしたい!

おもしろいねえ。俺の家のベランダの外観を、知らない誰かが勝手に編集してくれるわけだ。ルーピー鳩山以来「市民」という言葉は私の警報装置を鳴らすが、まあそこは問わない。

でもって提案しているのが

・建物の色をみんなの意見で決めて、変えられるようにします!

・個人にHMDをつけて、建物をぐにゃぐニャに見えるようにします!

・3Dプリンタで、種を植えられる何かを作ります!これで自由に庭ができます!

ふーん。すごいねえ。でその庭はどこにおくわけ?

3人目。タイトルがすばらしい。

「破壊的イノベーションオープンエネルギーシステム」

さすが盛田氏が社長をしていたころは、連続して破壊的イノベーションを成し遂げたソニー!でもってこの「破壊的イノベーション」が何かといえば。

自然エネルギーは使うのが大変です変動に周りが対処しなくてはいけません。(あたりまえ)だから小規模太陽光発電と、蓄電池をDCで接続してお互いに融通できるようにしました!これは現在の「大規模発電所で発電し、送電線で電力を送るのとは全く逆の発想です!」

あのさあ、

そんな話は何十年も前から散々聞いてるんだよ。沖縄のどっかの大学で実装したとか言ってるけどさ。それで太陽光発電が夜間発電できない問題をどうやって解決するわけ?

おそらくこの「研究」が一番特徴をよく表している。陳腐な実施内容に「オープン」とか「破壊的イノベーション」とか仰々しい言葉をつければすごい研究のできあがり。It's a SONY

最初公演が始まった時、会場は満員で立ち見が出るほどだった。ところが公演が進むにつれてどんどん人が減っていく。途中からソニー社員と思しきIDをつけた人がはいってくるのだが、それでも第2部では空席が目立つほどだった。

自分が企業研究グループにいながらこういうのはなんだが、企業が持っている研究所というのは実に変わったところである。つまるところそこに金を出す人の意向が大きく反映される。多分ソニーではこういうのが受ける、というかこうしないとお金がもらえないのだろう。これで金がもらえる、というのはうらましいと思うが、あんなプレゼンを人前でやらなくてはならないのなら御免こうむる。



AppleがLightningコネクタを捨てる日

2015-10-14 07:08

去年USB Type-Cポートだけを備えたMac Bookがでたとき、私は遠からずAppleはコネクタをこれに統一すると思った。つまりLightningコネクタはiPhone7くらいで捨てられると思ったのだ。

ところが新しいApple TVのリモコンは、USB-Lightningコネクタで充電される。首をちょっとかしげた私だが、今朝もっと首をかしげることになった。

Appleが、Lightningコネクタ充電式の内蔵バッテリーを採用した「Magic Keyboard」「Magic Mouse 2」「Magic Trackpad 2」を発表しています。

引用元:Apple、Lightning充電式を採用した「Magic Keyboard」「Magic Mouse 2」と、感圧タッチ対応「Magic Trackpad 2」を発表 | Macintosh | Macお宝鑑定団 blog(羅針盤)

どうやら(またもや)私の予想は間違っていたようだ。このアクセサリはMacと一緒に使うものであり、iPhoneと使うものではない。なのにAppleはUSB Type-CではなくLightningを使ってきた。これはAppleのLightningに対する深いコミット以外に説明がつかない。これからUSB Type-Cがあちこちで普及することを考えれば、そっちがいいと思うのだけど。

まあいいか。どちらにしても私の手に入るのは遠い先だ。とか言ってるけど、例えば2010年購入のMac Book Airはあとどれだけもつんだろう。。




ユーモアのセンス

2015-10-13 07:08

Steve Jobsが亡くなってから4年たった。あの日ニュースを目にした時のことは今でも覚えている。

話は突然変わる。ある人のブログで紹介されていた「火星の人」を読み始めている。これを映画化するのは力量が問われるなあと思いながら。

あとがきか何かにも書いてあったが、印象的なのは主人公の「ユーモアのセンス」。座禅とか瞑想で重要なのは、自分をある程度距離をもって見ること。悲しみ、苦しみ、痛みと同化するのも否定するのも間違っている。そのまま傍において眺めること。

ユーモアのセンスとかこの「座禅的な思考方法」なしにはなしえないものではないかと思うし、やたらと

「進め一億火の玉だ」

になってしまう我が国の通弊を正そうと思えば、とても必要なことのように思える。Steve Jobsが亡くなった時、日本語でどれだけの文章が書かれたか知らないが、このような文は決して日本語で書かれなかったと思う。

“Heaven got a major upgrade today…”

引用元:Steve Jobs: Memories and Legacy | Monday Note

この文章がどうすばらしいのか、なんとか子供に伝えられればと思うのだけど。



Baka発見器

2015-10-07 06:55

Twitterは馬鹿発見器と呼ばれることが多い。私は「発見器」までいかないが「要注意発見器」をいくつか持っている。最近の若い人が使う「ぶっちゃけ」という言葉は要注意、「脳波」も要注意。そして「要注意」を少し超え「発見器」に近づいているのではないかと思うのが「シンギュラリティ」である。

まず、シンギュラリティとは何なのか。それは「人間よりはるかに知的能力の高い“超知能”ができること」だと松田卓也は言う。ではその超知能とは、いったいどれほど賢いものなのか。松田は、未来学者レイ・カーツワイルを引き合いに「全人類の知能を合わせたくらい」だと説明する。高度化された人工知能によって科学技術は爆発的に進化する、そして、結果的に人間生活が大きく変化する──ここまでが松田が定義する「シンギュラリティ」だ。
では、そのシンギュラリティが訪れるのはいつなのか。松田は再び、カーツワイルを引き合いに出す。それによると、2015年の現在を基準にしたときに「次のエポックメイキングな年」は2029年なのだと言う。

引用元:松田卓也が託す、日本がこれから歩むべき「シンギュラリティへの道」 #wiredai « WIRED.jp

松田氏はその昔Niftyserveはなやかなりしころ、擬似科学批判をされていたので覚えている。人間は深淵を見るとき気をつけなくてはいけない。いつのまにか深淵に引きずり込まれ、同化してしまうから。そして松田氏もそうなったらしい。

この要約を読む限り彼が言っていることは、昔彼が批判していた人たちの言葉にそっくりである。そしてこういう

「なんだかわからないが重要そうな言葉」

が大好きな人がいることも知っている。半ば深刻そうに、それよりもはしゃいでこういう言葉を振り回す人には、疑似科学者と共通の特徴がある。すなわち

「何も勉強せず、他人の言葉を理解できないがゆえに積み重ねがきかず、何も生み出さない」

という特徴が。人工知能が人間を置き換えるって。すごいねえ。私の意見は以下の意見と同一である。

今日の人工知能はヒューベル&ウィーゼルによる線分の傾きに反応する細胞の発見、その後のパーセプトロン、そして80年代に第2次ニューロブームが起きて、そこでさまざまな技術開発が行なわれた。現在のGoogleそのほかによるアルゴリズムも当時に端を発しており、そんなに技術は変わってないという。50年代からの研究が積み重なっていて今日に至っているのだ。今浮かれている人たちは「甘い」、そして「学問と技術の流れを勉強していない人は危ない。もうちょっと昔をちゃんと勉強していただきたい」と警鐘を鳴らした。

引用元:【森山和道の「ヒトと機械の境界面」】しなやかに人間によりそえる人工知能を ~産総研 人工知能研究センター(AIRC)始動へ - PC Watch

意図的に無知でいることは、ある種の人にとって「楽しみ」を長続きさせる秘訣らしい。その事実は疑似科学と同じくらい少し興味深く、そして大いに退屈である。


Obamaの怒り

2015-10-06 07:08

登場こそ衝撃的だったものの、その後のObamaはイマイチ冴えない。再選はしたからカーターやパパブッシュより良い、ということになるのかもしれないが、彼が歴史の上でどのような扱いを受けるかはわからない。

とはいえ

学校で銃乱射事件があるたびに、彼が心のそこから悲しみそして怒っていることは記者会見から伝わってくる。そしてその国の最高責任者でありながら、今度の事件のように

「ただの大学生が自宅に13丁も銃を保持している」

状況を変えようとしても何一つできないことに対するフラストレーションが。

彼は今回の記者会見で「米国はテロ阻止にものすごい金を使っているのに銃による犯罪阻止には何もしない。メディアはテロで死んだ人と銃で殺された人の数をグラフにしてほしい」と呼びかけた。こういう呼びかけに真面目に答えるメディアがいるところがアメリカだと思う。

米国における死者

引用元:銃はテロの約1,000倍の人を殺している:米国

このグラフは予想通りとはいえ興味深い。テロで殺された米国人の数は2001年に数千人あって、そのあとは「ちょこちょこ」。オレンジ+赤のが銃による死者(赤は自殺)緑が糖尿病、そして青が自動車事故である。

我々はこれを他人事のように考えるべきではない。イラクやシリアにわざわざ出かけて行った人間が首を切られると、メディアは大騒ぎ。しかし私はいつも思う。そうやって騒いでいる間に何人交通事故で死んでいるんだ、と。鉄道事故によって死んだ人間の数でさえテロで殺された日本人よりずっと多いだろうに新聞に載ることすらない。

これらの事実から現実を解釈すると

「我々は絶対値ではなく、微分値に反応する」

という結論が得られる。そしてObamaが述べた通り、米国では「銃乱射」が「ちょっと肩をすくめておしまいにする」日常の一部となってしまっているのだろう。我々が交通事故による死亡をニュースにもしないように。

そう考えると、心臓発作と糖尿病を紛れ込ませたグラフを作るWiredの意図もそこらへんにあるのではないかと思う。そういう原因の死亡数に比べれば銃による死者の数なんか大したもんじゃないじゃないか。そう言おうとしているように思える。

私はといえば、いつでもハンドルを握るときは糖尿病、心臓発作、それに銃とは違う恐怖を味わっている。自分が加害者になるかもしれないのだ。

私の頭が停止するまでには、自動車の運転が違法行為になるのを見ることはなさそう。しかし子供は私が味わっているような恐怖とは無縁であってほしい、とちょっと考えている。


進撃のTitan

2015-10-02 07:15

Attach on Titanといえば、「平成の和製」の問題点を網羅したゴミ映画(らしい。私は見ていない)しかし世界的にみればTitanといえばAppleが開発している(らしい)電気自動車のことである。

自動車の開発には膨大なマンパワーがかかるし、経験を積んだ人材も必要だ。それゆえ全てを隠すことは誰にもできない。今わかっているのかこういうことらしい。

It's reported that Apple has committed Titan to be ready for production in 2019.

The company has authorized tripling current Titan management.

Apple has been looking at potential partners.

引用元:Apple Titan? Or Titanic? - Apple Inc. (NASDAQ:AAPL) | Seeking Alpha

この場合Appleがどのような方法で生産をするのかはまだわからない。中国の工場に頼むわけにはいかないしね。

今回のVWの不正事件で、ドイツの自動車メーカーが瀕死に陥りあっさりAppleに買収されたりせんかな、とも思ったりする。というか不正をおこしたのがVWではなくBMWだったら本当にそうなっていたかもしれない。いずれにせよ今回の事件はディーゼルを押す会社にとって逆風、電気自動車業界にとっては神風になったのかもしれない。

もう一つ言えるのは、VWの不正は、既存の自動車会社がどれだけ硬直化し腐敗しているかを示した、ということである。おそらくこの分野には破壊のチャンスがある。それをつかむのがAppleかどうかはわからないが。

この「推定」が正しければ発表されるのは2019年。それは東京オリンピックなど吹っ飛ばすような衝撃になるに違いない。とはいえおそらく立ち上がりはゆっくりとしたものになる。自動車の買い替えサイクルはIT機器のそれよりはるかに長いのだ。そして圧倒的な商品力を持っていた初代iPhoneでさえ台数が伸びるのには時間がかかった。Apple原理主義者として私は美しいApple Carが公道を走る日を楽しみにしているが、それがくるかどうかはわからない。

思えば今Appleは様々な分野に手を広げようとしている。番組配信、携帯キャリア、それに自動車会社。私は現在それらの分野で踏ん反り返っている企業が大嫌いだ。だから少なくともAppleに彼らの安眠を妨害して欲しいと願っている。10年後のAppleがどんな会社になっているかはわからない。しかし私はその変貌を楽しみにしている。



携帯のキャリアは何をするのか

2015-10-01 06:52

Googleが発表した新Nexusの価格について面白い記事を読んだ。

例えばNexus 5Xの16GBモデルの場合、単純な円換算だと4万5000円程度。

実際には59300円と、約15000円もの「ジャパン・プレミアム」が付いているという事になります。

引用元:Nexus 5XとNexus 6Pの日本価格、ボッタクリ値段と話題に。ジャパン・プレミアム15000円也 | スマホ評価・不具合ニュース

長年の狂信的Apple原理主義者であるからジャパン・プレミアムくらいで騒ぎ立てはしない。昔はもっとひどかった。これは事実なのだが、次は憶測。

このNexus 5X、プレイストアでの32GBモデルの価格は63400円。

一方、ドコモ版Nexus 5X (32GBモデル)は一括価格が9万円と正気の沙汰とは思えない価格設定になっています。

もちろん、さすがにドコモもそこまでバカではないので実際に9万円で売ろうという気はさらさらなく、実際には、2年縛りで実質価格が4万円程度で売ろうという算段です。

そのため、GoogleがプレイストアでSIMフリー版をそれに使い価格でだしたらドコモ版を買うメリットはほぼゼロ。

つまり、今回プレイストアで販売されるNexus 5Xの価格はドコモ版の価格を考慮して設定されている可能性が高い、ということですね。

引用元:Nexus 5X、ボッタクリ価格の原因はドコモ版の存在のせい? | スマホ評価・不具合ニュース

45,000円の端末を一括払い9万円というのは、さすがドコモ様、という感じだ。私はキャリアのわけのわからない割引には全く知識がない人なのだが、その価格にあれこれ「手厚い保護」をつけると4万円になり

「情弱乙」

ということなのだろう。

先日うちの奥様のiPhoneを9.0にしたところスライド無限ループの罠にはまり、それゆえかそうでないか知らないのだが、連絡先データが消えた。Softbankガラケーからのデータを復旧させようとしたが、なぜかソフトバンク製アプリがログインを受け付けない。奥様がソフトバンクショップに行くというから「どうぞ」という。問題はソフトバンクのアプリだよ、と念を押した。

翌日「できることは何もありません」と言われ、Appleの連絡先を書いた紙をもらってきた。多分奥様は私がなぜ「どうぞ」と言ったか理解していなかったと思うので、店員さんの態度は正しいと思う。

しかしこうなると携帯キャリアと契約する意味は?ということになる。iPhoneのトラブルには手が出ません。「2年契約いただくと割引きます」というのも大嘘。つまるところ彼らがアメリカやインドでばらまく金を貢いでいるだけ。

大丈夫。いつかAppleがキャリアになってくれる。そう信じて生きていこうと思う。Apple原理主義者ならばなおさらだ。