いくつかの断片

2013-06-28 06:49

今日は目についた事をてれてれと。

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>特に女の子の声なんかみんな、「わたし、かわいいでしょ」みたいな声を出すでしょ。


>あれがたまらんのですよ。なんとかしたいといつも思っている」



全文読んでないけどここだけは全面的に支持する

これだけでもう無理ってなる


via: 痛いニュース(ノ∀`) : 宮崎駿 「声優は『わたし、かわいいでしょ』みたいな声を出す。あれがたまらんのですよ」 - ライブドアブログ

声優なる気持ち悪い職業が、我々の目につくようになったのはいつ頃か。大学4年のときある大学と合コンをした。女の子が「私この声優さんのファンなんです」といい「へー、声優にファンなんているんだ」と驚いたことを覚えている。あれはもう30年近く前か。。

そこからいろいろな変遷があったと思うのだが、宮崎氏のこの意見には全面的に賛同だ。あの「アニメ声」には正直うんざりする。もっと面白いのは引用先の「声」を聞くと

こんなこと言ってるから宮崎アニメはオワコンになっちゃったんだよな
残念でしたwwww

via: 痛いニュース(ノ∀`) : 宮崎駿 「声優は『わたし、かわいいでしょ』みたいな声を出す。あれがたまらんのですよ」 - ライブドアブログ

まあこういう気持ち悪い意見が多々あるわけだ。もちろん個人が自分の時間を金をどう使おうと他人が文句をいうことではないが、声優とそれを取り巻く環境にどことなく気持ち悪いものを感じるのは私だけではないと思う。結局自分が声をアテているキャラクターの威光に隠れているだけなのに勘違いする声優とかね。

結局は

わたしかわいいでしょ、という声を出さずに演技もできる人を起用してください
プロでも素人でもいいので

via: 痛いニュース(ノ∀`) : 宮崎駿 「声優は『わたし、かわいいでしょ』みたいな声を出す。あれがたまらんのですよ」 - ライブドアブログ

という当たり前のことになる。この当たり前の事が議論になる、という事自体が日本のエンターテイメントの気持ち悪さを表している。

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話はがらっと代わってマイクロソフト。

現在、日本マイクロソフトの社員は、Windows Phone IS12Tを使用している。これによって、従来のドコモからauへとほとんどの社員が乗り換える結果となった。

 しかし、今年8月には発売から2年を経過するWindows Phone IS12Tは、在庫が残り少なくなり、新たに入社した社員に提供する端末供給にも問題が出ようとしている。

 また、樋口社長をはじめとする幹部社員も、発売から約2年を経過したWindows Phone IS12Tから乗り換えられないという状況が続いているのだ。

via: ASCII.jp:日本マイクロソフト 樋口社長が使うべきスマホは何か? (2/2)|マイクロソフト・トゥディ

いかにも気の毒だ。そういえば日本にもWindows Phoneあったなあと調べてみればなんとWindows 7.5じゃないか。最新のWindows 8がどうのといったところでMicrosoftの社員がそれを使えないとは。結局Windows PhoneもNOKIAだけが真面目に作っている状況。NOKIAが何かの間違いで日本向け端末を作るとか。

MicrosoftがNOKIAを買収するという可能性はずっと以前に消えたそうだし。

もうSIMフリー端末会社で購入して、SIMカード配ったらいいんじゃないかと思うけど何かまずい点でもあるのかね。自分の子どもたちにはiPodじゃなくてZuneを使わせる創業者のいる会社だから「日本にはWindows Phoneが無い!だからiPhone許可して」も無理だろうし。

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最後はいきなり経済学

6.経済学について

「経済学とは高度に洗練された思考分野であり、過去の政策がなぜ誤っていたかを具体的に政策立案者に説明することに長けている。未来についてはそれほどでもない」

via: CNN.co.jp : 「人生の展開を恐れるな」 FRB議長が贈る10の人生訓 - (2/3)

とても正直な言説で好感が持てる。「過去がなぜ間違っていたかを説明するのに長けている」同じような学問分野は他にもあるに違いない。

従兄弟が以前

「経済はすごく辛い学問だよ。だって役に立たないもん」

と言っていたのを思い出した。


ページビューが欲しい(切実)

2013-06-27 06:53

告白するが、私は以前「はてな」の採用に応募したことがある。動画アピールまでは行ったが、そこでおしまいとなった。もし通っていたら私は京都に転居していたのかな。

そんなことを考えることもあるが、人間は自分が選んだ(選ばざるをえなかった)道が正解だ、とも言う。はてなボトルで切れ、はてなブックマークの「スタイリッシュ」な変更でほぼ愛想が尽き、今は時々ブックマークを眺める程度だ。

一時「上場に備えてCFO募集」とかやっていたが、未だに上場の話は聞こえてこない。(まだ一年ちょっとだからまだ先か)先日ひさしぶりにブックマークをみたら、こんなものが目に入った。

今回、はてなブックマークのコメント一覧ページの価値を、より多くのインターネットユーザーの方々に知っていただくため、はてなブックマークと連携しているTwitterアカウントへ投稿されるURLのリンク先を、ブックマークされた元ページから、コメント一覧ページに変更いたします(デフォルト設定)。

via: Twitterへ投稿されるURLのリンク先を選べるようになります - はてなブックマーク開発ブログ

素直に「もっとページビューが欲しい!。ないと困る」と言えばいいのに。なんでこういう白々しい言い訳をするかな。

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とか書いてはいるが「どうでもいい」という気持ちが多いのも確かである。私ははてなの株持っているわけじゃないし、世の中はもっと広い。

先日も書いたが、Loveの反対はhateではない。無関心だ。ベンチャーをたちあげて、これだけ長い間企業として存続させているのはすごいと思う。しかし私の関心からはほとんど消え去っていることに気がついた。


Hate is not opposite of love. Indifference is.

2013-06-26 06:42

「嫌い」は「愛」の反対じゃない。「無関心」が「愛」の反対。

これは、Cheersというアメリカのコメディ番組の中のセリフである。ずっとあまりメジャーとは言えないサイトを作り続けていると、確かにそうだと実感する。アンチはメジャーなものにしか湧いてこないのだ。

先日こんな記事を読んだ。

iOS 7の(少なくとも今の)デザインが「Jony Iveの作品」とは言いがたいのではないかということ、そしてTNWの聞いた話がほんとうであるとすれば、そういう(分散型?の)デザインプロセスから生まれたiOS 7のデザインに「スティーブ・ジョブズが生きていれば、果たしてOKを出したか」といったことである。

via: iOS 7異説:「素人くさいアイコンをデザインしたのはだれ?」 - (page2) - ZDNet Japan

例によって"Steve Inside"の微笑ましい記事。こんな戯言を書いて原稿料をもらえるというのは実にうらやましい。いや、それは今日の主眼ではない。

iOSはメジャーな存在になった。それ故これほどわけのわからないコメントが存在しうる。しかしソニーが「Appleが関心を持っている」と言われるスマートウォチに先駆けて新製品を発表したというのに、誰もニュースにもしてくれない。

6.4インチ大画面の Xperia Z Ultra と同時に、ソニーモバイルがスマートウォッチの新モデル SmartWatch 2 を発表しました。

via: ソニー SmartWatch 2 発表。NFC搭載で防水防塵になったスマートウォッチ - Engadget Japanese

これが20年前だったらなあ。「ソニーがスマートウォッチを発売する!」と大騒ぎになったものだな。。(遠い目)

いや、今日の主眼はそこでもない。この記事を読もう。

What about Sony?

sony_iconography_sucks_balls.jpeg

What the fuck is on that little screen?

I can tell you what isn't on that screen, consistency.

via: Shitty Iconography Is Made By Companies Other Than Apple, FYI - Daily Exhaust

このスマートウオッチのアイコンのデザインは、議論の余地なく「ゴミ」だ。よくこんなものを発売するなと感心する。

さらに

だーれもその「ゴミデザイン」について批判すらしない。落ちぶれるとはこういうことだな。

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Steve Jobsの妹が彼の葬式で行ったスピーチから引用しよう。

彼の美の哲学を思うとき心に浮かぶのはこんな言葉です。「ファッションは今は美しくても、やがて醜く見えてしまう。アートは最初醜くとも、やがて美しくなる」

スティーブは常に「やがて美しくなるもの」を追求していました。

誤解したい人にはさせておけ、という人でした。

via: Long Tail World: スティーブ・ジョブズの妹モナ・シンプソンの追悼演説:A Sister's Eulogy for Steve Jobs

Steve insideの諸君にはこの言葉を送りたい。


Jobs inside

2013-06-25 06:38

Jobsがなくなってからというもの

「Jobsがいればこんな製品はださなかった」

「Jobsがいればこんなことはしなかった」

という言説は非常に多い。おそらく彼らと彼女たちは自分の中にJobsを持っているのだと思う。世間的に有名な人にすりより、その権威をこすり取ろうとする人は古今東西後を絶たない。

先日そんな記事の一つを目にした。

(なんだ、これじゃ他の会社がやっていることと大差ないな)

と思ったのです。

昔のアップル、いやスティーブ・ジョブズの居た頃のアップルなら、ただ単に商品をスッと消費者の前に無言で差し出し、「どや、すごいやろ?」と突き放していたでしょう。

via: 「Designed by Apple in California」キャンペーンに漂う凋落感が半端ない - Market Hack

このブログを書いている人が言及しているのは、先日のWWDCで発表されたDesign by Apple in CaliforniaのCMである。



今回のキャンペーンは、広告としてはキレイだし感覚的には共感を呼ぶけれど、そこにアップルらしさはありません。



早い話、この程度の広告ならSONYやPanasonicでも考えつくわけで......


via: 「Designed by Apple in California」キャンペーンに漂う凋落感が半端ない - Market Hack

こうした「Jobs inside」の人たちに共通しているのは、脊髄反射的に発言し、深く物を考えていないということだ。それ故述べている内容について言及する必要もない。この「"アップルらしさ"を定義するのは俺だ!」という言説に微笑ましさは感じるが。

ただし「この広告ならSONYやPanasonicでも考えつく」という言葉は面白い。確かに「広告」を考え付くことはできる。しかし彼らにできなくてAppleに可能なのは

「それを実行にうつし、その言葉を反映した製品を出荷し、世の中に影響を与える」

ことだと思う。

この映像を見て、Apple製品がどこにでてくるかわかるのは、私のようなApple原理主義者だけだろう。コンサートの場面では私でも画面を停止させあちこち見なければならなかった。

それほどこのCMは自信に満ちている。Appleが目指すのは社名やロゴを押し出すことではない。Appleの製品が世界の人々の生活をどのように変えたか。それを製品を明示することなく示している。私にはこれほど「傲慢で自信に満ちた」態度はないように思える。

WWDCは本当に楽しかった。このCMで述べている言葉が製品の隅々にまで行きわたっていることをいやというほど思い知らされた。壇上でしゃべる人間が皆ドヤ顔で

"I think you guys are going to love this"

と述べる。発表された内容に、皆が拍手を送る。あの空間を体験できたことは幸運だった。


Microsoftの蹉跌

2013-06-24 06:35

しまった。こんな面白い話があったとは。。

話はXBox OneのE3発表以前に遡る。Microsoftがこう発表した。

「Xbox Oneは最大で24時間,オフラインでプレイできます」

via: Microsoftが「Xbox One」の常時接続や中古売買などに関する,多数の疑問に公式サイトで回答 - 4Gamer.net

つまり、24時間ごとにオンラインで認証をしなければゲームができなくなる、というやつだ。考えてみればiPhoneとかiPod touch上でゲームをしている場合、こういうことは意識せずに行なっている。両方共常時接続が前提だしね。

スマホがこれほど普及したんだから、こうやってもいいだろう、と誰かが決めたんだろうな。

しかしゲーム機というのはそれ自体長い歴史と文化を持ってきた製品だ。私のような人間はそもそもXBox oneを買おうと思わないが、それに大枚払ってきた人にとってはこの変更は大問題だったらしい。

大きな反対の声が巻き起こった。しかし話はそこではとどまらない。「文字を読むだけでは驚くと思うけど、今の使い方を調べてみたら、99.99999%のユーザは全く影響がないことを確認しているんだ」とか適当に答えておけばよかったのだが。

どうも今Xboxのトップをやっている人は正直な人のようだ。彼はインタビューに対してこう答えた。

Xbox chief Don Mattrick, in response to the backlash over the Xbox One requiring an internet connection, said that "fortunately, we have a product for people who aren't able to get some form of connectivity, it's called Xbox 360."

via: Xbox chief: we have a product for people who can't get online, it's called Xbox 360

【要約】インターネット接続ができない奴はXBox360でも使ってな

確かに今時、24時間に一回インターネット接続ができない人はあまり多くないのかもしれん。(先進国では)しかしそれを言っちゃいかんだろう、というやつだ。

引用元のビデオを見てもらえばわかるが、これは決してインタビュアーが意図的に誘導して引き出した言葉ではない。Microsoftの人はペラペラと自分からこの言葉を述べている。つまり弁解の余地はない。

かくしてこんな見出しが作られることになる。

パンがなければケーキを食べればいいじゃない。
インターネット接続がなければ、XBOX360を使えばいいじゃない。

おそらくSonyの幹部は今年のE3の発表順に、そしてこの発言に感謝したに違いない。

「中古ゲームに制限をつけないよ」と言っただけで満場の大歓声。ただこの歓声はたとえばJobsがiPhoneを発表したときのそれとは若干異なった雰囲気を持っていると感じるのは私だけかな?それは喜び、驚きというよりは怒りの声に聞こえる。

この物語は、Microsoftが様々な制限を撤廃したところで幕を下ろす。

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私は最初に「Microsoftは常時接続があたりまえだと考えた」と書いたが、これはかなり好意的な見方だ。なぜならMicrosoftはこうも宣言していたから。

"Similar to the movie and music industry, games must meet country-specific regulatory guidelines before they are cleared for sale," A rep from Microsoft confirmed to Digital Trends. "We will continue to work with our partners to follow these guidelines with Xbox One."

via: Xbox One Region Lock Confirmed by Microsoft | Digital Trends

映画や、音楽に国別のロックがかかってるんだから、ゲームもそうするよ、という宣言だ。

ここでは、「国ごとに個別の制限があるから」とリージョナルロックを正当化しているが、今の区分けをみればそんなのがキレイ事だというのは誰の目にも明らかだ。

今DVDやあれこれに存在しているリージョナルロックがユーザのためではないことだけは確か。つまり現世代のゲーム機戦争で勝利を収めた(と多分自分たちは思っている)Microsoftはその権力を利用しようとした、、というのが多分正しい見方だろう。

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これらは、全て「沈みつつある船の中でのいさかい」のようにも見える。古くからのユーザの声を尊重しようが、無視しようが、ゲーム人口の減少を食い止めようとしているようには見えない。新日本プロレスと全日本プロレスの戦いのようなものだな。

唯一違う視点で戦おうとしている任天堂の運命だけが気にかかる。最近子供たちは「新トモダチコレクション」の話をよくしてくれる。彼らはDSを持っていないが、友達に貸してもらったり、あるいは息子の場合クラスメイトが勝手に息子のキャラクターを登録したのはいいが一度も食事を与えてくれないのだそうな。

Wiiのマリオを買えば、いつまでも遊んでいられる(つまり先に進まない)うちの子供達のような人にとって、任天堂が唯一のゲームメーカーだ。岩田社長の運命やいかに。勝負は年明けには明らかになるだろうが。


パナソニックの憂鬱 continues

2013-06-21 06:52

昨日「パナソニックの憂鬱」というブログを書いた。そしたらこんな記事が。

「(ドコモという)キャリア(通信事業者)の戦略をどうこうは言えないが、スマホ市場でブランドイメージを確立できていないのは事実」。パナソニック モバイルコミュニケーションズの河合篤優・営業企画部長も認める。

via: パナソニック、スマホ戦略の憂鬱 (東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース BUSINESS

ああっパクられた!(言いがかり)

しかし記事の内容には賛同するし、パナソニックの「スマホ戦略」の迷走ぶりは誰の目にも明らかということなのだろう。

このブログでも何度か取り上げているが、社内の意思決定方法が決定的に間違っている気がする。

これらの拠り所としているのが、パナソニックが新型エルーガの投入に併せて公表した「ケータイユーザーのスマートフォンに関する意識・実態調査」の結果だ。20~40代の男女1200人のガラケーユーザーを対象にアンケート調査を実施。それによると、ガラケーユーザーの43%が「スマホを使ってみたい」と回答。そのうち6割が買い替えをためらっているが、3人に1人は「スマホの使い方を学ぶ講座があれば、ガラケーからの乗り換えを検討する」という。「ターゲットユーザーをスマホ初心者に絞り込むことで、エルーガのブランドイメージを確立したい」と、前出の河合氏は言う。

via: パナソニック、スマホ戦略の憂鬱 (東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース BUSINESS

だからアンケートで物作っちゃだめたってば。(誰も聞いてません)少し前にはこんな発言もあった。

これについてパナソニックは、「遠隔操作が必要ない人もいるので・・・」と説明。同社の調べでは「(エアコンの)遠隔操作を使ってみたい」という人は約30%いたが、「製品としては成熟していないこともあります。これ(30%)が70、80%になっていけば(標準搭載の製品が)出せると思います」と話している。

via: なんかヘンだよ?「スマート家電」 いちいち「タッチ」面倒くさい : J-CASTニュース

あのさ、アンケートなんて全部ウソなんだよ。iPhone発表直後に「これが欲しい人?」って聞いてみな?全然違う数字がでてたんだから。

私が考える「アンケート調査」の唯一の利点は「アンケートの無意味さを知らない上司を説得する材料に使える」というものだ。アンケートの結果こうだからこうしましょう。ここで行われているのは実に巧みな

「責任回避」

である。何か言わても「だってアンケートの結果はこうでてます」といえば良い。売れなければ「アンケートが悪かった」といえばいいのだ。

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今まで書いたブログからパナソニックの「スマートフォンに対する言葉」を並べてみよう。まずトップ「事業から撤退するのは安易な判断」と言っている。どうにかしなくちゃ。というわけでまずは「デザイン戦略」をとった。

 iPhoneが発売された2009年ぐらいから、弊社ではずっとiPhoneの売れ行きをウォッチしていました。すると、あるタイミングで女性層のユーザーが急激に増えるという事象を確認できました。そこから推測すると、Android搭載のスマートフォンについては、この2011年の夏の製品群こそが、多くの女性がスマートフォンを手にするタイミングになると予測を立てたのです。

via: ASCII.jp:アラフォー男子開発陣がホンキで取り組んだ女性向けスマホ|開発者の情熱! スマホ&アプリ、サービスの生みの親に直撃!

女性向けに素敵なデザインのスマホを出しましょう!それは何の効果もなく次は

現在のスマートフォン市場は、「全部入りが当たり前。その上で特徴を打ち出す」という側面があり、そこに向けた機種を提供する必要がある、と考えたのです。

via: 「ELUGA X P-02E」担当者インタビュー

やっぱり「高機能」だよ!機能がかけてるから売れないんだ!下請けを叩け!機能を載せろ!そしてそれは失敗し今度は「ガラケーからスマホに乗り換える」人がターゲットか。。

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パナソニックの憂鬱は深い。これも再掲になるが、2chの市井の声に耳を傾けることは、、もう彼らにはできないんだろうな。

232 :名刺は切らしておりまして:2013/04/04(木) 06:28:21.87 ID:BV+0L8fG
必要ねえよ
こんなこと真剣に会議してると思うと笑えてくるわw

222 :名刺は切らしておりまして:2013/04/04(木) 05:56:21.93 ID:Lfww7HJs
迷走しすぎ。
これ作った奴、お前は本当にその機能が欲しいと思ったのか?

via: 痛いニュース(ノ∀`) : パナソニックの新型テレビ、顔を識別して、その人の好みに合わせた番組を表示 - ライブドアブログ

私にはなんとなく、パナソニックの会議室でどのように企画が「議論」されているか想像できるのだ。大量のデータとグラフとかっこいいパワーポイントの資料が飛び交っているんだろうな。そこには決断を下す/知恵を働かせる人間が誰もいない。

アンケートとってその数字通りもの作るなんてのは馬鹿のやることだ。アンケートに現れない数字を予測し、その困難な決断を下すのが管理職というもんだろうが(キレイ事)

ふと気がつけば「アンチソニー」を旨としてきた当ブログだが、いつのまにか「アンチパナソニック」になっているな。ソニーはもはや嫌う対象でもなくなってしまった。あるドラマのセリフだが「愛の反対は"嫌い"じゃない。"無関心"だ」

PS4の筐体が発表されたが、もはやニュースにもなっていないようだ。すばらしいブログ記事があるのでリンクだけしておく。


パナソニックの憂鬱

2013-06-20 06:54

民放のTVをほとんど見ないので、私が見るほとんど唯一のCMは、電車の中の広告である。暇だしね。

でもってPanasonicのTV,ビエラの宣伝をやっている。お父さんが座ってリモコンを操作すると、天井から巨大な手がでてきて、画面をスワイプしてくれる。ご丁寧に「タッチパネルではありません」とテロップが小さく出る。

というか、「タッチパネルではない」と注釈つけるくらいだったら、画面は大きな動画だけにして、全部タブレットにすればいいではないか、と思い日本のビエラサイトを見に行く。そして驚愕した。

まずPanasonicに敬意を評して内容から行こう。スマホにはいっている写真をTVに映し出す。それは楽しそうだ。実際Apple TV接続して家でもやってるしね。

問題はこの動画のお父さんだ。わざわざTVの上で検索し、その内容をスマホにいれ、そしてのそのそ台所に向かう。必要な情報があるとわざわざリビングにでてきて、またTVで検索。そして内容をスマホにいれまた台所に戻る。

このシナリオ作った人間は気が狂っているのではないか?TVでしかアクセスできない情報が存在するならともかく、TVで検索しているのはネット上の情報なのだ。だったら最初からスマホかタブレットで検索すれば済む話。わざわざリビングにでてきて使いづらいTVで検索する馬鹿がどこにいる?(まさかスマホやタブレットで音声検索できないとは思ってないよね)

他の動画では「人を識別してその人に最適な画面を提示します」という機能を誇らしげに語っている。あのさあ、そんなことするくらいなら、個人のスマートフォンの上で表示すればいいだけなんだよ。

さらに驚いたのは

この動画がアメリカの仮定を舞台にしていることだ。電車の中では日本の家族が演じていたので、動画がないわけではないらしい。しかし日本のビエラサイトにいっても米国の家族がでてくる。

まさか「日本人には米国ではやっている、といったほうが受けがいい」とかそんな理由じゃないよね。昭和の時代じゃあるまいし。日本版作る予算もなくなった?それとも電車の中の動画をサイトで配信する許可が取れない?

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こういう狂った動画を堂々と公開できる神経は素晴らしいと思う。清く正しいサラリーマンはこうでなくてはいけない。私もこういう会社に勤めていればきっとこういうのを作るだろうな。そして様々な「アンケート」結果から

「今回の広告にはこのような効果があることが確認できました」

と社内で報告するわけだ。

日本の大企業では「現状、会社の肯定」が無言かつ絶対の前提条件にある。TVの宣伝ならばあくまでもシナリオの中心はTVでなくてはいけない。TVを作る、TVを宣伝するという会社の判断は絶対に正しい。その結果作られたCMが狂気に満ちたものであってもそれは些細なこと。

Panasonicは「普通の会社」を目指すのだと言う。その道程は険しく遠いようだ。

追記:以下の画像は「かんたん」というページ

音声操作

電子タッチペン

動画を見る



ビエラなら直感的な操作で様々な機能が使えます。「マイホーム」画面はテレビ番組やインターネット、アプリなどの最新情報をスムーズに表示し、音声操作ですぐに使えます。自分が使いたいもの、調べたいものを選ぶだけの簡単操作です。スマートビエラならではの使いやすい機能を体験してください。


via: SMART VIERA 2013 | プラズマテレビ/液晶テレビ ビエラ | Panasonic

このページをみても、何が「かんたん」なのだかさっぱりわからない。他にもいいたいことはあるが、、まあそれは別の機会にしよう。


サムソンの広報部

2013-06-19 07:05

私がApple原理主義者であるためか、そうでないかわからないのだがサムソンの広報部には笑わせてもらうことが多い。

古くは「サムソン製のmp3 プレーヤーがiPodに売上で負けているのは広告費が足りないせいだ」という言及もあった(元の記事が見つからないが)

でもって、今日観たのはこんな話である。

サムソンがJay-Zというアーティストと提携し、Galaxyを買った人にJay-Zの新作アルバムをタダで提供することになったのだそうな。

Jay-Zはダウンロードされたアルバムごとに$5受け取る。100万回ダウンロードされれば彼は5億円を受け取ることになる。

でもってそのアーティストが使っているスマートフォンはこれだ。


11. Like Samsung Galaxy smartphones.








FameFlynet Pictures


via: 11 Times Jay-Z Used A Phone That Wasn't A Samsung Galaxy

いや、楽しい。

Docomoの発表会を見るたび「ああ、この人達はiPhone使えないんだな」と気の毒に思う(私はApple原理主義者なのだ)でも大物ミュージシャンになると、そんなことは気にしないのかね。


なんとなく似ていると思ったもの

2013-06-18 06:59

昭和初期にこのようなやりとりがあったのだそうな。

1931年には日本のこのような人身売買の横行に対して国際連盟が「東洋に於ける婦人児童売買の実情調査」の調査団を派遣しており、これに対して政府が以下の通り抗弁したことが記されている。

・娼妓就業は個人の自由意志によるものである
・前借金(消費貸借)と娼妓稼業の間には何等関連は無い
・前借金の有無に関わらず個人の自由意志で廃業を為す事(自由廃業)が出来る
・債権確保の為、娼妓稼業に拘束することは違法(娼妓取締規則・民法90条)

via: 大正末期の無名の娼妓の手記と近代公娼制度について | Kousyoublog

政府の抗弁は論理的であり、かつおそらくはその通りだったのだろう。しかし「そうはならない事情」が強固に存在していた。それ故

昭和の初期にあって自由廃業に成功した娼妓は全廃業者の〇・五パーセントにすぎなかった

via: 大正末期の無名の娼妓の手記と近代公娼制度について | Kousyoublog

ということになっていたようだ。法律と、現実のくいちがいの甚だしさ。

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こういう文書を読んだ。

ただ、「ブラック企業」ということにあえてコメントさせていただくと、何をもって「ブラック企業」なのでしょうか。仮にワタミが法律に違反しているのであれば、それはブラックでしょう。しかし、法律には違反していません。では、離職率の高さなのか。これは業界平均より高くないわけですから、ブラックではありません。では、給与が低いのか。これも平均よりも高いので、ブラックではありません。さらに、メンタルヘルス不調により休職している人間が多いのか。これも平均を下回っています。

via: わたなべ美樹氏「離職率や平均残業時間といったデータを開示することには大賛成だ」 (1/2)(BLOGOS編集部) - BLOGOS(ブロゴス)

彼の言い分もおそらくは正しいのだろう。しかし私は彼の言い分にどこか「日本政府の抗弁」と似たような響きを感じるのだ。

サラリーマンを長年続けていると

何故ならば、社員が明るく働くことが最大の競争力だから。

via: わたなべ美樹氏「離職率や平均残業時間といったデータを開示することには大賛成だ」 (1/2)(BLOGOS編集部) - BLOGOS(ブロゴス)

といった経営者の言葉には空気の振動以上の意味はないことに気がつく。そしておそらく昭和初期の日本にも、そうした「明るい掛け声」が満ちていたに違いない、とも思うのだ。


こうでなくては大企業の管理職は務まらない

2013-06-17 06:53

久々にすごいものを読んだ。

杉村氏はまず、現在のスマートフォンの動向について説明した。杉村氏によれば、今日のスマートフォンにいたるまでの大きな動きは、1999年にドコモがiモードを提供してから始まっており、携帯電話上でインターネットを使えるiモードの存在が、世界的に大きなブレイクスルーになったという。さらにドコモは、AndroidなどのベースにもなっているLinuxを携帯電話にいち早く搭載することで、技術的なブレイクスルーも実現したと説明した。

そしてもう1つの大きな動きは、2009年前後にAndroidなど現在主流のスマートフォンOSが登場したことだ。これにより、直感的な操作ができるインターフェースや、世界規模でビジネスができるアプリマーケットが生まれ、新たな価値を提供したことで現在の盛況につなっているという。

via: ドコモが考えるモバイルOS「Tizen」の価値--下半期に国内投入へ - CNET Japan

まるで今日のスマホ中心の携帯電話の世界は、ドコモが作ったといわんばかりだ。さすがにそれは言いすぎなので、Androidがちょろっと言及されているが、iPhoneという言葉はどこにも出てこない。

こういう事を人前で真顔で言えるようでなくてはドコモの「担当部長」は務まらんということか。いや、すばらしい。この講演で誰も失笑をもらさなかったのだろうか?日本人は礼儀正しいから誰も笑ったりはせんか。

また杉村氏は、ドコモとしてTizenに期待する3つの要素を挙げた。1つ目は、携帯電話事業者の基準で安心・安全を実現する仕組みを導入できること。2つ目は、自由度の高いアプリ開発が可能なこと。3つ目は、HTML5をサポートすることでデバイスを問わず、いつでも、どこでもコンテンツを利用できることだとしている。

via: ドコモが考えるモバイルOS「Tizen」の価値--下半期に国内投入へ - (page 2) - CNET Japan

こうした言葉を聞く限り、正直先日聞いたFireFox OSとどう違うのかがわからん。またTizenにせよ、FireFox OSにせよ「オープン」であることを錦の御旗の如く振り回すけど、彼らから見ればクローズドなAndroidが無茶苦茶に断片化しているような問題はどう解決するつもりなんだろうね?

というか、この記事を読む限り、Docomoは勝手にカスタマイズできるOSが欲しいのであり、Tizenというプラットフォームが普及することなど別に目指していないように思う。彼らのマインドはおそらく「iアプリ」(誰も覚えてないでしょ)から一歩も動いていない。つまりDocomoだけの閉じた世界でどんどんお金を落としてほしいのだ。
しかしそうすると、それはAmazonがAndroidでやっていることを同じであり、なぜAndroidでは駄目なのか、ということにもなる。

おそらく彼らにとっては「自分たちが王様」になれることが第一なのではなかろうか。それだったらDocomo独自OS作ればいいと思うのだが、さすがにそこまでは狂っていないらしいそうした願望と現実との妥協点にTizenがあるのだろう。

筆者はTizenのデモ用スマートフォンを手に取った瞬間に、このソフトウェアが発売されるまでの道のりは非常に遠いことをはっきりと悟った。

via: 「Tizen」を実際に操作してみた--そのデザインとユーザーエクスペリエンス - CNET Japan

何の特徴もないが、とにかくDocomoが勝手にあれこれできるOS.これで生まれるのは結局裸の王様ではなかろうか。


MacProの衝撃

2013-06-12 00:34

私が最後に使ったデスクトップはQuadra 700だった。最初は日本語対応してないとかいろいろあったし、爆弾も頻繁にみせてくれた。それでもその圧倒的なパワーが好きだった。

しかしある時点で気がついた。

「もうノートだけでいいんじゃね?」

というわけでQuadra700を友達に売った。Duo280だけで結構世の中渡って行けることに気がついたのだ。

実家ではiMacを長年使っている。しかし私自身はもうデスクトップを使うことがないだろうと思っていた。Mac Book Airで十分。

そこに来たのが昨日の衝撃だ。

 

どちらが新Mac Proかお分かりだろうか。正解は右。左はゴミ箱だ

引用元:「新Mac Pro」がすでに販売中? デザインが"完全に一致"なゴミ箱、 Amazonで発見される - はてなブックマークニュース

フィルシラーが「新しい製品をチラ観したい?一番大事な友達だから見せてあげよう」とかなんとか言う。イライラするようなチラ観のビデオが流れる。なんで丸がこんなに多いんだ?

OMG.これは新しいMac Proだ。

さらに驚いたのは、現在のMac Proと並べた写真が出たときだ。なんだこの大きさは。

Pro仕様ともなれば、拡張性が命だ。誰もがそう思う。でもそれをやっている限り今の「完成されたPC」の形態から外れることはできない。

そこにこのコンピュータだ。拡張性は全てThunderbolt2でやってね。爆発的なCPU+GPUパワーに、記憶媒体は全てSSD.こんな馬鹿なPro仕様PCをApple以外の誰が作れるだろう。

お金もない。おく場所もない、相応しい使い道もない。なのに私はこのMac Proが欲しくなっている。こんな気持ちは久しぶりだ。

縦方向に対流するヒートシンク周りに作られたその姿はMac Cubeを思い出させる。しかし巨大な(枕のような)電源はないし、入出力は横に向いている。

間違いなくサードパーティからいろいろな製品がでてくる。私なら同じ円筒状のHDユニットをまず作る。そして円筒をみっつか四つ円状にならべ、すべてのケーブルを内側におさめるのだ。

ああ、お金がほしい。お金が。これを買う、という究極の無駄をやってみたい。


昼間からバーに行こう

2013-06-06 06:57

ジンガというアメリカのゲーム会社がある。一時は景気良かったけどね。Facebookに依存しすぎているとか、Facebookがzyngaに依存しすぎているとかそういう話もあったけど。

私の友達が「ジンガ・ジャパンから誘いがきた」といっていたこともあった。去年のWISSで私の前にある人が座った。その人は「ジンガ・ジャパン元社長」だった。ジンガ・ジャパンは閉鎖がアナウンスされていたのだ。

それから半年。今度はNew York officeが閉鎖されたのだそうな。

It was barely 2 p.m. when a crowd from Zynga started to trickle into Mars Bar,

via: Scenes From Zynga After The Fall

全員を集めての会議は、たった5分。そこでオフィスの閉鎖が告げられた。そのあとzynga Tシャツを破く人、zyngaオスカーを壊す人もいた。でもって自然とみんながバーに集まったんだそうな。

ちょっと昔話をする。私がDetroitに幽閉されていたころ、希望はGMの神様が私が働いていた会社に日々の仕事を「くれない」ことだった。なのに神様は願いを聞いてくれなかった。営業担当からの電話で、私が働いていた会社がサプライヤーに選定されたことを知ったのだ。ちょうど今くらいの時期だったかな。

穴蔵のような作業場所には3人くらいいたと思う。私はそれを彼らに告げる。誰もアメリカで働きたいとは思っていなかった。しばらくして「もう今日は仕事をやめよう」ということにした。バーにいって多分アルコールは飲まなかったと思うが、とりとめのない話しをしながらぼんやりしていた。

zynga new yorkの人たちの話しを読み、そんなことを少し思い出した。


Windows RTをどうしよう

2013-06-05 06:59

昔なつかしシノフスキー粒子。あれこれ読むと、Windows VISTA後の混乱をWindows 7で収拾したのは彼の功績が大きかったのだそうな。

であればWindows8で彼の意見が通るのは当然の理だ。しかし私見では彼の判断は2つの意味で間違っていたと思う。第一にタブレットはPCではなく、Windows Phoneと共用化するべきだった。第二にすべてのPCがタッチ対応になるなどというのは幻想だった。

その2つの間違った判断の間にWindows RTなる奇妙な製品が生まれた。WindowsのようでWindowsではない。(考えてみればWindows CEとかそういう製品多いなあ)そして多くの人が予想したとおりその販売は苦戦しているのだそうな。

Microsoftは値下げの後、販売奨励金さえ出すことなるかもしれない。しかし消費者は、というよりもっと直接にメーカーが、はっきりと態度を表明している。消費者もメーカーもWindows RTが金を出すに値するプロダクトとは見ていない。当初から指摘されていたとおり、Surface RTはあまりにも妥協が多すぎるプラットフォームだった。

via: Microsoft、Windows RTのライセンスを値下げか? ―妥協だらけのプラットフォームを救うのは何をしても難しい | TechCrunch Japan

ここからどうしよう?Microsoftにはうなるほどの金があるのだから、それをばらまく、というのは一つの方法だ。しかし誰もそんな方法でWindows RTが成功するとは思わないだろう。

Windows PhoneをWindows RTにするとか。それでは再びWindows Phoneのアーリーアダプターを切り捨てることになる。(最初にWIndows Phoneを買った人間は、今やアップグレードから取り残されているのだ)しかしそれは一つの方法かもしれない。従来のデスクトップをオプションで利用できるモバイルOSというやつだ。

まあそうはならんだろうな。しかしWindows Phoneはどうすればいいのか。当初言っていたSilver lightは今やどこに行くかわからない状態。なんでもMetroも行く先が見えない状態だ。

とかなんとか言っているうちに、「PCのOSに占めるWindowsの割合」は順当に下がってきている。

Note how the share of various platforms has evolved over this brief time span:

Screen Shot 2013-06-03 at 6-3-5.32.43 PM

via: Forecasting Windows market share | asymco

このグラフではTabletをPCとみなしてシェアを計算している。いや、そんなのは不当だとかなんとか言っているうちに、Tabletは従来PCで行われた仕事のうちのいくつかをよりよい方法でこなしている。というかまさかAppleがこんな形で「PCのシェア」を再獲得するなどとは予想だにしなかった。

この業界は恐ろしいほど流動的に動いている。おそらくは「立ち止まってふんぞり返る」のが一番確実に失敗する方法なのだろう。


イノベーションのジレンマ@昭和中期

2013-06-04 07:18

イノベーションのジレンマという言葉が生まれたのは20世紀末だが、そうした事象はもちろんそれ以前からあった。昨日こんな文章を見つけた。

同じような話を、堺屋太一が著書「組織の盛衰」で解説している。映画業界が衰退した理由だ。
昭和31年には、映画会社の株価は松下電気やトヨタ自動車より高かった。その理由は、テレビが普及すると、そのコンテンツ制作を映画会社が行って儲かると思われたからだ。

実際にはそうはならなかった。映画のような大型のコンテンツを作る体制は、テレビには過剰だったからだ。結果、スタジオも機材もなく、有名俳優も使えない零細プロダクションに、全ての大手映画会社が敗退したという。映画会社が3億円かけて1時間のテレビドラマを作る所を、零細は3千万円で作り、視聴率も負けなかったからだ。

via: OL男子の勝手にネット広告批評 : 「大阪の虎ガラのオバチャンとデートする」企画の秘密とボツ写真集

私が学校を卒業するとき、折りにふれ母親が話してくれたことがある。

「あたしが卒業するとき、一番成績がいい人は映画関係に行った」

当時映画は花型産業だと思われていた。そしてそれはテレビが出現しても変わらなかったとは昨日はじめて知った。確かにこのロジックには納得が行く。そして

「我々は大衆に受けるコンテンツを作るノウハウを持っています。一朝一夕に真似できるものではない」

などと豪語していた映画関係者も多かったのだろうな。「技術はある。企業イメージで負けているだけだ」と豪語していた家電各社の幹部のように。

つまり当時の映画製作システムは、完全にユーザの要求を追い越してしまっていたことになる。それ故映画産業に入れなかったような「落ちこぼれ」が作る零細プロダクションのTV番組にやられてしまったと。

そして「零細プロダクション」は花型になり、今や腐った階層構造を持つようになった。TV局の人間は何も作らなくて高給を受け取っている。ここに「ユーザの暇な時間」を狙って再び下層から破壊的技術が忍び寄ってきた、、のかもしれないと思わせたのが「ソーシャルゲーム」である。

圧倒的に安いコストで作ったゲームが魔法のように収益をあげる。かくしてこういう発言が生まれた。

モバゲータウンを運営していることで知られるDeNAの南場社長がCEDECの基調講演で「任天堂やソニーは、人間でいうと還暦を過ぎている」と挑戦状をたたきつけたそうだ(MSN産経ニュース)。

「日本で過去30年間に生まれた企業が、世界のリーダーに上り詰めたケースはまだないが、その歴史を変えていく」とも述べ、ゲーム業界のリーダーを目指す姿勢を見せたとのこと

via: DeNAの社長曰く「任天堂やソニーは、人間でいうと還暦を過ぎている」 | スラッシュドット・ジャパン

この行く末はまだわからない。ゴミゲームを量産し、射幸心を煽ることで収益を上げてきたDeNAとGREEは変調が伝えられている。代わりにゲームの面白さと射幸心をうまく調和させた会社が「スマホ」というプラットフォームで成功をしているようだ。(つまりDeNAだのGREEだのというプラットフォームを必要としない)

そしてテレビ会社はなんと映画で稼いでいるのだそうな。

「視聴率は落ちても売り上げは落ちていない」
 昨年、視聴率3位に転落したとき、フジテレビの日枝久会長はこう言って胸を張った。
 ところが、2月初めに第3四半期('12年10~12月)の決算を発表した同局だが、数字を見る限りでは、「業績は落ちっ放し」だったのだ。

via: 映画興収抜きでは決算は赤字一歩手前 3位に転落したフジテレビの"黄昏" - リアルライブ

もう一つ「テレビ」を誘かやすかと思われたのがUGCである。ユーザが作成したコンテンツ。こんな見方もある。

時代は繰り返す。テレビコンテンツを作る体制はネットでは過剰で、例えばどのテレビ局のネット動画放送も、新興のニコニコ動画に、少なくとも視聴数ではまるでかなわない。

via: OL男子の勝手にネット広告批評 : 「大阪の虎ガラのオバチャンとデートする」企画の秘密とボツ写真集

視聴数はあるが、収益という点ではまだまだ先が見えない。かくしてユーザの隙間時間争奪戦の行方はまだ見えないし、イノベーションのジレンマだけで全てが説明できるほど単純でもなさそうだ。

ああ、野次馬として見ているぶんには面白いなあ。


公開すること

2013-06-03 07:08

だいぶ前のことだが、こんな文章を読んだ。

 1桁(1~9:一Hit台)

 ・本を読みながらでないとFTPでアップもできない

 ・タグ辞典を見ながらいろいろ試してみる

 ・カウンタのほどんどが自分自身のアクセス数

 ・自分以外の人がアクセスしたと分かると大喜びできる

via: ろじっくぱらだいす | カウンター論

ブログなるものが流行る前。「ホームページ」をFTPでアップロードしていた時代の話だ。トップページには"Sorry Japanese Only"(残念な日本人専用です)と書くのがお約束で、カウンターがついていた。

この「自分が見ていないのにカウンターが増えている!」という感動は未だに覚えている。この広い世界のどこかに自分以外にこのサイトを見ている人がいるのだ。


先日あるソフトウェアをiOSのAppStoreで公開した。(ちなみにもう一つ公開しているGorotteの方は今は動かないです。いつかアップデートしたいなあ。)不思議なことに設定したはずのキーワードでひかっからない。だから誰がどうやってアクセスしているのかわからないのだが、数日おきに一つくらいずつダウンロードがある。Google Analyticsをいれてあるので、誰かが使っていることがわかると

「をを、私以外に使っている人がいる」

と大喜びできる。

この「アクセスカウント」というやつは、(商売が絡まないと)人間の欲望に限りがないことを教えてくれる教材でもある。例えば一日に使ってくれる人が10人になれば50人を願い、50人になれば100人を願う、といった具合にどこまで満足することはない。人間の本質は餓鬼なのだな。

iPad版には広告が入っている。私が考える限り「もっとも邪魔にならない広告」だ。その入れ方は気に入っているのだが、問題は広告が一種類しか配信されないこと。Pad用の四角いサイズなのだが、このサイズで広告を配信する会社がないんだろうな。AdMobはいつまでたってもGoogleMapの宣伝ばかりだし、iAdにいたっては日本で配信されていないようだ。とはいえ、iAdでも0.02$売上があるので、どこかでは配信されているのだろう。

こういう商売がからまない「公開」は気楽なものだ。このブログを読んでくれる人も数もおもしろいことに30-50の間でほぼ一定している。よりアクセス数が多いところからリンクを貼られると一瞬急上昇するのだが、その後元に戻る。考えてみればこうやって書いたことを10人以上の人が読んでくれる、というのはおどろくべきことだ。

というわけで、今はVer1.2の審査中。1.3で何をしようかあれこれ考えているところだ。運がいいと一日5人くらいいる「アクティブユーザ」のうち二人は私で、iPadとiPhoneで動かしている。そろそろ両者で「お気に入り」の同期がとりたくなってきた。次はそれかなあ。